MySQLで配列データを扱う - JSON、文字列、FIND_IN_SET、カスタム型徹底解説

2024-04-28

MySQL に配列を格納する方法

MySQL には、配列を直接格納できるデータ型はありません。しかし、いくつかの方法で配列データを格納することができます。以下に、一般的な方法とそれぞれの利点と欠点をご紹介します。

JSON 型を使用する

MySQL 5.7以降では、JSON 型が導入されました。JSON 型は、JSON 文字列を格納できるデータ型です。JSON 文字列は、キーと値のペアのリストで構成されるデータ形式です。このため、配列データを格納することができます。

利点:

  • 構造化されたデータを格納することができます。
  • 配列だけでなく、オブジェクトやハッシュなども格納することができます。
  • 比較的新しいデータ型なので、多くのライブラリやフレームワークでサポートされています。
  • 他のデータ型に比べて処理速度が遅い場合があります。
  • 古いバージョンの MySQL では使用できません。

例:

CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data JSON NOT NULL
);

INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', '[1, 2, 3, 4, 5]');

文字列型を使用する

配列データをカンマ区切りの文字列として格納することができます。この方法は、最も簡単ですが、データの構造が分かりにくくなり、処理が難しくなるという欠点があります。

  • JSON 型よりも処理速度が速い場合があります。
  • データの構造が分かりにくくなります。
  • 配列の要素を取り出すには、文字列処理を行う必要があります。
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data VARCHAR(255) NOT NULL
);

INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', '1, 2, 3, 4, 5');

FIND_IN_SET 関数は、文字列内の特定の値がカンマ区切りのリストに含まれているかどうかを確認するために使用することができます。この関数を使用して、配列データを格納することができます。

  • 比較的シンプルな方法です。
  • 配列の要素を取り出すには、FIND_IN_SET 関数を使用する必要があります。
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data VARCHAR(255) NOT NULL
);

INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', '1, 2, 3, 4, 5');

カスタム データ型を使用する

MySQL には、カスタム データ型を作成する機能があります。この機能を使用して、配列データを格納するためのカスタム データ型を作成することができます。

  • データの構造を明確に定義することができます。
  • 配列データに対して独自の操作を定義することができます。
  • 複雑な方法です。

どの方法を使用するかは、データの構造、処理速度、互換性などの要件によって異なります。

MySQL には、配列を直接格納できるデータ型はありません。しかし、JSON 型、文字列型、FIND_IN_SET 関数、カスタム データ型などの方法を使用して、配列データを格納することができます。どの方法を使用するかは、データの構造、処理速度、互換性などの要件によって異なります。



以下に、各方法のサンプルコードを示します。

JSON 型を使用する

-- テーブルの作成
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data JSON NOT NULL
);

-- データの挿入
INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', '[1, 2, 3, 4, 5]');

-- データの取得
SELECT data FROM users WHERE id = 1;

文字列型を使用する

-- テーブルの作成
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data VARCHAR(255) NOT NULL
);

-- データの挿入
INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', '1, 2, 3, 4, 5');

-- データの取得
SELECT data FROM users WHERE id = 1;

-- 文字列を配列に変換
SET @arr = SUBSTRING(data, 2, LENGTH(data) - 2);
SELECT JSON_ARRAY(SUBSTRING_INDEX(@arr, ',', 1), SUBSTRING_INDEX(@arr, ',', 2), ...);

FIND_IN_SET 関数を使用する

-- テーブルの作成
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data VARCHAR(255) NOT NULL
);

-- データの挿入
INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', '1, 2, 3, 4, 5');

-- データの取得
SELECT data FROM users WHERE id = 1;

-- 文字列をカンマ区切りのリストに変換
SET @arr = SUBSTRING(data, 2, LENGTH(data) - 2);

-- 配列の要素を取り出す
SELECT FIND_IN_SET(1, @arr);
SELECT FIND_IN_SET(2, @arr);
SELECT FIND_IN_SET(3, @arr);

カスタム データ型を使用する

-- カスタム データ型の作成
CREATE TYPE enum_array AS ENUM('1', '2', '3', '4', '5');

-- テーブルの作成
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data enum_array NOT NULL
);

-- データの挿入
INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', '1');

-- データの取得
SELECT data FROM users WHERE id = 1;

注意事項

  • 上記のコードはあくまで例であり、状況に合わせて変更する必要があります。
  • JSON 型、FIND_IN_SET 関数、カスタム データ型は、すべてのバージョンの MySQL で使用できるわけではありません。使用前に、MySQL のドキュメントで確認してください。
  • 配列データを格納する他にも、オブジェクトデータや階層データなどを格納する方法もあります。
  • データベースに配列データを格納する前に、データの正規化を検討する必要があります。


MySQL に配列を格納するその他の方法

上記で説明した方法に加えて、MySQL に配列を格納するいくつかの方法があります。それぞれの方法の利点と欠点、および使用例を以下に示します。

Serialized PHP 配列を使用する

PHP の serialize() 関数を使用して、配列を文字列に変換することができます。この文字列を、MySQL の TEXT または MEDIUMTEXT 型の列に格納することができます。

  • シンプルで使いやすい
  • データベースのサイズが大きくなる可能性がある
  • シリアル化されたデータは、人間にとって読み取りにくい
  • シリアル化されたデータを非シリアル化するには、unserialize() 関数を使用する必要がある
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data TEXT NOT NULL
);

$data = array(1, 2, 3, 4, 5);
$serialized_data = serialize($data);

INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', $serialized_data);

Base64 エンコードされたバイナリデータを使用する

配列をバイナリデータに変換し、Base64 エンコードすることができます。このエンコードされたデータを、MySQL の BLOB または MEDIUMBLOB 型の列に格納することができます。

  • シリアル化されたデータよりもコンパクトな形式で格納できる
  • 人間にとって読み取りにくい
  • シリアル化されたデータと同様に、Base64 エンコードされたデータは、非エンコードするにはデコードする必要がある
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  data BLOB NOT NULL
);

$data = array(1, 2, 3, 4, 5);
$binary_data = bin2hex(serialize($data));
$base64_encoded_data = base64_encode($binary_data);

INSERT INTO users (name, data) VALUES ('John Doe', $base64_encoded_data);

NoSQL データベースを使用する

MongoDB や CouchDB などの NoSQL データベースは、配列データをネイティブにサポートしています。これらのデータベースを使用すると、配列データをより効率的に格納して操作することができます。

  • 配列データをネイティブにサポートしている
  • 柔軟性の高いスキーマを備えている
  • 大規模なデータセットを処理するのに適している
  • MySQL ほど広く普及していない
  • SQL を使用してデータにアクセスするには、ライブラリまたはドライバーが必要となる
// MongoDB を使用する場合
const MongoClient = require('mongodb').MongoClient;

const client = new MongoClient('mongodb://localhost:27017/');

client.connect(err => {
  if (err) throw err;

  const db = client.db('test');
  const collection = db.collection('users');

  const data = [1, 2, 3, 4, 5];

  collection.insertOne({ name: 'John Doe', data: data }, err => {
    if (err) throw err;

    console.log('Data inserted successfully');
  });
});

MySQL に配列を格納するには、さまざまな方法があります。どの方法を使用するかは、データの構造、処理速度、互換性などの要件によって異なります。


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