MariaDBでCASEとGROUP BYを使って新しい列を作成する方法
MariaDBでCASEとGROUP BYを使って新しい列を作成する方法
このチュートリアルでは、MariaDBで既存の列の値に基づいて新しい列を作成する方法を説明します。具体的には、CASE
式とGROUP BY
句を使用して、既存の列の値を新しい列にグループ化し、条件に応じて異なる値を割り当てます。
例
次の例では、orders
テーブルを使用して、注文ごとに注文合計金額と顧客属性に基づくカテゴリを新しい列に格納する方法を示します。
SELECT
order_id,
SUM(product_price * quantity) AS total_amount,
CASE
WHEN customer_type = 'VIP' THEN 'VIP'
WHEN order_amount > 1000 THEN 'High Spender'
ELSE 'Regular'
END AS customer_category
FROM orders
GROUP BY order_id;
このクエリは、以下の結果を返します。
order_id | total_amount | customer_category
------- | ------------ | -----------------
1 | 250.00 | VIP
2 | 1200.00 | High Spender
3 | 50.00 | Regular
説明
SELECT
句で、必要な列を指定します。この例では、order_id
、注文合計金額 (total_amount
)、顧客カテゴリ (customer_category
) を選択します。SUM
関数を使用して、各注文の合計金額を計算します。CASE
式を使用して、顧客属性に基づいて顧客カテゴリを割り当てます。customer_type
が'VIP'の場合は、顧客カテゴリを'VIP'に設定します。order_amount
が1000を超える場合は、顧客カテゴリを'High Spender'に設定します。- 上記以外の場合は、顧客カテゴリを'Regular'に設定します。
GROUP BY
句を使用して、order_id
ごとに結果をグループ化します。これにより、各注文の合計金額と顧客カテゴリが1行にまとめられます。
応用例
この方法は、さまざまな状況で新しい列を作成するために使用できます。以下に、いくつかの例を示します。
- ウェブサイトのトラフィック分析において、訪問者の国ごとに訪問数をカウントし、訪問者の属性に基づいてカテゴリを割り当てる。
- 販売データにおいて、各製品カテゴリーの売上を合計し、利益率に基づいて製品をランク付けする。
- 顧客満足度調査において、回答者の回答に基づいて顧客満足度スコアを算出し、顧客セグメントを割り当てる。
補足
CASE
式には、さまざまな条件式と結果値を指定できます。詳細については、MariaDBのドキュメントを参照してください。GROUP BY
句には、1つ以上の列を指定できます。- この方法は、集計関数 (例:
COUNT
、AVG
、MAX
、MIN
) と組み合わせて使用することもできます。
SELECT
order_id,
SUM(product_price * quantity) AS total_amount,
CASE
WHEN customer_type = 'VIP' THEN 'VIP'
WHEN order_amount > 1000 THEN 'High Spender'
ELSE 'Regular'
END AS customer_category
FROM orders
GROUP BY order_id;
このクエリは以下の3つの部分で構成されています。
列の選択
SELECT
order_id,
SUM(product_price * quantity) AS total_amount,
CASE
WHEN customer_type = 'VIP' THEN 'VIP'
WHEN order_amount > 1000 THEN 'High Spender'
ELSE 'Regular'
END AS customer_category
この部分は、SELECT
キーワードの後に、取得したい列をカンマ区切りで記述します。今回取得したい列は以下の3つです。
集計と条件分岐
CASE
WHEN customer_type = 'VIP' THEN 'VIP'
WHEN order_amount > 1000 THEN 'High Spender'
ELSE 'Regular'
END AS customer_category
グループ化
FROM orders
GROUP BY order_id;
この部分は、FROM
キーワードの後にテーブル名を記述し、GROUP BY
句を使用して、結果をorder_id
ごとにグループ化しています。
これにより、各注文IDごとに、注文合計金額と顧客カテゴリが1行にまとめられます。
結果
このクエリを実行すると、以下の結果が得られます。
order_id | total_amount | customer_category
------- | ------------ | -----------------
1 | 250.00 | VIP
2 | 1200.00 | High Spender
3 | 50.00 | Regular
- このサンプルコードはあくまで一例であり、状況に応じて自由に修正することができます。
CASE
式とGROUP BY
句以外にも、MariaDBにはさまざまな機能が用意されています。詳細については、MariaDBのドキュメントを参照してください。
MariaDBでCASEとGROUP BYを使って新しい列を作成するその他の方法
方法1:サブクエリを使用する
この方法は、サブクエリを使用して、新しい列の値を計算します。
SELECT
order_id,
(
SELECT SUM(product_price * quantity)
FROM order_details
WHERE order_id = orders.order_id
) AS total_amount,
CASE
WHEN customer_type = 'VIP' THEN 'VIP'
WHEN total_amount > 1000 THEN 'High Spender'
ELSE 'Regular'
END AS customer_category
FROM orders;
order_id | total_amount | customer_category
------- | ------------ | -----------------
1 | 250.00 | VIP
2 | 1200.00 | High Spender
3 | 50.00 | Regular
SELECT
order_id,
SUM(product_price * quantity) OVER (PARTITION BY order_id) AS total_amount,
CASE
WHEN customer_type = 'VIP' THEN 'VIP'
WHEN total_amount > 1000 THEN 'High Spender'
ELSE 'Regular'
END AS customer_category
FROM orders;
order_id | total_amount | customer_category
------- | ------------ | -----------------
1 | 250.00 | VIP
2 | 1200.00 | High Spender
3 | 50.00 | Regular
各方法の比較
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
従来の方法 | シンプルでわかりやすい | サブクエリを使用するため、複雑なクエリになると処理速度が遅くなる可能性がある |
サブクエリを使用する | 複雑な計算を可能にする | 従来の方法よりも読みづらく、理解しにくい可能性がある |
ウィンドウ関数を使用する | 読みやすく、理解しやすい | サブクエリを使用しないため、処理速度が速くなる可能性があるが、ウィンドウ関数がすべてのMariaDBバージョンで利用可能とは限らない |
最良の方法の選択
- シンプルなクエリの場合は、従来の方法が最適です。
- 複雑な計算が必要な場合は、サブクエリを使用する方がよい場合があります。
- 読みやすく、理解しやすいクエリが必要な場合は、ウィンドウ関数を使用する方がよい場合があります。
MariaDBでCASEとGROUP BYを使って新しい列を作成するには、さまざまな方法があります。それぞれの方法の利点と欠点を理解し、状況に応じて最適な方法を選択することが重要です。
sql mariadb