PostgreSQL ストアドプロシージャ:デバッガ、視覚化ツールで高度な操作

2024-07-27

PostgreSQL でストアド プロシージャのコードを表示する方法

\d コマンドを使用する

PostgreSQL の psql シェルでは、\d コマンドを使用して、データベース内の様々なオブジェクトに関する情報を表示することができます。ストアド プロシージャのコードを表示するには、以下のように \d コマンドとオプションを組み合わせて使用します。

\d [<オブジェクト名>]

例: mydb データベース内の全てのストアド プロシージャのコードを表示する

\d+mydb

特定のストアド プロシージャのコードを表示するには、その名前をオプションとして指定します。

例: myproc という名前のストアド プロシージャのコードを表示する

\d myproc

pg_catalog.pg_proc テーブルを使用する

PostgreSQL システムカタログには、pg_catalog.pg_proc というテーブルが存在します。このテーブルには、データベース内の全てのプロシージャに関する情報が格納されており、ストアド プロシージャのコードも含まれています。

ストアド プロシージャのコードを取得するには、以下のような SQL クエリを実行します。

SELECT proname, prosrc
FROM pg_catalog.pg_proc
WHERE proname = '<プロシージャ名>';
SELECT proname, prosrc
FROM pg_catalog.pg_proc
WHERE proname = 'myproc';

情報スキーマビューを使用する

PostgreSQL 8.0 以降では、情報スキーマと呼ばれるスキーマが提供されています。このスキーマには、データベース内の様々なオブジェクトに関する情報を格納したビューが用意されており、ストアド プロシージャのコードも参照できます。

SELECT routine_name, routine_definition
FROM information_schema.routines
WHERE routine_name = '<プロシージャ名>';
SELECT routine_name, routine_definition
FROM information_schema.routines
WHERE routine_name = 'myproc';

pg_GetProcSource 関数を使用する

PostgreSQL 9.1 以降では、pg_GetProcSource という組み込み関数が提供されています。この関数は、ストアド プロシージャの名前を指定することで、そのコードを取得することができます。

SELECT pg_GetProcSource('<プロシージャ名>');
SELECT pg_GetProcSource('myproc');

それぞれの方法の特徴

上記で紹介した方法は、それぞれ以下のような特徴があります。

  • \d コマンド: 手軽に使用できるが、オプションが限られている。
  • pg_catalog.pg_proc テーブル: 詳細な情報にアクセスできるが、SQL クエリを記述する必要がある。
  • 情報スキーマビュー: PostgreSQL 8.0 以降で使用できる。
  • pg_GetProcSource 関数: PostgreSQL 9.1 以降で使用できる。

どの方法を選択するべきか

使用する方法は、状況によって異なります。

  • コードを簡単に確認したい場合は、\d コマンドを使用するのがおすすめです。
  • より詳細な情報が必要な場合は、pg_catalog.pg_proc テーブルまたは情報スキーマビューを使用します。
  • PostgreSQL 9.1 以降を使用している場合は、pg_GetProcSource 関数を使用するのも良い選択肢です。
  • 上記の方法で取得したストアド プロシージャのコードは、プレーンテキスト形式で表示されます。
  • ストアド プロシージャのコードを編集したい場合は、適切なツールを使用して編集する必要があります。



CREATE OR REPLACE FUNCTION get_customer_info(customer_id INT)
RETURNS TABLE AS $$
BEGIN
    RETURN QUERY
    SELECT customer_name, customer_email, customer_address
    FROM customers
    WHERE customer_id = $1;
END; $$
LANGUAGE plpgsql;

例2:注文を登録するストアドプロシージャ

このストアドプロシージャは、orders テーブルに新しい注文を登録します。

CREATE OR REPLACE PROCEDURE create_order(customer_id INT, order_amount DECIMAL)
AS $$
BEGIN
    INSERT INTO orders (customer_id, order_amount, order_date)
    VALUES ($1, $2, CURRENT_DATE);
END; $$
LANGUAGE plpgsql;

例3:ログイン認証を行うストアドプロシージャ

このストアドプロシージャは、ユーザー名とパスワードを受け取り、それが有効な組み合わせであれば true を返し、そうでなければ false を返します。

CREATE OR REPLACE FUNCTION authenticate_user(username VARCHAR(255), password VARCHAR(255))
RETURNS BOOLEAN AS $$
BEGIN
    DECLARE
        hashed_password VARCHAR(255);
    BEGIN
        SELECT password_hash(password) INTO hashed_password
        FROM users
        WHERE username = $1;
    EXCEPTION WHEN NO_DATA THEN
        RETURN FALSE;
    END;

    RETURN hashed_password = $2;
END; $$
LANGUAGE plpgsql;

これらの例はほんの一例であり、ストアドプロシージャを使用して様々な処理を実行することができます。

ストアドプロシージャを使用する利点

ストアドプロシージャを使用する利点は次のとおりです。

  • コードの再利用性: ストアドプロシージャは、共通のタスクを実行するコードをカプセル化する方法として使用できます。これにより、コードの重複を削減し、コードの保守性を向上させることができます。
  • セキュリティ: ストアドプロシージャは、データベースアクセスを制御する方法として使用できます。これにより、データベースへのアクセスを許可されたユーザーのみが、特定の操作を実行できるようにすることができます。
  • パフォーマンス: ストアドプロシージャは、複雑なクエリをプリコンパイルすることで、パフォーマンスを向上させるために使用できます。



  • 視覚化ツールを使用する

PostgreSQL には、pgAdmin など、ストアド プロシージャを含むデータベース オブジェクトを視覚的に操作できるツールがいくつか用意されています。これらのツールを使用して、ストアド プロシージャのプロパティを表示したり、コードを編集したりすることができます。

  • デバッガを使用する

PostgreSQL には、pdb など、ストアド プロシージャの実行をデバッグするためのツールがいくつか用意されています。これらのツールを使用して、ストアド プロシージャの実行をステップ実行し、変数の値を確認したり、ブレークポイントを設定したりすることができます。

  • ソースコード管理システムを使用する

ストアド プロシージャのコードをソースコード管理システム (SCM) で管理することで、コードの変更履歴を追跡したり、他の開発者とコラボレーションしたりすることができます。

  • より詳細な情報が必要な場合は、pg_catalog.pg_proc テーブル、情報スキーマビュー、または pg_GetProcSource 関数を使用します。
  • ストアド プロシージャの実行をデバッグする場合は、デバッガを使用します。
  • ストアド プロシージャのコードをチームで管理する場合は、SCM を使用します。

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