SQL Serverで重複行を効率的に見つける5つの方法
SQL Serverで重複行を見つける方法
DISTINCT 句を使用する
最も基本的な方法は、DISTINCT
句を使用することです。これは、選択された列の値が一致するすべての行のうち、最初の行のみを返します。
SELECT DISTINCT 列1, 列2, 列3
FROM テーブル名;
このクエリは、列1
、列2
、列3
の値が一致するすべての行のうち、最初の行のみを返します。重複行は除外されます。
GROUP BY 句を使用する
より複雑な重複の検出には、GROUP BY
句を使用できます。これは、指定された列に基づいて行をグループ化し、各グループの行数をカウントします。行の数が 1 を超えている場合、その行は重複していることになります。
SELECT 列1, 列2, 列3, COUNT(*) AS 件数
FROM テーブル名
GROUP BY 列1, 列2, 列3
HAVING 件数 > 1;
このクエリは、列1
、列2
、列3
の値が一致する行をグループ化し、各グループの行数をカウントします。COUNT(*)
が 1 を超えているグループは、重複行を含むグループであることを示します。
ウィンドウ関数を使用する
SQL Server 2005 以降では、ウィンドウ関数を使用して重複行を検出することもできます。ウィンドウ関数は、特定の行のグループ内での値を計算するために使用できます。
SELECT 列1, 列2, 列3,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY 列1, 列2, 列3 ORDER BY 列1, 列2, 列3) AS 行番号
FROM テーブル名;
サブクエリを使用して、重複行を検出することもできます。これは、IN
句または EXISTS 句を使用して、既存の行と新しい行を比較することで行います。
SELECT *
FROM テーブル名 t1
WHERE t1.列1 IN (
SELECT 列1
FROM テーブル名 t2
WHERE t2.列1 = t1.列1
AND t2.列2 = t1.列2
AND t2.列3 = t1.列3
);
このクエリは、t1
テーブル内の各行について、t2
テーブル内で一致する行があるかどうかを確認します。一致する行が見つかった場合、その行は重複行であると判断されます。
使用する方法は、データの量、重複を判断する基準、必要な結果の種類によって異なります。
- 少量のデータで、単純な重複基準を使用する場合は、DISTINCT 句が最良の方法です。
- より複雑な重複基準を使用する場合は、GROUP BY 句またはウィンドウ関数が適しています。
- 既存の行と新しい行を比較する必要がある場合は、サブクエリを使用します。
その他の考慮事項
- 重複行を削除する場合は、
DELETE
句を使用できます。ただし、データを変更する前に、必ずバックアップを取ってください。 - 重複行のみにフラグを立てる場合は、
UPDATE
句を使用できます。 - 大量のデータを処理する場合は、パフォーマンスを向上させるために、インデックスを使用することが重要です。
SQL Serverで重複行を見つけるサンプルコード
SELECT DISTINCT CustomerID, OrderDate
FROM SalesOrderHeader;
このクエリは、SalesOrderHeader
テーブル内のすべての行を返し、CustomerID
と OrderDate
の値が一致する行のうち最初の行のみを表示します。重複行は除外されます。
SELECT CustomerID, OrderDate, COUNT(*) AS 件数
FROM SalesOrderHeader
GROUP BY CustomerID, OrderDate
HAVING 件数 > 1;
このクエリは、SalesOrderHeader
テーブル内の行を CustomerID
と OrderDate
の値に基づいてグループ化し、各グループの行数をカウントします。COUNT(*)
が 1 を超えているグループは、重複行を含むグループであることを示します。
SELECT CustomerID, OrderDate,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY CustomerID, OrderDate ORDER BY CustomerID, OrderDate) AS 行番号
FROM SalesOrderHeader;
サブクエリを使用する
SELECT *
FROM SalesOrderHeader t1
WHERE t1.CustomerID IN (
SELECT CustomerID
FROM SalesOrderHeader t2
WHERE t2.CustomerID = t1.CustomerID
AND t2.OrderDate = t1.OrderDate
);
このサンプルコードは、基本的な例です。実際の状況に合わせて、クエリを変更する必要があります。
SQL Serverで重複行を見つけるその他の方法
CTE (Common Table Expression) を使用する
CTEを使用して、重複行を検出するための論理をより複雑な方法でカプセル化することができます。これは、複数のテーブルや集計関数を扱う場合に特に役立ちます。
WITH duplicate_rows AS (
SELECT CustomerID, OrderDate, ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY CustomerID, OrderDate ORDER BY CustomerID, OrderDate) AS 行番号
FROM SalesOrderHeader
)
SELECT *
FROM duplicate_rows
WHERE 行番号 > 1;
仮想テーブルを使用して、重複行を検出するための論理を一時的に保存することができます。これは、複雑なクエリをより読みやすく、理解しやすいようにする場合に役立ちます。
CREATE TABLE #duplicate_rows (
CustomerID INT,
OrderDate DATETIME,
RowNumber INT
);
INSERT INTO #duplicate_rows
SELECT CustomerID, OrderDate, ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY CustomerID, OrderDate ORDER BY CustomerID, OrderDate) AS 行番号
FROM SalesOrderHeader;
SELECT *
FROM #duplicate_rows
WHERE 行番号 > 1;
DROP TABLE #duplicate_rows;
MERGE
ステートメントを使用して、既存のテーブルと新しいテーブルを比較し、重複行を検出することができます。これは、既存のデータと新しいデータを統合する場合に役立ちます。
MERGE INTO SalesOrderHeader AS target
USING (
SELECT CustomerID, OrderDate, ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY CustomerID, OrderDate ORDER BY CustomerID, OrderDate) AS 行番号
FROM SalesOrderHeader AS source
) AS source
ON (target.CustomerID = source.CustomerID AND target.OrderDate = source.OrderDate)
WHEN MATCHED AND source.行番号 > 1 THEN
DELETE;
このクエリは、SalesOrderHeader
テーブル (target
) を SalesOrderHeader
テーブル (source
) の新しい行とマージします。source
テーブル内の行に 行番号
が割り当てられ、行番号
が 1 より大きい行は削除されます。
- 比較的単純な重複検出タスクの場合は、DISTINCT 句または GROUP BY 句が適切な場合があります。
- より複雑な論理が必要な場合は、CTE、仮想的テーブル、または
MERGE
ステートメントを使用する方がよい場合があります。 - パフォーマンスが重要な場合は、適切なインデックスを作成し、クエリを最適化することが重要です。
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