SQL Server 2008 の LAG 関数で売上比較を簡単操作:前日・前々日・過去N日…自在に比較可能

2024-05-21

SQL Server 2008 で前の行の値にアクセスする方法

SQL Server 2008 では、LAG() 関数を使用して前の行の値にアクセスできます。これは、連続する行の値を処理する必要があるシナリオで役立ちます。たとえば、売上データのテーブルがあり、各行に売上日と売上金額が記録されている場合、前日の売上と比較して売上を分析できます。

方法

以下の例は、LAG() 関数を使用して前の行の売上金額にアクセスする方法を示しています。

SELECT
  sales_date,
  sales_amount,
  LAG(sales_amount) OVER (ORDER BY sales_date) AS previous_sales_amount
FROM sales_data;

このクエリは、sales_data テーブルから sales_datesales_amount、および前の行の sales_amount を選択します。LAG() 関数は、ORDER BY 句で指定された順序で前の行の値を返します。この例では、sales_date 列で昇順に並べ替えられているため、前の行の sales_amount が返されます。

代替方法

LAG() 関数に加えて、以下の方法でも前の行の値にアクセスできます。

  • ウィンドウ関数を使用する: ROW_NUMBER()RANK()、または DENSE_RANK() などのウィンドウ関数を使用して、各行に一意の行番号を割り当てることができます。その後、この行番号を使用して、前の行の値を参照できます。
  • サブクエリを使用する: サブクエリを使用して、前の行の値を取得できます。ただし、サブクエリは LAG() 関数よりも非効率的な場合があります。

SELECT
  sales_date,
  sales_amount,
  (
    SELECT sales_amount
    FROM sales_data AS sd2
    WHERE sd2.sales_date = sd1.sales_date - 1
  ) AS previous_sales_amount
FROM sales_data AS sd1;

このクエリは、sales_data テーブルから sales_datesales_amount、および前の行の sales_amount を選択します。内側のサブクエリは、現在の行の日付よりも 1 日前の日付を持つ行の sales_amount を選択します。

注意事項

  • LAG() 関数は、前の行の値のみを返すことができます。それ以前の行の値にアクセスするには、入れ子になった LAG() 関数を使用する必要があります。
  • LAG() 関数は、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。パフォーマンスが重要な場合は、代替方法を検討してください。



    サンプルコード:SQL Server 2008 で前の行の値にアクセスする

    シナリオ

    このシナリオでは、sales_data テーブルがあり、各行に sales_datesales_amount が記録されています。以下のタスクを実行するクエリを作成する必要があります。

    • 各行の売上と前日の売上の差を計算する

    コード

    -- サンプルデータを作成する
    CREATE TABLE sales_data (
      sales_date DATE,
      sales_amount INT
    );
    
    INSERT INTO sales_data VALUES
      ('2023-10-01', 100),
      ('2023-10-02', 150),
      ('2023-10-03', 200),
      ('2023-10-04', 250),
      ('2023-10-05', 300);
    
    -- LAG 関数を使用する
    SELECT
      sales_date,
      sales_amount,
      LAG(sales_amount) OVER (ORDER BY sales_date) AS previous_sales_amount,
      sales_amount - LAG(sales_amount) OVER (ORDER BY sales_date) AS sales_diff
    FROM sales_data;
    
    -- ウィンドウ関数を使用する
    SELECT
      sales_date,
      sales_amount,
      SUM(sales_amount) OVER (ORDER BY sales_date ROWS BETWEEN 2 PRECEDING AND CURRENT ROW) AS previous_3_days_sales,
      sales_amount - SUM(sales_amount) OVER (ORDER BY sales_date ROWS BETWEEN 2 PRECEDING AND CURRENT ROW) AS sales_diff_3_days
    FROM sales_data;
    
