【MySQL/MariaDB】ストアドプロシージャのNULLパラメータ:知っておくべき5つのポイント
MySQL/MariaDBのストアドプロシージャでは、デフォルトでパラメータにNULL値を渡すことができます。しかし、場合によっては、NULL値を受け付けないようにしたいことがあります。
方法
NULLパラメータを禁止するには、以下の2つの方法があります。
ストアドプロシージャ定義時にパラメータのNOT NULL制約を指定する
CREATE PROCEDURE my_procedure(
parameter_name datatype NOT NULL
)
BEGIN
-- プロシージャの処理
END;
ストアドプロシージャ内でパラメータのNULLチェックを行い、NULLの場合はエラーを発生させる
CREATE PROCEDURE my_procedure(
parameter_name datatype
)
BEGIN
IF ISNULL(parameter_name) THEN
SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'パラメータはNULL値を受け付けません';
END IF;
-- プロシージャの処理
END;
メリットとデメリット
パラメータ定義時にNOT NULL制約を指定する場合
- メリット
- コードが簡潔になる
- デメリット
- すべての状況でNULL値を禁止できない場合がある
- パラメータがNULLの場合の処理を記述できない
どちらの方法を選択するかは、状況に応じて判断する必要があります。
補足
- MySQL 5.5以降では、
SIGNAL
ステートメントを使用して、より詳細なエラーメッセージを生成することができます。 - MariaDB 10.2以降では、
STRICT_ALL_TYPES
SQLモードを有効にすることで、暗黙的な型変換を抑制し、NULL値をより厳密にチェックすることができます。
- 本回答は、MySQL 5.7およびMariaDB 10.5を対象としています。他のバージョンでは、動作が異なる場合があります。
- ストアドプロシージャの開発とデバッグには、適切なツールを使用することをお勧めします。
CREATE PROCEDURE my_procedure(
parameter_name INT NOT NULL
)
BEGIN
-- プロシージャの処理
SELECT parameter_name;
END;
この例では、parameter_name
という名前のパラメータが定義されています。このパラメータはINT
型で、NOT NULL
制約が指定されているため、NULL値を渡すことはできません。
CREATE PROCEDURE my_procedure(
parameter_name INT
)
BEGIN
IF ISNULL(parameter_name) THEN
SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'パラメータはNULL値を受け付けません';
END IF;
-- プロシージャの処理
SELECT parameter_name;
END;
この例では、parameter_name
という名前のパラメータが定義されています。このパラメータはINT
型ですが、NOT NULL
制約は指定されていません。ストアドプロシージャ内で、ISNULL()
関数を使用してパラメータがNULLかどうかをチェックし、NULLの場合はSIGNAL
ステートメントを使用してエラーを発生させます。
実行例
CALL my_procedure(1);
-- 正常に実行される
CALL my_procedure(NULL);
-- エラーが発生: ERROR 13000: Parameter #1 cannot be NULL
説明
- 上記の例では、単純なSELECTクエリを実行するストアドプロシージャを作成しています。
- 実際のストアドプロシージャでは、より複雑な処理を実行する可能性があります。
- 重要なのは、NULLパラメータを適切に処理し、エラーを発生させるようにすることです。
他の方法
ストアドプロシージャラッパーは、ストアドプロシージャを呼び出す前にパラメータをチェックするラッパー関数を定義する手法です。パラメータがNULLの場合は、エラーを発生させたり、デフォルト値を設定したりすることができます。
CREATE PROCEDURE my_procedure_wrapper(
parameter_name INT
)
BEGIN
IF ISNULL(parameter_name) THEN
SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'パラメータはNULL値を受け付けません';
END IF;
CALL my_procedure(parameter_name);
END;
この例では、my_procedure_wrapper
という名前のストアドプロシージャラッパーが定義されています。このラッパーは、my_procedure
という名前のストアドプロシージャを呼び出す前に、parameter_name
パラメータがNULLかどうかをチェックします。NULLの場合はエラーを発生させ、NULLではない場合はmy_procedure
を呼び出します。
トリガーを使用する
トリガーは、データベース操作が発生したときに自動的に実行されるプログラムです。ストアドプロシージャが呼び出されたときにトリガーを起動し、パラメータがNULLかどうかをチェックすることができます。NULLの場合は、エラーを発生させたり、デフォルト値を設定したりすることができます。
CREATE TRIGGER my_procedure_trigger BEFORE CALL ON my_procedure
FOR EACH ROW
BEGIN
IF NEW.parameter_name IS NULL THEN
SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'パラメータはNULL値を受け付けません';
END IF;
END;
フロントエンドアプリケーションでパラメータがNULLかどうかをチェックし、NULLの場合はエラーメッセージを表示することができます。この方法では、ストアドプロシージャを変更する必要はありませんが、アプリケーション開発の負担が増えます。
<?php
$parameterName = $_POST['parameterName'];
if (empty($parameterName)) {
echo 'パラメータはNULL値を受け付けません';
exit;
}
// ストアドプロシージャを呼び出す
この例では、PHPを使用してパラメータがNULLかどうかをチェックしています。NULLの場合はエラーメッセージを表示し、ストアドプロシージャを呼び出しません。
MySQL/MariaDBでNULLパラメータを禁止するには、様々な方法があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。
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