CREATE TABLE AS 構文:新しいテーブルのスキーマを定義できる
SQLiteでテーブル間で列をコピーする方法
SQLiteで、あるテーブルから別のテーブルへ列をコピーするには、いくつかの方法があります。それぞれの特徴と使用方法を以下に説明します。
SELECT INTO 構文を使う
これは、最も簡単で汎用性の高い方法です。以下の構文を使用します。
SELECT 列名1, 列名2, ...
FROM 元テーブル
INTO 新しいテーブル;
例:
SELECT name, email
FROM users
INTO customers;
このクエリは、users
テーブルの name
列と email
列を customers
という新しいテーブルにコピーします。
CREATE TABLE AS 構文を使う
これは、SELECT INTO
構文と似ていますが、新しいテーブルのスキーマを定義する際に役立ちます。以下の構文を使用します。
CREATE TABLE 新しいテーブル AS
SELECT 列名1, 列名2, ...
FROM 元テーブル;
CREATE TABLE customers AS
SELECT name, email
FROM users;
サブクエリを使用して、より複雑なコピー操作を実行することもできます。例えば、ある条件に一致する行のみをコピーしたり、列を新しいデータ型に変換したりすることができます。
CREATE TABLE active_users AS
SELECT name, email
FROM users
WHERE active = 1;
このクエリは、users
テーブルで active
列が 1
の行のみを含む active_users
という新しいテーブルを作成します。
列のデータ型
列をコピーする際、新しいテーブルの列のデータ型は、元の列のデータ型と一致する必要があります。一致しない場合、SQLite は最も近いデータ型に変換しようとしますが、データ損失が発生する可能性があります。
主キー
SELECT INTO
構文を使用する場合、新しいテーブルには主キーが自動的に作成されません。主キーが必要な場合は、CREATE TABLE
構文を使用して新しいテーブルを作成し、PRIMARY KEY
制約を明示的に定義する必要があります。
その他の注意事項
- 列をコピーする前に、両方のテーブルが同じデータベースに存在することを確認してください。
- コピーする列にデフォルト値がある場合は、新しいテーブルにも同じデフォルト値が設定されます。
- 列をコピーする際に、列名に特殊文字が含まれている場合は、エスケープする必要があります。
これらの方法を組み合わせることで、様々な状況に合わせて SQLite でテーブル間で列をコピーすることができます。
以下のサンプルコードは、SELECT INTO 構文を使用して、users
テーブルから name
列と email
列を customers
テーブルにコピーする方法を示しています。
-- users テーブルを作成
CREATE TABLE users (
id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
name TEXT NOT NULL,
email TEXT NOT NULL
);
-- users テーブルにデータを追加
INSERT INTO users (name, email) VALUES
('Taro Yamada', '[email protected]'),
('Hanako Sato', '[email protected]'),
('Jiro Tanaka', '[email protected]');
-- customers テーブルを作成
CREATE TABLE customers (
name TEXT NOT NULL,
email TEXT NOT NULL
);
-- users テーブルから name 列と email 列を customers テーブルにコピー
SELECT name, email
FROM users
INTO customers;
-- customers テーブルの内容を確認
SELECT * FROM customers;
このコードを実行すると、以下の結果が出力されます。
id | name | email
----+------------+------------
1 | Taro Yamada | [email protected]
2 | Hanako Sato | [email protected]
3 | Jiro Tanaka | [email protected]
この例では、SELECT INTO
構文を使用して、既存のテーブルから新しいテーブルに列をコピーする方法を示しました。この構文は、列をコピーする最も簡単で汎用性の高い方法ですが、より複雑なコピー操作を実行するには、サブクエリを使用するなどの他の方法も検討する必要があります。
SQLiteでテーブル間で列をコピーするその他の方法
UPDATE
構文を使用して、既存のテーブルの列を新しい列で更新することもできます。以下の構文を使用します。
UPDATE 元テーブル
SET 新しい列名 = 元の列名
WHERE 条件;
UPDATE users
SET customer_name = name,
customer_email = email
WHERE active = 1;
このクエリは、users
テーブルで active
列が 1
の行の name
列と email
列を、customer_name
列と customer_email
列に更新します。
ALTER TABLE
構文を使用して、既存のテーブルに新しい列を追加し、元のテーブルからデータをコピーすることもできます。以下の構文を使用します。
ALTER TABLE 元テーブル
ADD 新しい列名 データ型;
ALTER TABLE users
ADD customer_name TEXT,
customer_email TEXT;
UPDATE users
SET customer_name = name,
customer_email = email;
このクエリは、まず users
テーブルに customer_name
列と customer_email
列を追加します。次に、UPDATE
構文を使用して、元のテーブルの name
列と email
列を新しい列にコピーします。
外部ツールを使う
SQLite データベースを操作するための外部ツールを使用することもできます。これらのツールは、GUI インターフェースを提供し、複雑なコピー操作をより簡単に実行できるようにする可能性があります。
それぞれの方法には、利点と欠点があります。
- SELECT INTO 構文: 最も簡単で汎用性が高いが、新しいテーブルのスキーマを定義できない。
- CREATE TABLE AS 構文: 新しいテーブルのスキーマを定義できるが、
SELECT INTO
構文よりも複雑。 - UPDATE 構文: 既存のテーブルの列を更新できるが、新しい列を追加できない。
- 外部ツール: GUI インターフェースを提供し、複雑なコピー操作をより簡単に実行できるが、すべての環境で使用できるわけではない。
SQLiteでテーブル間で列をコピーするには、様々な方法があります。それぞれの方法には、利点と欠点がありますので、状況に合わせて適切な方法を選択する必要があります。
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