【保存版】GROUP_CONCAT関数を超えた！MySQLで複数行をカンマ区切りにする4つの方法

2024-07-02

MySQLで複数の行をカンマ区切り単一行として取得する方法

GROUP_CONCAT関数 は、SELECTクエリ内で指定した列の値をカンマ区切りで連結し、1つの文字列として返す関数です。

基本的な構文

SELECT GROUP_CONCAT(DISTINCT 列名) AS 列名_alias
FROM テーブル名
[WHERE 条件]
[GROUP BY グループ化列];

例

下記のテーブル articles があり、各記事に紐づくキーワードをカンマ区切りで1行に取得したい場合を例として説明します。

CREATE TABLE articles (
  article_id INT PRIMARY KEY,
  title VARCHAR(255),
  keyword VARCHAR(255)
);

INSERT INTO articles (article_id, title, keyword) VALUES
(1, 'MySQL入門', 'データベース', 'SQL'),
(2, 'Webサイト構築', 'HTML', 'CSS', 'JavaScript'),
(3, '機械学習の基礎', '人工知能', 'データ分析'),
(1, 'MySQL応用例', 'トランザクション', 'ロック');

この場合、以下のクエリで各記事IDと、それに紐づくキーワードをカンマ区切りで1行ずつ取得できます。

SELECT article_id, GROUP_CONCAT(DISTINCT keyword) AS keywords
FROM articles
GROUP BY article_id;

結果

article_id | keywords
--------- | --------
1          | データベース, SQL, トランザクション
2          | HTML, CSS, JavaScript
3          | 人工知能, データ分析

補足

DISTINCT キーワードを省略すると、重複するキーワードもカンマ区切りで連結されます。
ORDER BY 句を使用して、キーワードの並び順を指定することができます。
GROUP BY 句を省略すると、すべての行が1つのカンマ区切り文字列に連結されます。

CREATE TABLE books (
  book_id INT PRIMARY KEY,
  title VARCHAR(255),
  author VARCHAR(255)
);

INSERT INTO books (book_id, title, author) VALUES
(1, 'ハリー・ポッターと賢者の石', 'J.K.ローリング'),
(2, 'ハリー・ポッターと秘密の部屋', 'J.K.ローリング'),
(3, 'ハリー・ポッターとアズカバンの囚徒', 'J.K.ローリング'),
(4, '君の名は。', '新海誠'),
(5, '天気の子', '新海誠');

SELECT book_id, GROUP_CONCAT(DISTINCT author) AS authors
FROM books
GROUP BY book_id;

book_id | authors
--------- | --------
1          | J.K.ローリング
2          | J.K.ローリング
3          | J.K.ローリング
4          | 新海誠
5          | 新海誠

このサンプルコードでは、以下の点に注目してください。

books テーブルには、書籍ID、タイトル、著者名の3つの列があります。
GROUP_CONCAT関数 を使用して、author 列の値をカンマ区切りで連結しています。
DISTINCT キーワードを使用しているので、重複する著者名は連結されません。
GROUP BY book_id 句を使用しているので、書籍IDごとに著者名をまとめることができます。

MySQLで複数の行をカンマ区切り単一行として取得するその他の方法

サブクエリを使用する

SELECT article_id,
       (
           SELECT GROUP_CONCAT(keyword)
           FROM articles AS a2
           WHERE a2.article_id = a1.article_id
       ) AS keywords
FROM articles AS a1;

FOR LOOPを使用する

SELECT article_id,
       (
           SELECT GROUP_CONCAT(keyword SEPARATOR ',')
           FROM (
               SELECT keyword
               FROM articles AS a2
               WHERE a2.article_id = a1.article_id
           ) AS sub
       ) AS keywords
FROM articles AS a1;

Window関数を使用する

SELECT article_id,
       STRING_AGG(keyword, ',') OVER (PARTITION BY article_id) AS keywords
FROM articles;

それぞれの方法のメリットとデメリット

方法	メリット	デメリット
GROUP_CONCAT関数	シンプルでわかりやすい	サブクエリを使用するため、複雑なクエリになると見にくくなる可能性がある
サブクエリ	柔軟性が高い	複数のクエリを結合するため、処理速度が遅くなる可能性がある
FOR LOOP	可読性が高い	コードが冗長になる可能性がある
Window関数	最新のMySQLバージョンでのみ使用可能	他の方法に比べて知名度が低い