    -- サブクエリを使用する
    SELECT
      sales_date,
      sales_amount,
      (
        SELECT sales_amount
        FROM sales_data AS sd2
        WHERE sd2.sales_date = MIN(sd1.sales_date)
      ) AS first_day_of_month_sales,
      sales_amount - (
        SELECT sales_amount
        FROM sales_data AS sd2
        WHERE sd2.sales_date = MIN(sd1.sales_date)
      ) AS sales_diff_first_day_of_month
    FROM sales_data AS sd1;
    

    説明

    • 1 つ目のクエリ: このクエリは、LAG() 関数を使用して前の行の sales_amount にアクセスします。sales_diff 列は、現在の行の sales_amount と前の行の sales_amount の差を計算します。
    • 2 つ目のクエリ: このクエリは、ウィンドウ関数を使用して過去 3 日間の売上合計を計算します。previous_3_days_sales 列は、現在の行までの過去 3 日間の sales_amount の合計を計算します。sales_diff_3_days 列は、現在の行の sales_amount と過去 3 日間の売上合計の差を計算します。
    • 3 つ目のクエリ: このクエリは、サブクエリを使用してその月の最初の日の売上を取得します。first_day_of_month_sales 列は、現在の行の sales_date と同じ月の最初の日の sales_amount を選択します。sales_diff_first_day_of_month 列は、現在の行の sales_amount とその月の最初の日の sales_amount の差を計算します。

    補足

    • これらのクエリはほんの一例です。ニーズに合わせて変更できます。
    • 複数の方法で同じ結果を達成できる場合があります。最適な方法は、特定の状況によって異なります。
    • パフォーマンスが重要な場合は、クエリを最適化することが重要です。



    SQL Server 2008 で前の行の値にアクセスするその他の方法

    再帰的 CTE (Common Table Expression) を使用して、前の行の値を計算できます。ただし、この方法は複雑で非効率的になる可能性があるため、あまり一般的ではありません。

    例:

    WITH recursive cte AS (
      SELECT
        sales_date,
        sales_amount,
        LAG(sales_amount) OVER (ORDER BY sales_date) AS previous_sales_amount
      FROM sales_data
      UNION ALL
      SELECT
        cte.sales_date + 1,
        0,
        cte.previous_sales_amount
      FROM cte
      WHERE cte.sales_date < (SELECT MAX(sales_date) FROM sales_data)
    )
    SELECT * FROM cte;
    

    動的 SQL を使用して、前の行の値を参照するクエリを生成できます。ただし、この方法は複雑で、コードの保守が難しくなる可能性があるため、あまり一般的ではありません。

    DECLARE @sql NVARCHAR(MAX);
    
    SET @sql = '
    SELECT
      sales_date,
      sales_amount,
      LAG(sales_amount) OVER (ORDER BY sales_date) AS previous_sales_amount
    FROM sales_data;
    ';
    
    EXEC sp_executesql @sql;
    
    DECLARE @sales_date DATE;
    DECLARE @sales_amount INT;
    DECLARE @previous_sales_amount INT;
    
    DECLARE curSales CURSOR FOR
      SELECT sales_date, sales_amount
      FROM sales_data
      ORDER BY sales_date;
    
    OPEN curSales;
    
    FETCH NEXT FROM curSales INTO @sales_date, @sales_amount;
    
    WHILE @@FETCH_STATUS = 0
    BEGIN
      SET @previous_sales_amount = @sales_amount;
    
      FETCH NEXT FROM curSales INTO @sales_date, @sales_amount;
    
      -- 前の行の値を処理する
    END;
    
    CLOSE curSales;
    DEALLOCATE curSales;
    
    • 上記の方法はいずれも、LAG() 関数よりも複雑で非効率的になる可能性があります。パフォーマンスが重要な場合は、LAG() 関数を使用することをお勧めします。
    • 再帰的 CTE、動的 SQL、および参照カーソルは、高度なトピックであり、十分な理解が必要となります。これらの方法を使用する前に、関連資料を参照することをお勧めします。

    sql sql-server sql-server-2008


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