Entity Framework における .Remove() と .DeleteObject() の比較

2024-07-27

Entity Framework における .Remove().DeleteObject() は、どちらもエンティティを削除するために使用されるメソッドですが、いくつかの重要な違いがあります。

.Remove()

  • DbContext クラスのメソッド
  • エンティティを 削除済み としてマークし、SaveChanges() 時にデータベースから削除
  • 関連エンティティの削除処理も自動的に実行
  • 戻り値は bool 型 (削除が成功したかどうか)

.DeleteObject()`

  • 関連エンティティの削除処理は手動で実装する必要がある
  • 戻り値は void

主な違い

  • 削除対象:
    • .Remove(): エンティティと関連エンティティ
    • .DeleteObject(): エンティティのみ
  • 関連エンティティの処理:
    • .Remove(): 自動的に削除
    • .DeleteObject(): 手動で実装する必要がある
  • 戻り値:
    • .Remove(): 削除が成功したかどうか (bool)
    • .DeleteObject(): なし (void)

使い分け

  • シンプルで関連エンティティの削除処理も自動で行いたい場合: .Remove()
  • 関連エンティティの削除処理を制御したい場合: .DeleteObject()

// Remove() を使用してエンティティと関連エンティティを削除
using (var context = new MyDbContext())
{
    var product = context.Products.Find(1);
    context.Products.Remove(product);
    context.SaveChanges();
}

// DeleteObject() を使用してエンティティのみ削除
using (var context = new ObjectContext())
{
    var product = context.Products.Find(1);
    context.DeleteObject(product);
    context.SaveChanges();
}

注意点

  • .Remove().DeleteObject() は、どちらもデータベース操作を行うため、トランザクション内で使用することを推奨
  • エンティティを削除する前に、関連データが存在しないことを確認する必要がある
  • Entity Framework Core 6.0 以降では、.Remove() メソッドのみ使用することを推奨
  • 古いバージョンの Entity Framework を使用している場合は、.DeleteObject() メソッドを使用する必要がある場合もある



using (var context = new MyDbContext())
{
    // エンティティと関連エンティティを削除 (Remove() を使用)
    var product = context.Products.Find(1);
    product.Categories.Clear(); // 関連カテゴリを削除
    context.Products.Remove(product);

    // エンティティのみ削除 (DeleteObject() を使用)
    var order = context.Orders.Find(1);
    context.DeleteObject(order);

    // 変更を保存
    context.SaveChanges();
}

解説

  1. using ステートメントを使用して、MyDbContext インスタンスを作成します。
  2. .Remove() を使用してエンティティと関連エンティティを削除
    • product = context.Products.Find(1); で、ID 1 の製品エンティティを取得します。
    • product.Categories.Clear(); で、製品に関連するすべてのカテゴリエンティティを削除します。
    • context.Products.Remove(product); で、製品エンティティを削除対象としてマークします。
  3. .DeleteObject() を使用してエンティティのみ削除
    • context.DeleteObject(order); で、注文エンティティを削除対象としてマークします。
  4. .SaveChanges() を使用して変更を保存
    • SaveChanges() メソッドを呼び出すことで、データベースへの変更を反映します。
  • この例では、関連エンティティの削除処理を自動的に行う .Remove() メソッドと、手動で実装する必要がある .DeleteObject() メソッドを比較しています。
  • 実際のコードでは、状況に応じて適切なメソッドを選択する必要があります。



  • 指定されたエンティティを削除
  • 戻り値はなし (void)
using (var context = new MyDbContext())
{
    var product = context.Products.Find(1);
    context.Products.Delete(product);
    context.SaveChanges();
}

ExecuteSqlCommand() メソッド

  • SQL クエリを実行
  • エンティティの追跡状態に関わらず、データベースからエンティティを削除
  • 戻り値は影響を受けた行数
using (var context = new MyDbContext())
{
    context.Database.ExecuteSqlCommand("DELETE FROM Products WHERE ProductID = 1");
    context.SaveChanges();
}

LINQ クエリ

  • Where 句と ToList() メソッドを使用して、削除対象のエンティティを取得
  • ForEach() メソッドを使用して、エンティティを削除
using (var context = new MyDbContext())
{
    var productsToDelete = context.Products.Where(p => p.ProductID == 1).ToList();
    productsToDelete.ForEach(p => context.Products.Remove(p));
    context.SaveChanges();
}
  • .Delete() メソッドと ExecuteSqlCommand() メソッドは、.Remove() メソッドよりも低レベルな操作です。

c# database entity-framework



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