データベースオブジェクトの識別方法:OID vs 名前 vs プライマリキー vs サロゲートキー vs UUID
SQL、PostgreSQL OID:概要と利点
PostgreSQL OID (Object Identifier) は、PostgreSQLデータベース内のすべてのオブジェクトを一意に識別するための番号です。テーブル、列、インデックス、関数など、あらゆるデータベースオブジェクトに OID が割り当てられます。
OID の利点:
- 一意性: OID はデータベース内で一意であるため、オブジェクトを確実に参照できます。
- 簡潔性: オブジェクト名を覚える代わりに、OID を使用してオブジェクトを参照できます。
- 効率性: OID は内部的に使用され、データベース操作を高速化します。
-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
id serial PRIMARY KEY,
name text,
email text
);
-- テーブル OID 取得
\d users
-- 列 OID 取得
\d users.name
-- インデックス OID 取得
\d users_pkey
-- 関数 OID 取得
\d public.get_user_by_id(int)
- プログラムコードでオブジェクトを参照する場合
- データベーススキーマを比較する場合
OID に関する注意点:
- OID は自動的に生成されるため、ユーザーが変更することはできません。
- OID はデータベースクラッシュ時に破損する可能性があります。
- OID はパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
id serial PRIMARY KEY,
name text,
email text
);
-- テーブル OID 取得
SELECT oid FROM pg_catalog.pg_class WHERE relname = 'users';
列 OID 取得
SELECT oid FROM pg_catalog.pg_attribute WHERE attname = 'name' AND attrelid = (SELECT oid FROM pg_catalog.pg_class WHERE relname = 'users');
インデックス OID 取得
SELECT indexrelid FROM pg_catalog.pg_index WHERE indname = 'users_pkey';
SELECT oid FROM pg_catalog.pg_proc WHERE proname = 'get_user_by_id' AND proargtypes = '{int4}';
プログラムコードでの OID 使用
import psycopg2
# データベース接続
conn = psycopg2.connect(database="postgres", user="postgres", password="postgres", host="localhost", port="5432")
# テーブル OID 取得
table_oid = conn.cursor().fetchone()[0]
# テーブル情報取得
cursor = conn.cursor()
cursor.execute("SELECT * FROM pg_catalog.pg_class WHERE oid = %s", (table_oid,))
table_info = cursor.fetchone()
# クリーンアップ
cursor.close()
conn.close()
print(table_info)
SQL クエリでの OID 使用
SELECT * FROM users WHERE id = 1::oid;
-- データベース1のスキーマを取得
\d+ database1
-- データベース2のスキーマを取得
\d+ database2
-- スキーマ比較
diff database1.sql database2.sql
これらの欠点を克服するために、OID の代わりに以下の方法を使用できます。
名前:
オブジェクトの名前は、OID よりも読みやすく、覚えやすいです。ただし、名前は重複する可能性があるため、一意性を保証する必要があります。
プライマリキーは、テーブル内の各行を一意に識別します。OID の代わりにプライマリキーを使用することで、オブジェクトを確実に参照できます。
サロゲートキーは、データベース内のオブジェクトを一意に識別するために使用される人工的なキーです。OID の代わりにサロゲートキーを使用することで、パフォーマンスを向上させることができます。
UUID は、一意の識別子を生成するために使用される標準です。OID の代わりに UUID を使用することで、異なるデータベース間でオブジェクトを識別することができます。
どの方法を選択するかは、要件によって異なります。 以下は、各方法の利点と欠点です。
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
名前 | 読みやすく、覚えやすい | 重複する可能性がある |
プライマリキー | 一意性がある | すべてのオブジェクトに存在するとは限らない |
サロゲートキー | パフォーマンスが向上する | 人工的なキーを管理する必要がある |
UUID | 一意性があり、異なるデータベース間でオブジェクトを識別できる | 生成と保存にコストがかかる |
例:
-- 名前によるオブジェクト参照
SELECT * FROM users WHERE name = 'John Doe';
-- プライマリキーによるオブジェクト参照
SELECT * FROM users WHERE id = 1;
-- サロゲートキーによるオブジェクト参照
SELECT * FROM users WHERE surrogate_key = 'abc123';
-- UUID によるオブジェクト参照
SELECT * FROM users WHERE uuid = '123e4567-e89b-12d3-a456-426655440000';
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