Dapperでデータベース操作をもっとスマートに：複数行挿入のテクニック

Dapper で複数行を一度のクエリで挿入する方法

Dapper は、C# で ADO.NET を簡潔に使用するためのオープンソースのマイクロ ORM です。Dapper を使用すると、複雑な SQL クエリを記述することなく、データベース操作を効率的に実行できます。

このチュートリアルでは、Dapper を使用して、単一のクエリで複数の行をデータベースに挿入する方法を説明します。

必要なもの

• Dapper ライブラリ
• データベース接続
• 挿入するデータ

手順

1. Dapper ライブラリをプロジェクトに追加します。
2. データベース接続を開きます。
3. 挿入するデータの準備をします。
4. Dapper の Insert メソッドを使用して、データをデータベースに挿入します。

例

using System;
using System.Data.SqlClient;
using Dapper;

public class Program
{
    static void Main(string[] args)
    {
        // データベース接続を開く
        using (var connection = new SqlConnection("ConnectionString"))
        {
            // 挿入するデータの準備
            var data = new[]
            {
                new { Name = "John Doe", Email = "[email protected]" },
                new { Name = "Jane Doe", Email = "[email protected]" },
            };

            // Dapper の `Insert` メソッドを使用して、データをデータベースに挿入
            connection.Execute("INSERT INTO Customers (Name, Email) VALUES (@Name, @Email)", data);
        }
    }
}

説明

この例では、Insert メソッドを使用して、Customers テーブルに 2 行のデータを挿入します。

• Insert メソッドの最初の引数は、挿入するデータの SQL クエリです。
• Dapper は、@Name および @Email パラメータをデータの対応するプロパティに自動的にバインドします。

Dapper で複数行を挿入する際の注意点

• 挿入するデータの構造がすべて同じであることを確認してください。
• 挿入するデータの量が多い場合は、バッチ処理を使用することを検討してください。
• エラーが発生した場合は、Dapper のログを確認してください。

Dapper を使用すると、単一のクエリで簡単に複数の行をデータベースに挿入できます。このチュートリアルで説明した手順に従って、Dapper を使用して、アプリケーションのパフォーマンスと効率を向上させることができます。

補足

• このチュートリアルでは、SQL Server を使用していますが、他のデータベースでも同様の手順で動作します。
• Dapper は、MySQL や MariaDB など、さまざまなデータベースをサポートしています。

用語集

• ORM: オブジェクト関係マッピング
• SQL: Structured Query Language
• ADO.NET: .NET Framework および .NET Core 向けのデータアクセスレイヤ
• Dapper: C# 向けの軽量 ORM
• パラメータ化クエリ: パラメータを使用して SQL クエリを動的に生成する方法
• バッチ処理: 複数回の操作をまとめて実行する方法
• ログ: エラーやその他のイベントに関する情報を記録するファイル

サンプルコード：MySQL における Dapper を使用して複数行を挿入

• MySQL データベース
• MySQL 用の Connector/Net ドライバー

1. Dapper と Connector/Net ドライバーをプロジェクトに追加します。
2. 以下のコードを実行します。

using System;
using System.Data.SqlClient;
using Dapper;
using MySql.Data.MySqlClient;

public class Program
{
    static void Main(string[] args)
    {
        // MySQL への接続文字列
        const string connectionString = "Server=localhost;Database=mydatabase;User ID=myuser;Password=mypassword";

        // 挿入するデータ
        var users = new[]
        {
            new { Name = "John Doe", Email = "[email protected]" },
            new { Name = "Jane Doe", Email = "[email protected]" },
            new { Name = "Peter Jones", Email = "[email protected]" },
        };

        using (var connection = new MySqlConnection(connectionString))
        {
            // テーブルが存在しない場合は作成
            connection.Execute(@"
                CREATE TABLE IF NOT EXISTS users (
                    id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
                    name VARCHAR(50) NOT NULL,
                    email VARCHAR(100) NOT NULL
                )
            ");

            // データを挿入
            connection.Execute("INSERT INTO users (name, email) VALUES (@Name, @Email)", users);
        }
    }
}

• このコードは、まず MySQL への接続文字列を定義します。
• 次に、挿入するデータを含む users 配列を定義します。
• using ステートメントを使用して、MySqlConnection オブジェクトを作成します。
• オブジェクトが破棄されるときに自動的に閉じられるように、これは推奨される方法です。
• connection.Execute メソッドを使用して、users テーブルにデータを挿入します。

• このコードは、users テーブルが存在しない場合は作成します。
• 既存のテーブルにデータを挿入する場合は、この部分を削除できます。

Dapper 以外の方法で MySQL に複数行を挿入する方法

INSERT 文の VALUES 句を複数回使用する

INSERT INTO users (name, email)
VALUES ('John Doe', '[email protected]'),
      ('Jane Doe', '[email protected]'),
      ('Peter Jones', '[email protected]');

INSERT ... SELECT 文を使用する

既存のテーブルからデータを抽出して、別のテーブルに挿入する場合は、INSERT ... SELECT 文を使用することができます。

INSERT INTO target_table (name, email)
SELECT name, email
FROM source_table;

バッチ処理を使用する

大量のデータを挿入する場合は、バッチ処理を使用すると効率的です。バッチ処理とは、一度に少量のデータを処理することで、パフォーマンスを向上させる方法です。

using System;
using System.Data.SqlClient;
using Dapper;
using MySql.Data.MySqlClient;

public class Program
{
    static void Main(string[] args)
    {
        // MySQL への接続文字列
        const string connectionString = "Server=localhost;Database=mydatabase;User ID=myuser;Password=mypassword";

        // 挿入するデータ
        var allUsers = new List<User>();
        for (int i = 0; i < 1000; i++)
        {
            allUsers.Add(new User { Name = $"John Doe {i}", Email = $"johndoe{i}@example.com" });
        }

        using (var connection = new MySqlConnection(connectionString))
        {
            // テーブルが存在しない場合は作成
            connection.Execute(@"
                CREATE TABLE IF NOT EXISTS users (
                    id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
                    name VARCHAR(50) NOT NULL,
                    email VARCHAR(100) NOT NULL
                )
            ");

            // バッチ処理でデータを挿入
            const int batchSize = 100;
            for (int i = 0; i < allUsers.Count; i += batchSize)
            {
                var users = allUsers.Skip(i).Take(batchSize).ToList();
                connection.Execute("INSERT INTO users (name, email) VALUES (@Name, @Email)", users);
            }
        }
    }
}

public class User
{
    public string Name { get; set; }
    public string Email { get; set; }
}

LOAD DATA INFILE 文を使用する

テキストファイルからデータを挿入する場合は、LOAD DATA INFILE 文を使用することができます。

LOAD DATA LOCAL INFILE '/path/to/data.csv'
INTO TABLE users
FIELDS TERMINATED BY ','
LINES TERMINATED BY '\n'
(name, email);

それぞれの方法の比較

どの方法を使用するかは、挿入するデータ量、データの形式、パフォーマンス要件などの状況に応じて異なります。