PostgreSQLでマテリアライズドビューを自動更新:トリガー、NOTIFY、pg_璋、さらには拡張機能も!

2024-05-27

PostgreSQL でトリガーと NOTIFY を使ってマテリアライズドビューを自動更新する方法

しかし、マテリアライズドビューは自動的に更新されないため、元のベーステーブルに変更があると、古くなったデータが表示される可能性があります。これを解決するには、マテリアライズドビューを 自動的に更新 する方法が必要です。

その方法として、以下の2つのアプローチがあります。

トリガーを使用する

トリガーは、データベース内のイベント(例:INSERT、UPDATE、DELETEなど)に応じて自動的に実行されるコードの塊です。マテリアライズドビューの更新をトリガーするには、ベーステーブルに対してトリガーを作成し、トリガーが起動されるたびに REFRESH MATERIALIZED VIEW コマンドを実行するようにします。

この方法は、シンプルな場合に適しています。しかし、トリガーは複雑になりやすく、デバッグも困難になる可能性があります。

NOTIFY を使用する

NOTIFY は、PostgreSQL 9.2 で導入された機能で、あるプロセスから別のプロセスに非同期イベントを通知する方法を提供します。マテリアライズドビューの更新を NOTIFY で行うには、ベーステーブルに対してトリガーを作成し、トリガーが起動されるたびに NOTIFY ステートメントを実行します。その後、リスナープロセスを作成して LISTEN ステートメントを使用して NOTIFY イベントをリッスンし、イベントを受信したときに REFRESH MATERIALIZED VIEW コマンドを実行するようにします。

この方法は、トリガーよりも複雑ですが、スケーラビリティと柔軟性に優れています。また、複数のマテリアライズドビューを更新する必要がある場合にも適しています。

どちらのアプローチを選択する場合も、以下の点に注意する必要があります。

  • マテリアライズドビューの更新にかかる時間は、ビューのサイズと複雑さに依存します。
  • 頻繁に更新されるマテリアライズドビューは、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
  • テスト環境で更新メカニズムを徹底的にテストしてから、本番環境にデプロイしてください。

以下に、各アプローチの例を示します。

CREATE OR REPLACE FUNCTION refresh_view()
RETURNS TRIGGER AS $$
BEGIN
    REFRESH MATERIALIZED VIEW my_view;
    RETURN NEW;
END;
$$ LANGUAGE plpgsql;

CREATE TRIGGER refresh_view_after
AFTER UPDATE OR INSERT OR DELETE ON my_table
FOR EACH ROW
EXECUTE PROCEDURE refresh_view();
CREATE OR REPLACE FUNCTION notify_update()
RETURNS TRIGGER AS $$
BEGIN
    NOTIFY my_channel;
    RETURN NEW;
END;
$$ LANGUAGE plpgsql;

CREATE TRIGGER notify_update_after
AFTER UPDATE OR INSERT OR DELETE ON my_table
FOR EACH ROW
EXECUTE PROCEDURE notify_update();

LISTEN my_channel;

CREATE OR REPLACE FUNCTION refresh_view_listener()
RETURNS void AS $$
BEGIN
    LOOP
        LISTEN my_channel;
        IF pg_notify_received() THEN
            REFRESH MATERIALIZED VIEW my_view;
        END IF;
    END LOOP;
END;
$$ LANGUAGE plpgsql;

これらの例はあくまでも出発点であり、具体的なニーズに合わせて調整する必要があります。




    PostgreSQL でトリガーと NOTIFY を使ってマテリアライズドビューを自動更新するサンプルコード

    トリガーを使用した例

    CREATE TABLE my_table (
      id SERIAL PRIMARY KEY,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      price DECIMAL(10,2) NOT NULL
    );
    
    CREATE MATERIALIZED VIEW my_view AS
    SELECT id, name, price
    FROM my_table;
    
