Docker ComposeでMySQLとPostgreSQLを扱うサンプルコード

2024-05-21

Docker Compose は、複数のコンテナをまとめて定義し、起動、停止、管理できるツールです。データベースコンテナも例外ではなく、Docker Compose を利用して複数のデータベースコンテナを簡単に管理することができます。

メリット

Docker Compose で複数のデータベースを扱うメリットは以下の通りです。

  • 環境構築の簡素化: 個別にコンテナを起動するよりも、まとめて定義することで、データベース環境を簡単に構築できます。
  • スケーラビリティ: 必要なに応じて、データベースコンテナを簡単に追加・削除できます。
  • 再現性: 定義ファイルを共有することで、開発者間でデータベース環境を簡単に共有できます。

具体的な方法

  1. docker-compose.yml ファイルを作成する: このファイルには、起動するデータベースコンテナとその設定を記述します。
  2. 各データベースコンテナを定義する: コンテナ名、使用するイメージ、ポート番号、環境変数などを定義します。
  3. ネットワークを定義する (必要に応じて): 複数のデータベースコンテナ間で通信できるように、ネットワークを定義する必要があります。
  4. docker-compose up コマンドを実行する: このコマンドを実行すると、定義したすべてのコンテナが起動されます。

以下の例は、MySQL と PostgreSQL の 2 つのデータベースコンテナを起動する docker-compose.yml ファイルです。

version: "3.8"

services:
  mysql:
    image: mysql:5.7
    ports:
      - "3306:3306"
    environment:
      MYSQL_ROOT_PASSWORD: password
      MYSQL_DATABASE: db_mysql
  postgresql:
    image: postgres:12
    ports:
      - "5432:5432"
    environment:
      POSTGRES_PASSWORD: password
      POSTGRES_DB: db_postgresql

このファイルを docker-compose up コマンドで実行すると、MySQL コンテナと PostgreSQL コンテナが起動し、それぞれ db_mysqldb_postgresql という名前のデータベースが作成されます。

    補足

    • 上記はあくまでも基本的な例であり、状況に応じて様々な設定を追加することができます。
    • データベースによっては、特別な設定が必要なものもあります。
    • 本番環境で Docker Compose を使用する場合は、セキュリティ対策をしっかりと行ってください。



    docker-compose.yml ファイル

    version: "3.8"
    
    services:
      mysql:
        image: mysql:5.7
        ports:
          - "3306:3306"
        environment:
          MYSQL_ROOT_PASSWORD: password
          MYSQL_DATABASE: db_mysql
      postgresql:
        image: postgres:12
        ports:
          - "5432:5432"
        environment:
          POSTGRES_PASSWORD: password
          POSTGRES_DB: db_postgresql
    

    コンテナの起動

    docker-compose up -d
    

    MySQL に接続

    docker exec -it mysql mysql -u root -p -h 127.0.0.1 -D db_mysql
    

    PostgreSQL に接続

    docker exec -it postgres psql -U postgres -h 127.0.0.1 -d db_postgresql
    

    説明

    • mysql サービスは、MySQL 5.7 イメージを使用して起動されます。ポート 3306 がホストポートにマップされ、MYSQL_ROOT_PASSWORDMYSQL_DATABASE 環境変数が設定されます。
    • docker exec コマンドを使用して、コンテナ内にシェルを起動し、データベースクライアントを実行できます。
    • 上記の例では、mysql コマンドを使用して MySQL に接続し、psql コマンドを使用して PostgreSQL に接続します。
    • 実際の環境では、パスワードを安全な方法で設定する必要があります。
    • データベースにアクセスするには、適切な権限を持つユーザーアカウントを使用する必要があります。
    • 詳細については、それぞれのデータベースのドキュメントを参照してください。



    Docker Compose 以外の方法

    個別にコンテナを起動する

    Docker Compose を使用せずに、個別にコンテナを起動することもできます。

    docker run -d -p 3306:3306 -e MYSQL_ROOT_PASSWORD=password -e MYSQL_DATABASE=db_mysql mysql:5.7
    docker run -d -p 5432:5432 -e POSTGRES_PASSWORD=password -e POSTGRES_DB=db_postgresql postgres:12
    

    この方法では、各コンテナの設定を個別に管理する必要があります。

    Dockerfile を使用して、独自のデータベースイメージを作成することもできます。

    FROM mysql:5.7
    
    ENV MYSQL_ROOT_PASSWORD=password
    ENV MYSQL_DATABASE=db_mysql
    
    RUN apt-get update && apt-get install -y some-dependencies
    
    CMD ["mysqld"]
    

    この方法では、データベースの設定をイメージ内に埋め込むことができます。

    Kubernetes は、コンテナをオーケストレーションするためのプラットフォームです。Kubernetes を使用して、複数のデータベースコンテナをデプロイし、管理することができます。

    apiVersion: apps/v1
    kind: Deployment
    metadata:
      name: mysql
    spec:
      replicas: 1
      selector:
        matchLabels:
          app: mysql
      template:
        metadata:
          labels:
            app: mysql
        spec:
          containers:
          - name: mysql
            image: mysql:5.7
            env:
            - name: MYSQL_ROOT_PASSWORD
              valueFrom:
                secretKeyRef:
                  name: mysql-root-password
                  key: password
            - name: MYSQL_DATABASE
              value: db_mysql
            ports:
            - containerPort: 3306
    

    この方法は、より複雑な環境で複数のデータベースを管理するのに適しています。

    • シンプルな環境 で複数のデータベースを扱う場合は、Docker Compose または 個別にコンテナを起動する 方法がおすすめです。
    • データベースの設定をイメージ内に埋め込む 必要がある場合は、Dockerfile を使用する必要があります。
    • より複雑な環境 で複数のデータベースを管理する場合は、Kubernetes を使用する必要があります。

    database docker docker-compose


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