PostgreSQLで値を別の型に変換する方法:::演算子、CAST関数、型サフィックス、暗黙的型変換を徹底解説

2024-05-21

PostgreSQL における :: 演算子の役割と構文

SELECT * FROM table_name
WHERE column_name :: data_type;

ここで、

  • table_name は対象となるテーブル名
  • column_name は変換対象となるカラム名
  • data_type は変換先のデータ型

となります。

:: 演算子の具体的な使用例

以下、:: 演算子の具体的な使用例をいくつかご紹介します。

数値型から文字型への変換

SELECT '文字列' :: integer;

この例では、文字列 '文字列' を整数型に変換しようとします。これは無効な変換なので、エラーが発生します。

SELECT 123 :: varchar(255);

この例では、数値 123 を文字型 varchar(255) に変換します。結果は "123" となります。

SELECT '2024-05-20' :: date;

この例では、文字列 "2024-05-20" を日付型 date に変換します。結果は 2024-05-20 となります。

列挙型への変換

SELECT 'red' :: color;

この例では、文字列 "red" を列挙型 color に変換します。結果は 'red' となります。

補足

  • :: 演算子は、暗黙的な型変換とは異なり、常に明示的に記述する必要があります。
  • 変換対象となる値が変換先のデータ型に変換できない場合は、エラーが発生します。
  • :: 演算子は、SQL 関数やプレースホルダ内でも使用できます。

:: 演算子は、PostgreSQL において値を別のデータ型に変換する際に使用する演算子です。様々なデータ型の変換に対応しており、データ操作の幅を広げる便利な機能です。




PostgreSQL における :: 演算子のサンプルコード

数値型から文字型への変換

-- 整数値を文字型に変換
SELECT 123 :: varchar(255);

-- 結果: "123"

-- 浮動小数点型を文字型に変換
SELECT 3.14 :: varchar(255);

-- 結果: "3.14"

文字型から数値型への変換

-- 文字列を整数型に変換
SELECT '123' :: integer;

-- 結果: 123

-- 文字列を浮動小数点型に変換
SELECT '3.14' :: double precision;

-- 結果: 3.14

文字型から日付型への変換

-- 文字列を日付型に変換
SELECT '2024-05-20' :: date;

-- 結果: 2024-05-20

-- 文字列を時刻型に変換
SELECT '2024-05-20 19:28:00' :: timestamp;

-- 結果: 2024-05-20 19:28:00

列挙型への変換

-- 文字列を列挙型に変換 (color 列挙型の場合)
SELECT 'red' :: color;

-- 結果: 'red'

-- 文字列をブール型に変換 (bool 列挙型の場合)
SELECT 'true' :: bool;

-- 結果: true

型変換のエラー処理

-- 無効な型変換 (文字列を整数型に変換)
SELECT '文字列' :: integer;

-- エラー: 無効な型変換: 文字列から整数への変換

SQL 関数内での型変換

-- 文字列を日付型に変換して、その日付を含むレコードを抽出
SELECT * FROM customers
WHERE created_at :: date = '2024-05-20';

プレースホルダ内での型変換

-- プレースホルダを使用して、数値を文字型に変換
PREPARE stmt AS SELECT $1 :: varchar(255);
EXECUTE stmt USING 123;

-- 結果: "123"



CAST 関数は、値を別のデータ型に変換するために使用される関数です。:: 演算子と同様の機能を提供しますが、より多くのオプションと柔軟性を備えています。構文は以下の通りです。

SELECT CAST(value AS data_type);
  • value は変換対象となる値

型サフィックス

一部のデータ型は、型サフィックスと呼ばれる接尾辞を使用して明示的に指定することができます。例えば、文字列リテラルを整数型に変換するには、次のように記述できます。

SELECT '123'::integer;

暗黙的な型変換

PostgreSQL は、コンテキストに応じて暗黙的に型変換を行う場合があります。例えば、数値と文字列を比較する場合、PostgreSQL は自動的に数値を文字列に変換します。ただし、暗黙的な型変換は常に安全とは限らないため、明示的な型変換を好む場合もあります。

関数

データ型によっては、専用の変換関数を提供している場合があります。例えば、日付型と文字型間の変換には、to_char 関数と to_date 関数を使用することができます。

各方法の比較

方法説明利点欠点
:: 演算子シンプルでわかりやすい記述が簡潔オプションが少ない
CAST 関数柔軟性が高い多くのオプションと例外処理を提供記述が冗長になる場合がある
型サフィックス簡潔で読みやすい特定のデータ型変換にのみ適用可能
暗黙的な型変換コードが簡潔になる意図しない型変換が発生する可能性がある

適切な方法の選択

どの方法を使用するかは、状況によって異なります。一般的には、以下のガイドラインに従うことをお勧めします。

  • シンプルでわかりやすい方法が必要な場合は、:: 演算子を使用します。
  • より多くのオプションと柔軟性が必要な場合は、CAST 関数を使用します。
  • 特定のデータ型変換にのみ適用可能な場合は、型サフィックスを使用します。
  • 意図しない型変換が発生する可能性があるため、暗黙的な型変換は避けます。

PostgreSQL における値の型変換には、様々な方法があります。それぞれの方法の利点と欠点を理解し、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。


postgresql syntax types


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