PostgreSQL書き込み速度チューニング9選!高速化の落とし穴にも注意
PostgreSQL の書き込み速度を向上させる方法(データ損失の可能性あり)
WAL バッファのサイズを調整する
WAL(Write-Ahead Logging)バッファは、書き込み操作のコミット前に一時的にデータを格納する領域です。バッファサイズを大きくすることで、ディスクへの書き込み回数を減らし、書き込み速度を向上させることができます。
wal_buffer_size = 8MB
fsync を無効にする
fsync は、データベースへの変更がディスクに書き込まれたことを確実に保証する同期書き込み操作です。fsync を無効にすることで、書き込み速度を大幅に向上させることができますが、データ損失のリスクが高くなります。停電などの障害が発生した場合、コミットされていないデータが失われる可能性があります。
fsync = off
full_page_writes を無効にする
full_page_writes は、データベースページ全体を書き込むことを保証する設定です。この設定を無効にすることで、書き込み速度を向上させることができますが、データ損失のリスクが高くなります。一部のページのみが書き込まれた場合、データベース破損が発生する可能性があります。
full_page_writes = off
非同期書き込みを使用する
PostgreSQL 9.1 以降では、非同期書き込みを有効にすることで、書き込み操作を非同期化することができます。これにより、書き込み処理にかかる時間を短縮し、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。
synchronous_commit = off
async_commit = on
COMMIT を明示的に使用する
デフォルトでは、PostgreSQL はトランザクションが完了するたびに自動的にコミットを行います。明示的に COMMIT を使用することで、書き込み操作をグループ化し、ディスクへの書き込み回数を減らすことができます。
BEGIN;
UPDATE ...;
UPDATE ...;
COMMIT;
注意事項
この情報は参考目的のみであり、いかなる保証もありません。データベースの変更を行う前に、必ず専門家に相談してください。
SET wal_buffer_size = '8MB';
このコマンドは、WAL バッファのサイズを 8MB に設定します。
SET fsync = off;
このコマンドは、fsync を無効にします。
SET full_page_writes = off;
SET synchronous_commit = off;
SET async_commit = on;
これらのコマンドは、非同期書き込みを有効にします。
BEGIN;
UPDATE ...;
UPDATE ...;
COMMIT;
このコードは、明示的に COMMIT を使用して書き込み操作をグループ化します。
インデックスを適切に使用する
インデックスは、クエリのパフォーマンスを向上させるだけでなく、書き込み操作のパフォーマンスも向上させることができます。頻繁に書き込まれる列にインデックスを作成することで、PostgreSQL がデータをより効率的に更新できるようにすることができます。
パーティショニングは、大きなテーブルを論理的に小さな部分に分割する技術です。これにより、PostgreSQL は特定のパーティションにのみ書き込むことができるため、書き込み速度が向上します。
クラスタリングを使用する
クラスタリングは、テーブル内のデータを関連する行の近くに物理的に配置する技術です。これにより、PostgreSQL はデータにアクセスして更新する際の入出力回数を減らすことができるため、書き込み速度が向上します。
MATERIALIZED VIEWS は、集計された結果や変換されたデータを格納する特殊なタイプのビューです。MATERIALIZED VIEWS を使用することで、集計クエリのパフォーマンスを向上させるだけでなく、書き込み操作のパフォーマンスも向上させることができます。
ホットスタンバイは、読み取り専用のレプリカデータベースです。書き込み操作はプライマリデータベースで実行され、レプリケーションスロットを使用してホットスタンバイデータベースに同期されます。これにより、読み取りワークロードをホットスタンバイデータベースにオフロードし、プライマリデータベースの書き込みパフォーマンスを向上させることができます。
ハードウェアをアップグレードする
古いハードウェアを使用している場合は、CPU、メモリ、ストレージをアップグレードすることで、PostgreSQL の書き込み速度を向上させることができる場合があります。
PostgreSQL の設定を調整する
PostgreSQL には、書き込みパフォーマンスに影響を与えることができる多くの設定があります。これらの設定を調整することで、特定のワークロードのパフォーマンスを向上させることができます。
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