もう悩まない! MySQLテーブルの重複レコードを撃退する最強テクニック

2024-05-17

MySQLテーブルの重複レコードを削除する方法

そこで今回は、MySQLテーブルの重複レコードを削除する方法について、2つのケースに分けて分かりやすく解説します。

ケース1: 主キーによる重複レコードの削除

テーブルに主キーが設定されている場合、以下の方法で重複レコードを効率的に削除できます。

DELETE FROM テーブル名
WHERE id NOT IN (
    SELECT MIN(id)
    FROM テーブル名
    GROUP BY カラム1, カラム2, ...
);

説明:

  1. DELETE FROM テーブル名: 対象となるテーブルを選択します。
  2. WHERE id NOT IN (...)): 削除対象となるレコードを条件で絞り込みます。
  3. SELECT MIN(id) FROM テーブル名 GROUP BY カラム1, カラム2, ...: 各重複グループの中で、最小の id を持つレコードのみを選択します。

例:

customers テーブルに id (主キー), name, email カラムがあり、nameemail の組み合わせが重複している場合、以下のクエリで重複レコードを削除できます。

DELETE FROM customers
WHERE id NOT IN (
    SELECT MIN(id)
    FROM customers
    GROUP BY name, email
);

方法1: DISTINCT句とサブクエリを使用する

DELETE t
FROM テーブル名 AS t
WHERE t.id NOT IN (
    SELECT s.id
    FROM テーブル名 AS s
    WHERE s.id < t.id
);
  1. SELECT s.id FROM テーブル名 AS s WHERE s.id < t.id: tよりも先に登録されたレコードの id をすべて取得します。
  2. t.id NOT IN ( ... ): tの id が、先に登録されたレコードの id と一致しないレコードのみを削除します。

方法2: 集計関数とROW_NUMBER()を使用する

DELETE FROM テーブル名
WHERE row_number() OVER (PARTITION BY カラム1, カラム2, ... ORDER BY カラム1, カラム2, ... ASC) > 1;
  1. WHERE row_number() OVER ( ... ) > 1: 各重複グループの中で、1番目以降のレコードを削除します。
  2. PARTITION BY カラム1, カラム2, ...: 重複を判断するカラムを指定します。
  3. ORDER BY カラム1, カラム2, ... ASC: 各重複グループ内のレコードをソート順序で並べ替えます。

注意事項

  • いずれの方法を実行する前に、必ずテーブルのバックアップを取っておいてください。
  • 削除対象となるレコードを誤って削除しないよう、十分注意してください。
  • 大量のレコードを削除する場合は、パフォーマンスに影響が出る可能性があります。必要に応じて、処理を分割したり、バッチ処理を実行したりすることを検討してください。



    -- テーブル構造 (customersテーブル)
    CREATE TABLE customers (
      id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      email VARCHAR(255) NOT NULL
    );
    
    -- 重複レコードの挿入
    INSERT INTO customers (name, email) VALUES
      ('Taro Yamada', '[email protected]'),
      ('Taro Yamada', '[email protected]'),
      ('Hanako Sato', '[email protected]'),
      ('Jiro Tanaka', '[email protected]');
    
    -- 重複レコードの削除
    DELETE FROM customers
    WHERE id NOT IN (
      SELECT MIN(id)
      FROM customers
      GROUP BY name, email
    );
    
    -- 削除結果の確認
    SELECT * FROM customers;
    
    -- テーブル構造 (productsテーブル)
    CREATE TABLE products (
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      price DECIMAL(10,2) NOT NULL,
      stock INT NOT NULL
    );
    
    -- 重複レコードの挿入
    INSERT INTO products (name, price, stock) VALUES
      ('Product A', 1000, 10),
      ('Product A', 1000, 20),
      ('Product B', 2000, 30),
      ('Product C', 3000, 40);
    
    -- 重複レコードの削除
    DELETE t
    FROM products AS t
    WHERE t.id NOT IN (
      SELECT s.id
      FROM products AS s
      WHERE s.id < t.id
    );
    
    -- 削除結果の確認
    SELECT * FROM products;
    
    -- テーブル構造 (productsテーブル)
    -- (上記と同じ)
    
    -- 重複レコードの削除
    DELETE FROM products
    WHERE row_number() OVER (PARTITION BY name, price ORDER BY name, price ASC) > 1;
    
    -- 削除結果の確認
    SELECT * FROM products;
    
    • 上記のコードは、あくまでもサンプルです。実際の使用環境に合わせて、テーブル名、カラム名、クエリなどを修正する必要があります。
    • 重複レコードの判断基準は、状況によって異なる場合があります。必要に応じて、クエリを修正してください。



      MySQLテーブルの重複レコードを削除するその他の方法

      以下に、いくつかの例を紹介します。

      方法1: GROUP BY句とHAVING句を使用する

      DELETE FROM テーブル名
      WHERE EXISTS (
        SELECT 1
        FROM テーブル名 AS s
        WHERE s.カラム1 = テーブル名.カラム1
          AND s.カラム2 = テーブル名.カラム2
          ...
          AND s.id < テーブル名.id
      );
      
      1. SELECT 1 FROM テーブル名 AS s ...: tよりも先に登録されたレコードが存在するかどうかを確認します。
      2. s.id < テーブル名.id: tの id が、先に登録されたレコードの id より小さいかどうかを確認します。

      方法2: CTEを使用する

      WITH cte AS (
        SELECT カラム1, カラム2, ...
          ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY カラム1, カラム2, ... ASC) AS rn
        FROM テーブル名
      )
      DELETE FROM テーブル名
      WHERE rn > 1;
      
      1. WITH cte AS ( ... ): CTE (Common Table Expression) を定義します。
      2. SELECT ...: CTE内のカラムと、各レコードの行番号 (rn) を選択します。
      3. WHERE rn > 1: 行番号が1番目以降のレコードを削除します。

      方法3: トランザクションとINSERT ... SELECTを使用する

      START TRANSACTION;
      
      -- 一時テーブルを作成
      CREATE TEMPORARY TABLE tmp_table (
        カラム1 型,
        カラム2 型,
        ...
      );
      
      -- 重複レコードを除いたデータを一時テーブルへ挿入
      INSERT INTO tmp_table
      SELECT DISTINCT カラム1, カラム2, ...
      FROM テーブル名;
      
      -- 本テーブルのデータを削除
      TRUNCATE TABLE テーブル名;
      
      -- 一時テーブルから本テーブルへデータをインポート
      INSERT INTO テーブル名
      SELECT * FROM tmp_table;
      
      COMMIT;
      
      1. START TRANSACTION;: トランザクションを開始します。
      2. CREATE TEMPORARY TABLE ...;: 一時テーブルを作成します。
      3. INSERT INTO ... SELECT ...;: 重複レコードを除いたデータを一時テーブルへ挿入します。
      4. TRUNCATE TABLE ...;: 本テーブルのデータを論理削除します。
      5. COMMIT;: トランザクションをコミットします。
      • 上記の方法はいずれも、状況によっては適切でない場合があります。

      MySQLテーブルの重複レコードを削除するには、様々な方法があります。

      状況に応じて適切な方法を選択し、慎重に処理を実行してください。


      mysql duplicates


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