PostgreSQLでCTEを使用して3つのテーブルに一度にデータを挿入する方法

2024-05-14

PostgreSQLでCTEを使用して3つのテーブルに一度にデータを挿入する方法

PostgreSQLでは、CTE (Common Table Expression)と呼ばれる機能を使用して、複雑なクエリをより読みやすく、メンテナンスしやすいモジュール化された部分に分割することができます。CTEを使用して、3つのテーブルに一度にデータを挿入することもできます。

以下の例では、customersordersorder_itemsという3つのテーブルがあると仮定します。

-- customersテーブル
CREATE TABLE customers (
  customer_id serial PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  email VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL
);

-- ordersテーブル
CREATE TABLE orders (
  order_id serial PRIMARY KEY,
  customer_id INT NOT NULL REFERENCES customers(customer_id),
  order_date DATE NOT NULL
);

-- order_itemsテーブル
CREATE TABLE order_items (
  order_item_id serial PRIMARY KEY,
  order_id INT NOT NULL REFERENCES orders(order_id),
  product_id INT NOT NULL,
  quantity INT NOT NULL
);

以下のCTEを使用して、3つのテーブルにデータを挿入できます。

WITH customer_data AS (
  VALUES
    ('John Doe', '[email protected]'),
    ('Jane Doe', '[email protected]')
),
order_data AS (
  SELECT customer_id, current_date
  FROM customer_data
),
order_items_data AS (
  VALUES
    (1, 123, 1),
    (1, 456, 2),
    (2, 789, 3)
)
INSERT INTO customers (name, email)
SELECT * FROM customer_data;

INSERT INTO orders (customer_id, order_date)
SELECT * FROM order_data;

INSERT INTO order_items (order_id, product_id, quantity)
SELECT * FROM order_items_data;

この例では、まず3人の顧客のデータをcustomer_dataというCTEに挿入します。次に、order_dataというCTEを使用して、各顧客の新しい注文の日付を現在の日に設定します。最後に、order_items_dataというCTEを使用して、各注文の注文品目を挿入します。

CTEを使用する利点は次のとおりです。

  • 可読性: 複雑なクエリをより小さな、理解しやすい部分に分割できます。
  • メンテナンス性: CTEを変更するだけで、クエリ全体を変更する必要はありません。
  • 再利用性: CTEを別のクエリで使用できます。

PostgreSQLのCTEを使用して、3つのテーブルに一度にデータを挿入することは、複雑なデータ挿入操作をより簡単に、効率的に実行する方法です。

補足

  • 上記の例は単純化されたものであり、実際の使用例ではより複雑なクエリが必要になる場合があります。



PostgreSQLでCTEを使用して3つのテーブルに一度にデータを挿入する - サンプルコード

-- customersテーブルを作成
CREATE TABLE customers (
  customer_id serial PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  email VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL
);

-- ordersテーブルを作成
CREATE TABLE orders (
  order_id serial PRIMARY KEY,
  customer_id INT NOT NULL REFERENCES customers(customer_id),
  order_date DATE NOT NULL
);

-- order_itemsテーブルを作成
CREATE TABLE order_items (
  order_item_id serial PRIMARY KEY,
  order_id INT NOT NULL REFERENCES orders(order_id),
  product_id INT NOT NULL,
  quantity INT NOT NULL
);

-- 顧客データを挿入
WITH customer_data AS (
  VALUES
    ('John Doe', '[email protected]'),
    ('Jane Doe', '[email protected]')
)
INSERT INTO customers (name, email)
SELECT * FROM customer_data;

-- 各顧客の注文データを作成
WITH order_data AS (
  SELECT customer_id, current_date
  FROM customer_data
)
INSERT INTO orders (customer_id, order_date)
SELECT * FROM order_data;

-- 各注文の注文品目データを挿入
WITH order_items_data AS (
  VALUES
    (1, 123, 1),
    (1, 456, 2),
    (2, 789, 3)
)
INSERT INTO order_items (order_id, product_id, quantity)
SELECT * FROM order_items_data;

説明

  1. CREATE TABLE ステートメントを使用して、customersordersorder_itemsという3つのテーブルを作成します。各テーブルには、そのテーブルのデータを説明する列が含まれます。
  2. WITH ステートメントを使用して、customer_dataorder_dataorder_items_dataという3つのCTEを作成します。各CTEは、3つのテーブルに挿入するデータのサブセットを表します。
  3. INSERT ステートメントを使用して、CTEのデータを選択し、対応するテーブルに挿入します。

このコードは、3つのテーブルにデータを挿入するための基本的な例です。実際の使用例では、より多くのデータや複雑なクエリが必要になる場合があります。

  • 上記のコードは、PostgreSQL 10以降で使用できます。



PostgreSQLで3つのテーブルにデータを挿入するその他の方法

個別のINSERTステートメントを使用する

最も単純な方法は、個別のINSERTステートメントを使用して、各テーブルにデータを挿入することです。

-- customersテーブルにデータを挿入
INSERT INTO customers (name, email)
VALUES ('John Doe', '[email protected]'),
      ('Jane Doe', '[email protected]');

-- ordersテーブルにデータを挿入
INSERT INTO orders (customer_id, order_date)
VALUES (1, current_date),
      (2, current_date);

-- order_itemsテーブルにデータを挿入
INSERT INTO order_items (order_id, product_id, quantity)
VALUES (1, 123, 1),
      (1, 456, 2),
      (2, 789, 3);

この方法は、データ量が少ない場合や、テーブル間の関係が単純な場合に適しています。

COPYコマンドは、テキストファイルからデータをテーブルに高速にロードするためのものです。

-- customers.csvというファイルに顧客データがある場合
COPY INTO customers (name, email)
FROM 'customers.csv' CSV HEADER;

-- orders.csvというファイルに注文データがある場合
COPY INTO orders (customer_id, order_date)
FROM 'orders.csv' CSV HEADER;

-- order_items.csvというファイルに注文品目データがある場合
COPY INTO order_items (order_id, product_id, quantity)
FROM 'order_items.csv' CSV HEADER;

この方法は、大量のデータを挿入する場合に適しています。

PL/pgSQLは、PostgreSQLに組み込まれた拡張言語であり、より複雑なデータ挿入操作を実行するために使用できます。

CREATE OR REPLACE FUNCTION insert_data()
RETURNS void
AS $$
BEGIN
  -- 顧客データを挿入
  INSERT INTO customers (name, email)
  VALUES ('John Doe', '[email protected]'),
        ('Jane Doe', '[email protected]');

  -- 各顧客の注文データを作成
  INSERT INTO orders (customer_id, order_date)
  SELECT customer_id, current_date
  FROM customers;

  -- 各注文の注文品目データを挿入
  INSERT INTO order_items (order_id, product_id, quantity)
  VALUES
    (1, 123, 1),
    (1, 456, 2),
    (2, 789, 3);
END; $$ LANGUAGE plpgsql;

-- 関数を実行
CALL insert_data();

この方法は、条件分岐やループなどの複雑なロジックが必要な場合に適しています。

最適な方法の選択

使用する方法は、データ量、テーブル間の関係、および必要な処理の複雑さによって異なります。

  • データ量が少ない場合は、個別のINSERTステートメントを使用するのが最も簡単です。
  • 大量のデータを挿入する場合は、COPYコマンドを使用すると高速化できます。
  • 複雑なデータ挿入操作が必要な場合は、PL/pgSQLを使用できます。
  • 上記に記載されている方法はほんの一例です。PostgreSQLには、データ挿入のための他にも様々な機能が用意されています。
  • データを挿入する前に、必ずバックアップを取ってください。

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