    CREATE OR REPLACE FUNCTION refresh_view()
    RETURNS TRIGGER AS $$
    BEGIN
        REFRESH MATERIALIZED VIEW my_view;
        RETURN NEW;
    END;
    $$ LANGUAGE plpgsql;
    
    CREATE TRIGGER refresh_view_after
    AFTER UPDATE OR INSERT OR DELETE ON my_table
    FOR EACH ROW
    EXECUTE PROCEDURE refresh_view();
    

    NOTIFY を使用した例

    この例では、my_table テーブルに対する UPDATEINSERT、または DELETE 操作がトリガーされると、my_channel というチャンネルに NOTIFY イベントが送信されます。リスナープロセスは、このイベントをリッスンし、my_view マテリアライズドビューを更新します。

    CREATE TABLE my_table (
      id SERIAL PRIMARY KEY,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      price DECIMAL(10,2) NOT NULL
    );
    
    CREATE MATERIALIZED VIEW my_view AS
    SELECT id, name, price
    FROM my_table;
    
    CREATE OR REPLACE FUNCTION notify_update()
    RETURNS TRIGGER AS $$
    BEGIN
        NOTIFY my_channel;
        RETURN NEW;
    END;
    $$ LANGUAGE plpgsql;
    
    CREATE TRIGGER notify_update_after
    AFTER UPDATE OR INSERT OR DELETE ON my_table
    FOR EACH ROW
    EXECUTE PROCEDURE notify_update();
    
    LISTEN my_channel;
    
    CREATE OR REPLACE FUNCTION refresh_view_listener()
    RETURNS void AS $$
    BEGIN
        LOOP
            LISTEN my_channel;
            IF pg_notify_received() THEN
                REFRESH MATERIALIZED VIEW my_view;
            END IF;
        END LOOP;
    END;
    $$ LANGUAGE plpgsql;
    

    注:

    • 上記の例は、PostgreSQL 9.3 以降で使用できます。
    • 実際の使用例では、テーブル名、ビュー名、トリガー名、チャンネル名などを適切に変更する必要があります。
    • マテリアライズドビューの更新にかかる時間は、ビューのサイズと複雑さに依存します。頻繁に更新されるマテリアライズドビューは、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。



    pg_璋拡張モジュールを使用する

    pg_璋は、PostgreSQL のマテリアライズドビューを更新するための拡張モジュールです。ネイティブのトリガーや NOTIFY を使用するよりも効率的でスケーラブルな方法で、マテリアライズドビューを更新できます。

    pg_璋は、以下の機能を提供します。

    • 増分更新:pg_璋は、マテリアライズドビューの更新に必要な変更のみを適用するため、完全な再構築よりも高速です。
    • マルチスレッド更新:pg_璋は、複数のスレッドを使用してマテリアライズドビューを更新できるため、パフォーマンスが向上します。
    • 圧縮:pg_璋は、更新データを圧縮して、ストレージ要件を削減できます。

    pg_璋は、複雑なマテリアライズドビューを持つ大規模なデータベースに適しています。

    pg_queue は、PostgreSQL のキューイングシステムです。pg_queue を使用して、マテリアライズドビューの更新タスクをキューに登録し、専用のワーカプロセスによって実行することができます。

    この方法は、トリガーや NOTIFY を使用するよりも柔軟性がありますが、複雑さも増します。

    スケジューラを使用する

    OS のジョブスケジューラを使用して、定期的に REFRESH MATERIALIZED VIEW コマンドを実行することもできます。

    この方法は、最もシンプルですが、更新の頻度を制御する柔軟性が低くなります。

    最適な方法の選択

    • シンプルな要件の場合: トリガーまたは NOTIFY が十分です。
    • 大規模なデータベースまたは複雑なマテリアライズドビューの場合: pg_璋 を検討してください。
    • より多くの柔軟性が必要な場合: pg_queue を検討してください。
    • 更新の頻度が低い場合: スケジューラを使用してください。

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