【初心者向け】MySQL、PostgreSQL、MariaDBで発生する「Unique constraint violation on similar characters」エラー:解決策と予防策を分かりやすく解説
MySQL、PostgreSQL、MariaDB などのデータベースシステムにおいて、「Unique constraint violation on similar characters」というエラーが発生することがあります。これは、データベースに登録しようとしたデータに、すでにユニーク制約が設定されている列に、類似した文字列が存在する場合に発生します。
ユニーク制約は、データベース表内の特定の列に、重複した値を格納できないようにする制約です。これは、データの一貫性と整合性を保つために重要です。
類似文字列とは、見た目や発音が似ている文字列ですが、実際には異なる文字であるものです。たとえば、「capital」と「capitol」は、英語では同じように発音されますが、異なる意味を持つ単語です。
エラーの原因
「Unique constraint violation on similar characters」エラーは、データベースに登録しようとしたデータに、ユニーク制約が設定されている列に、類似した文字列が存在する場合に発生します。これは、データベースシステムが、類似した文字列を重複と誤認してしまうためです。
エラーの解決方法
このエラーを解決するには、以下の方法があります。
- データの修正: データに類似した文字列がないか確認し、必要に応じて修正します。
- ユニーク制約の緩和: ユニーク制約の条件を緩和し、類似した文字列を許可します。ただし、データの一貫性と整合性に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
- 大文字小文字の区別: ユニーク制約が設定されている列のデータ型を、大文字小文字を区別するデータ型に変更します。
- 正規表現の利用: ユニーク制約の条件に正規表現を利用し、類似した文字列を区別できるようにします。
- データ入力時の注意: データを入力する際には、類似した文字列がないか注意する必要があります。
- ユニーク制約の設定: ユニーク制約を設定する際には、類似した文字列を考慮する必要があります。
補足
このエラーは、データベースシステムやバージョンによって、エラーメッセージや解決方法が異なる場合があります。詳細については、各データベースシステムのドキュメントを参照することをお勧めします。
CREATE TABLE users (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
username VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL,
email VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL
);
このコードでは、users
テーブルを作成し、username
列と email
列にユニーク制約を設定しています。
PostgreSQL
CREATE TABLE users (
id SERIAL PRIMARY KEY,
username VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL,
email VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL
);
このコードは MySQL のコードとほぼ同じですが、PostgreSQL の構文を使用しています。
MariaDB
CREATE TABLE users (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
username VARCHAR(255) UNIQUE KEY NOT NULL,
email VARCHAR(255) UNIQUE KEY NOT NULL
);
以下のコードを実行すると、「Unique constraint violation on similar characters」エラーが発生します。
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('capital', '[email protected]');
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('capitol', '[email protected]');
これは、username
列にユニーク制約が設定されているにもかかわらず、2 番目の INSERT 文で挿入しようとしている username
の値が、1 番目の INSERT 文で挿入された username
の値と類似しているためです。
- 2 番目の INSERT 文の
username
の値を修正する。 username
列のデータ型を大文字小文字を区別するデータ型に変更する。username
列のユニーク制約条件に正規表現を利用する。
予防策
- データ入力時に、類似した文字列がないか確認する。
このサンプルコードはあくまでも一例であり、実際の状況に合わせて変更する必要があります。
「Unique constraint violation on similar characters」エラーのその他の解決方法
ユニーク制約が設定されている列のデータ型を大文字小文字を区別するデータ型に変更することで、類似した文字列を区別することができます。
例:
ALTER TABLE users
MODIFY username VARCHAR(255) CHARACTER SET utf8mb4 COLLATE utf8mb4_bin;
このコードは、users
テーブルの username
列のデータ型を、大文字小文字を区別する utf8mb4_bin
文字セットに変更します。
正規表現の利用
ユニーク制約の条件に正規表現を利用することで、類似した文字列を区別することができます。
ALTER TABLE users
ADD UNIQUE KEY username_unique (username REGEXP '^[A-Z]+$');
このコードは、users
テーブルに username_unique
という名前のユニーク制約を追加し、username
列の値がすべて大文字であることを条件としています。
部分一致の禁止
ユニーク制約の条件に LIKE
演算子ではなく =
演算子を使用することで、部分一致を禁止することができます。
ALTER TABLE users
ADD UNIQUE KEY username_unique (username = LOWER(username));
トリガーを使用して、データ挿入前に類似した文字列がないか確認することができます。
CREATE TRIGGER check_username BEFORE INSERT ON users
FOR EACH ROW
BEGIN
IF EXISTS (
SELECT 1
FROM users
WHERE LOWER(username) = LOWER(NEW.username)
) THEN
SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'Username already exists';
END IF;
END;
データの正規化を行うことで、類似した文字列が発生する可能性を減らすことができます。
- 名前をすべて大文字または小文字で統一する。
- 電話番号や住所などのフォーマットを統一する。
注意事項
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