データの整合性を保ちたいなら、PostgreSQLのENUM型とSQLAlchemyを組み合わせよう
SQLAlchemy で PostgreSQL の ENUM 型を使う
SQLAlchemy は、Python でデータベースとのやり取りを抽象化する ORM (Object-Relational Mapping) フレームワークです。PostgreSQL は、ENUM 型を含む様々なデータ型をサポートするオープンソースのオブジェクトリレーショナルデータベースです。
この解説では、SQLAlchemy で PostgreSQL の ENUM 型を使用する方法について説明します。
手順
- PostgreSQL で ENUM 型を作成
CREATE TYPE my_enum AS ENUM ('value1', 'value2', 'value3');
- Python で ENUM 型を定義
from sqlalchemy import Enum, String
class MyModel(Base):
__tablename__ = 'my_table'
id = Column(Integer, primary_key=True)
status = Column(Enum('value1', 'value2', 'value3'), nullable=False)
name = Column(String(255))
- モデルの操作
model = MyModel(status='value2', name='My Name')
db.session.add(model)
db.session.commit()
# データの取得
model = MyModel.query.filter_by(status='value2').first()
# データの更新
model.status = 'value3'
db.session.commit()
ポイント
Enum
型は、sqlalchemy.Enum
を使用して定義します。- ENUM 型の値は、文字列のリストとして渡します。
nullable
パラメータは、NULL 値を許可するかどうかを指定します。- モデルの操作は、通常の SQLAlchemy モデルと同じように行えます。
補足
- ENUM 型は、ドロップダウンリストなどの選択リストを表現するのに役立ちます。
- ENUM 型は、データの整合性を保つのに役立ちます。
from sqlalchemy import create_engine, Enum, String
# PostgreSQL への接続
engine = create_engine('postgresql://postgres:password@localhost:5432/mydb')
# テーブルの作成
Base.metadata.create_all(engine)
# モデルの定義
class MyModel(Base):
__tablename__ = 'my_table'
id = Column(Integer, primary_key=True)
status = Column(Enum('value1', 'value2', 'value3'), nullable=False)
name = Column(String(255))
# データの追加
model = MyModel(status='value2', name='My Name')
db.session.add(model)
db.session.commit()
# データの取得
model = MyModel.query.filter_by(status='value2').first()
# データの更新
model.status = 'value3'
db.session.commit()
- PostgreSQL への接続方法
- SQLAlchemy で ENUM 型を定義する方法
実行方法
- Python でこのコードを実行します。
- PostgreSQL サーバーが起動していることを確認します。
mydb
という名前のデータベースが存在することを確認します。
実行結果
このコードを実行すると、my_table
という名前のテーブルが作成されます。このテーブルには、id
、status
、name
という名前の3つの列があります。
status
列は ENUM 型であり、value1
、value2
、value3
という3つの値を持つことができます。
このコードは、データの追加、取得、更新方法を示しています。
SQLAlchemy で PostgreSQL の ENUM 型を使用する他の方法
ENUM 型の値を文字列として保存することは可能です。ただし、この方法は以下のような問題があります。
- データの整合性が保たれない可能性があります。
- コードの可読性が低くなります。
カスタムデータ型を使用
PostgreSQL の ENUM 型を表現するカスタムデータ型を作成することも可能です。ただし、この方法は以下のような問題があります。
- 複雑なコードになる可能性があります。
- 汎用性が低くなります。
上記のサンプルコードで示したように、SQLAlchemy の Enum
型を使用するのが最も簡単で安全な方法です。
- SQLAlchemy の
types
モジュールを使用して、独自の ENUM 型を定義することも可能です。
ほとんどの場合、SQLAlchemy の Enum
型を使用するのが最良の方法です。他の方法を選択する必要があるのは、特殊な要件がある場合のみです。
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