MySQL、MariaDB、Laravelで発生するエラー「General error: 1615 Prepared statement needs to be re-prepared」の原因と解決策
エラーメッセージ "General error: 1615 Prepared statement needs to be re-prepared" の原因と解決策
このエラーメッセージは、MySQL、MariaDB、Laravel を使用したアプリケーションで、準備済みステートメントを使用する際に発生します。原因としては、主に以下の3つが挙げられます。
- データの変更: 準備済みステートメントの実行後、関連するテーブルのデータが変更された場合、ステートメントは無効になり、再準備が必要になります。
- バグ: MySQL 8.0.22 に存在するバグが原因で、
group_concat_max_len
の値が 4294967295 より大きい場合、このエラーが発生する可能性があります。
解決策
このエラーを解決するには、以下の方法を試してみてください。
データ変更によるエラーの場合
- クエリを書き換え、
SELECT
ステートメント内で直接データを変更するのではなく、UPDATE
やDELETE
などのステートメントを使用する。 SET SESSION TRANSACTION ISOLATION LEVEL READ COMMITTED
を使用して、トランザクションの分離レベルをREAD COMMITTED
に設定する。PREPARE
ステートメントとEXECUTE
ステートメントを同じトランザクション内で実行する。
- アプリケーションコードを見直し、接続が切断された場合に再接続する処理を実装する。
connection_timeout
の値を調整して、接続が切断されるまでの時間を延長する。
- MySQL 8.0.26 以降にバージョンアップする。
group_concat_max_len
の値を 4294967295 以下に設定する。
table_definition_cache
パラメーターの値を調整する。prepared_statement_cache
パラメーターの値を調整する。- アプリケーションログを確認し、エラーの詳細を確認する。
補足
- このエラーは、MySQL 5.7 以降で発生する可能性があります。
- Laravel 5.5 以降では、デフォルトで準備済みステートメントが使用されます。
注意
- 上記の解決策は一般的なものであり、すべての状況に当てはまるわけではありません。
- 問題の解決には、個々の状況に合わせて調査が必要になる場合があります。
// エラーが発生するコード
$query = "SELECT * FROM users WHERE id = ?";
$statement = $connection->prepare($query);
$statement->execute([1]);
// データの変更
$user = User::find(1);
$user->name = "John Doe";
$user->save();
// エラーが発生する
$statement->execute([1]);
// 解決策
$query = "UPDATE users SET name = ? WHERE id = ?";
$statement = $connection->prepare($query);
$statement->execute(["John Doe", 1]);
// エラーが発生するコード
$connection = new PDO("mysql:host=localhost;dbname=test", "root", "password");
$query = "SELECT * FROM users";
$statement = $connection->prepare($query);
// 接続が切断される
$connection = null;
// エラーが発生する
$statement->execute();
// 解決策
try {
$connection = new PDO("mysql:host=localhost;dbname=test", "root", "password");
$query = "SELECT * FROM users";
$statement = $connection->prepare($query);
$statement->execute();
} catch (PDOException $e) {
// 接続エラー処理
} finally {
// 接続を閉じる
$connection = null;
}
// エラーが発生するコード
$query = "SELECT group_concat(column) FROM table";
$statement = $connection->prepare($query);
$statement->execute();
// 解決策
$query = "SET group_concat_max_len = 4294967295";
$connection->query($query);
$query = "SELECT group_concat(column) FROM table";
$statement = $connection->prepare($query);
$statement->execute();
これらのコードはあくまでサンプルであり、実際の環境に合わせて修正する必要があります。
その他の解決方法
クエリキャッシュを無効にする
MySQL クエリキャッシュは、クエリの結果をキャッシュすることで、クエリの処理速度を向上させる機能です。しかし、クエリキャッシュが有効になっていると、データの変更が反映されずに、古い結果が返される可能性があります。そのため、このエラーが発生している場合は、クエリキャッシュを無効にしてみてください。
方法
- MySQL の設定ファイル (
my.cnf
) でquery_cache_size
パラメーターを 0 に設定する。 - クエリに
/* NO_CACHE */
というコメントを追加する。
SET GLOBAL max_prepared_stmt_count を使用して、準備済みステートメントの最大数を増やす
デフォルトでは、MySQL サーバーは 16,384 個の準備済みステートメントしか保持できません。アプリケーションで大量の prepared statement を使用する場合は、SET GLOBAL max_prepared_stmt_count
を使用して、この制限を増やす必要があります。
SET GLOBAL max_prepared_stmt_count = 32768;
MySQL サーバーを再起動する
まれに、MySQL サーバーのバグが原因でこのエラーが発生することがあります。このような場合は、MySQL サーバーを再起動することで問題が解決する可能性があります。
専門家に相談する
上記の方法で問題が解決しない場合は、MySQL の専門家に相談することを検討してください。
mysql laravel mariadb