【MySQL/MariaDB】ストアドプロシージャのNULLパラメータ:知っておくべき5つのポイント

2024-06-25

MySQL/MariaDBのストアドプロシージャでは、デフォルトでパラメータにNULL値を渡すことができます。しかし、場合によっては、NULL値を受け付けないようにしたいことがあります。

方法

NULLパラメータを禁止するには、以下の2つの方法があります。

ストアドプロシージャ定義時にパラメータのNOT NULL制約を指定する

CREATE PROCEDURE my_procedure(
  parameter_name datatype NOT NULL
)
BEGIN
  -- プロシージャの処理
END;

ストアドプロシージャ内でパラメータのNULLチェックを行い、NULLの場合はエラーを発生させる

CREATE PROCEDURE my_procedure(
  parameter_name datatype
)
BEGIN
  IF ISNULL(parameter_name) THEN
    SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'パラメータはNULL値を受け付けません';
  END IF;

  -- プロシージャの処理
END;

メリットとデメリット

パラメータ定義時にNOT NULL制約を指定する場合

  • メリット
    • コードが簡潔になる
  • デメリット
    • すべての状況でNULL値を禁止できない場合がある
    • パラメータがNULLの場合の処理を記述できない

    どちらの方法を選択するかは、状況に応じて判断する必要があります。

    補足

    • MySQL 5.5以降では、SIGNALステートメントを使用して、より詳細なエラーメッセージを生成することができます。
    • MariaDB 10.2以降では、STRICT_ALL_TYPES SQLモードを有効にすることで、暗黙的な型変換を抑制し、NULL値をより厳密にチェックすることができます。
      • 本回答は、MySQL 5.7およびMariaDB 10.5を対象としています。他のバージョンでは、動作が異なる場合があります。
      • ストアドプロシージャの開発とデバッグには、適切なツールを使用することをお勧めします。



      CREATE PROCEDURE my_procedure(
        parameter_name INT NOT NULL
      )
      BEGIN
        -- プロシージャの処理
        SELECT parameter_name;
      END;
      

      この例では、parameter_nameという名前のパラメータが定義されています。このパラメータはINT型で、NOT NULL制約が指定されているため、NULL値を渡すことはできません。

      CREATE PROCEDURE my_procedure(
        parameter_name INT
      )
      BEGIN
        IF ISNULL(parameter_name) THEN
          SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'パラメータはNULL値を受け付けません';
        END IF;
      
        -- プロシージャの処理
        SELECT parameter_name;
      END;
      

      この例では、parameter_nameという名前のパラメータが定義されています。このパラメータはINT型ですが、NOT NULL制約は指定されていません。ストアドプロシージャ内で、ISNULL()関数を使用してパラメータがNULLかどうかをチェックし、NULLの場合はSIGNALステートメントを使用してエラーを発生させます。

      実行例

      CALL my_procedure(1);
      -- 正常に実行される
      
      CALL my_procedure(NULL);
      -- エラーが発生: ERROR 13000: Parameter #1 cannot be NULL
      

      説明

      • 上記の例では、単純なSELECTクエリを実行するストアドプロシージャを作成しています。
      • 実際のストアドプロシージャでは、より複雑な処理を実行する可能性があります。
      • 重要なのは、NULLパラメータを適切に処理し、エラーを発生させるようにすることです。



      他の方法

      ストアドプロシージャラッパーは、ストアドプロシージャを呼び出す前にパラメータをチェックするラッパー関数を定義する手法です。パラメータがNULLの場合は、エラーを発生させたり、デフォルト値を設定したりすることができます。

      CREATE PROCEDURE my_procedure_wrapper(
        parameter_name INT
      )
      BEGIN
        IF ISNULL(parameter_name) THEN
          SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'パラメータはNULL値を受け付けません';
        END IF;
      
        CALL my_procedure(parameter_name);
      END;
      

      この例では、my_procedure_wrapperという名前のストアドプロシージャラッパーが定義されています。このラッパーは、my_procedureという名前のストアドプロシージャを呼び出す前に、parameter_nameパラメータがNULLかどうかをチェックします。NULLの場合はエラーを発生させ、NULLではない場合はmy_procedureを呼び出します。

      トリガーを使用する

      トリガーは、データベース操作が発生したときに自動的に実行されるプログラムです。ストアドプロシージャが呼び出されたときにトリガーを起動し、パラメータがNULLかどうかをチェックすることができます。NULLの場合は、エラーを発生させたり、デフォルト値を設定したりすることができます。

      CREATE TRIGGER my_procedure_trigger BEFORE CALL ON my_procedure
      FOR EACH ROW
      BEGIN
        IF NEW.parameter_name IS NULL THEN
          SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'パラメータはNULL値を受け付けません';
        END IF;
      END;
      

      フロントエンドアプリケーションでパラメータがNULLかどうかをチェックし、NULLの場合はエラーメッセージを表示することができます。この方法では、ストアドプロシージャを変更する必要はありませんが、アプリケーション開発の負担が増えます。

      <?php
      
      $parameterName = $_POST['parameterName'];
      
      if (empty($parameterName)) {
        echo 'パラメータはNULL値を受け付けません';
        exit;
      }
      
      // ストアドプロシージャを呼び出す
      

      この例では、PHPを使用してパラメータがNULLかどうかをチェックしています。NULLの場合はエラーメッセージを表示し、ストアドプロシージャを呼び出しません。

        MySQL/MariaDBでNULLパラメータを禁止するには、様々な方法があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。


        mysql stored-procedures mariadb


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