TRUNCATE TABLE vs. DROP TABLE:違いと注意点
SQLデータベースにおける物理削除と論理削除
物理削除 (Hard Delete)
物理削除は、データベースからレコードを完全に削除する方法です。削除されたレコードはストレージから消去され、復元することはできません。
メリット:
- ディスクスペースを解放できる
- パフォーマンスの向上
- セキュリティの向上
- 誤って削除すると復元できない
- 監査ログや履歴情報が失われる
論理削除は、レコードを実際には削除せず、削除フラグを立てることでレコードを非表示にする方法です。論理削除されたレコードは、データベースに残っているため、必要に応じて復元することができます。
- データの整合性を保てる
- 誤って削除する可能性が高いデータの場合は、論理削除を選択する方が安全です。
- ディスクスペースが不足している場合は、物理削除を選択する方が効率的です。
- 監査ログや履歴情報を保持する必要がある場合は、論理削除を選択する必要があります。
データベース設計において、物理削除と論理削除のどちらを選択するかを決める際には、以下の点を考慮する必要があります。
- データの重要性
- 誤って削除する可能性
- ディスクスペースの制限
物理削除
DELETE FROM テーブル名
WHERE 条件;
DELETE FROM customers
WHERE age > 65;
このコードは、customers
テーブルから年齢が 65 歳以上の顧客をすべて削除します。
論理削除
UPDATE テーブル名
SET 削除フラグ = 1
WHERE 条件;
例:
UPDATE customers
SET deleted = 1
WHERE age > 65;
論理削除されたレコードの復元
UPDATE テーブル名
SET 削除フラグ = 0
WHERE 条件;
UPDATE customers
SET deleted = 0
WHERE age > 65;
論理削除と物理削除の比較
項目 | 物理削除 | 論理削除 |
---|---|---|
データの削除方法 | ストレージから完全に削除 | 削除フラグを立てる |
復元可能性 | 不可 | 可 |
ディスクスペース | 解放される | 解放されない |
パフォーマンス | 向上 | 低下 |
セキュリティ | 向上 | 低下 |
物理削除と論理削除は、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。どちらを選択するかは、状況によって異なります。データベース設計においては、上記の考慮事項を参考に、適切な方法を選択する必要があります。
SQLデータベースレコードを削除する他の方法
TRUNCATE TABLE
ステートメントは、テーブル内のすべてのデータを削除します。このステートメントは、テーブル構造を維持しながら、すべてのデータを迅速に削除したい場合に便利です。
TRUNCATE TABLE テーブル名;
TRUNCATE TABLE customers;
TRUNCATE TABLE と DELETE の違い:
TRUNCATE TABLE
は、テーブル構造を維持しながら、すべてのデータを迅速に削除します。DELETE
は、条件に基づいてレコードを削除します。
TRUNCATE TABLE の注意事項:
TRUNCATE TABLE
は、ロールバックできません。
DROP TABLE テーブル名;
DROP TABLE customers;
DROP TABLE
は、テーブルに関連するすべての権限と制約を削除します。
物理削除、論理削除、TRUNCATE TABLE、DROP TABLE は、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。どの方法を選択するかは、状況によって異なります。
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