MariaDB Galera Clusterで非同期レプリケーションを使用してデータベースの可用性を向上させる

2024-06-21

MariaDB Galera Clusterにおける非同期レプリケーション

非同期レプリケーションでは、マスターノードはトランザクションログをスレーブノードに送信しますが、スレーブノードはすぐにそのログを適用しません。代わりに、スレーブノードはログをキューに格納し、後で処理します。この非同期処理により、マスターノードとスレーブノード間のレイテンシーを低減し、マスターノードのパフォーマンスを向上させることができます。

非同期レプリケーションには、次のような利点があります。

  • 低レイテンシー: マスターノードとスレーブノード間のレイテンシーを低減し、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。
  • 高いスケーラビリティ: スレーブノードを追加することで、データベースの読み込みワークロードを分散させることができます。
  • データ損失のリスク軽減: マスターノードが障害発生した場合でも、スレーブノードから復旧することができます。
  • データの整合性: マスターノードとスレーブノード間でデータの整合性が取れない可能性があります。
  • 複雑性: 同期レプリケーションよりも複雑な設定と管理が必要です。
  • 読み込みワークロードが多いアプリケーション: スレーブノードを使用して読み込みワークロードを分散させることで、マスターノードのパフォーマンスを向上させることができます。
  • 地理的に分散されたアプリケーション: マスターノードとスレーブノードを異なる地域に配置することで、アプリケーションの可用性を向上させることができます。
  • データ損失のリスクが高いアプリケーション: 非同期レプリケーションを使用することで、マスターノードが障害発生した場合でもデータを失うリスクを軽減することができます。

MariaDB Galera Clusterで非同期レプリケーションを設定するには、いくつかの設定パラメータを変更する必要があります。詳細については、MariaDB Galera Clusterのドキュメントを参照してください。

非同期レプリケーションは、MariaDB Galera Clusterのパフォーマンス、スケーラビリティ、可用性を向上させるために役立つ強力な機能です。ただし、非同期レプリケーションを使用する前に、その利点と注意点をよく理解することが重要です。

    MariaDB Galera Cluster以外にも、様々な分散データベースソリューションが用意されています。それぞれのソリューションには長所と短所があるため、要件に応じて適切なソリューションを選択することが重要です。




    # マスターノードの設定
    
    CREATE DATABASE mydb;
    
    USE mydb;
    
    CREATE TABLE users (
      id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      email VARCHAR(255) NOT NULL UNIQUE
    );
    
    INSERT INTO users (name, email) VALUES ("John Doe", "[email protected]");
    INSERT INTO users (name, email) VALUES ("Jane Doe", "[email protected]");
    
    # 非同期レプリケーションを有効にする
    
    SET GLOBAL wsrep_slave_flag = 1;
    SET GLOBAL wsrep_causal_consistency = FALSE;
    
    # スレーブノードの設定
    
    CREATE DATABASE mydb;
    
    USE mydb;
    
    CREATE TABLE users (
      id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      email VARCHAR(255) NOT NULL UNIQUE
    );
    
    CHANGE MASTER TO
      MASTER_HOST = 'master-node-address',
      MASTER_PORT = 3306,
      USER = 'replication-user',
      PASSWORD = 'replication-password';
    
    START SLAVE;
    

    このコードはあくまで一例であり、実際の環境に合わせて変更する必要がある場合があります。また、MariaDB Galera Clusterのドキュメントで、非同期レプリケーションの詳細設定については、必ず参照してください。

    注意

    このコードは例としてのみ提供されており、本番環境で使用することは想定されていません。本番環境で MariaDB Galera Cluster を使用する場合は、必ず公式ドキュメントを参照し、適切な設定を行ってください。




    wsrep_slave_flag パラメータを使用する

    これが最も一般的な方法です。このパラメータを 1 に設定すると、スレーブノードが非同期レプリケーションモードになります。

    SET GLOBAL wsrep_slave_flag = 1;
    

    wsrep_causal_consistency パラメータを使用する

    このパラメータを FALSE に設定すると、スレーブノードが非同期レプリケーションモードになります。ただし、この方法を使用すると、データの整合性が保証されない場合があります。

    SET GLOBAL wsrep_causal_consistency = FALSE;
    

    Galera Cluster ジョブを使用する

    dba コマンドラインツールを使用して、Galera Cluster ジョブを作成することもできます。このジョブは、スレーブノードを非同期レプリケーションモードに設定します。

    dba replicate --slave-mode=async
    

    スクリプトを使用する

    独自のスクリプトを作成して、スレーブノードを非同期レプリケーションモードに設定することもできます。このスクリプトは、wsrep_slave_flag および wsrep_causal_consistency パラメータを設定する必要があります。

    どの方法を使用するかは、要件によって異なります。 wsrep_slave_flag パラメータを使用する方法は最も簡単ですが、wsrep_causal_consistency パラメータを使用する方法の方が柔軟性があります。 Galera Cluster ジョブを使用する方法は、自動化に適しています。スクリプトを使用する方法は、最も詳細な制御を提供します。

    その他の考慮事項

    • 非同期レプリケーションを使用する場合は、マスターノードとスレーブノード間のデータの整合性を保証するために、適切な設定を行うことが重要です。
    • 非同期レプリケーションは、すべてのユースケースに適しているわけではありません。同期レプリケーションの方が適している場合もあります。

    MariaDB Galera Clusterで非同期レプリケーションを設定するには、いくつかの方法があります。どの方法を使用するかは、要件によって異なります。非同期レプリケーションを使用する場合は、マスターノードとスレーブノード間のデータの整合性を保証するために、適切な設定を行うことが重要です。


    mariadb galera


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