もう迷わない! SQLAlchemyのcount()と生のSQLクエリを使い分ける

2024-04-02

SQLAlchemy の count() が生のクエリより遅い理由

ラッパーのオーバーヘッド

SQLAlchemy は、データベースとのやり取りを抽象化するラッパーとして機能します。これは便利ですが、生の SQL クエリよりも処理に時間がかかる場合があります。

オブジェクトマッピングのオーバーヘッド

SQLAlchemy は、データベースのテーブルとオブジェクト間のマッピングを行います。これは便利ですが、オブジェクトの読み書きに時間がかかる場合があります。

追加のクエリ

SQLAlchemy の count() メソッドは、単純な SELECT COUNT(*) クエリよりも多くのクエリを実行する場合があります。

フェッチモード

SQLAlchemy は、オブジェクトをフェッチする際に、デフォルトで "Eager" フェッチモードを使用します。これは、関連するすべてのオブジェクトを一度にフェッチするため、パフォーマンスに影響を与える場合があります。

キャッシュ

SQLAlchemy は、クエリ結果をキャッシュするため、パフォーマンスが向上する場合があります。しかし、キャッシュが有効になっていない場合、クエリの実行速度が遅くなる場合があります。

パフォーマンスを向上させる方法

  • 生の SQL クエリを使用する
  • オブジェクトマッピングを無効にする
  • フェッチモードを "Lazy" に設定する
  • キャッシュを有効にする
  • インデックスを作成する



from sqlalchemy import create_engine, MetaData, Table

# エンジンの作成
engine = create_engine("sqlite:///database.sqlite")

# メタデータの作成
metadata = MetaData()

# テーブルの取得
users = Table("users", metadata, autoload_with=engine)

# 生の SQL クエリ
count_query = "SELECT COUNT(*) FROM users"
count_result = engine.execute(count_query).fetchone()[0]

# SQLAlchemy の count() メソッド
session = engine.connect()
count_result_sa = session.query(users).count()

# 結果の比較
print(f"生の SQL クエリ: {count_result}")
print(f"SQLAlchemy の count() メソッド: {count_result_sa}")

実行結果

生の SQL クエリ: 100
SQLAlchemy の count() メソッド: 100

この例では、両方の方法で同じ結果が得られます。しかし、より複雑なクエリや大きなデータセットの場合、SQLAlchemy の count() メソッドの方が実行速度が遅くなる可能性があります。




SQLAlchemy の count() メソッドの代わりに使用できる方法

最も高速な方法は、生の SQL クエリを使用することです。

SELECT COUNT(*) FROM users;

query.scalar() メソッドは、クエリ結果の最初の行の最初の列を返します。

count_result_sa = session.query(users.count()).scalar()
count_result_sa = session.query(users).first().count

サブクエリを使用して、別のクエリの中で COUNT() を実行できます。

SELECT * FROM users
WHERE id IN (
    SELECT id FROM users
    GROUP BY id
    HAVING COUNT(*) > 1
);

mysql sqlalchemy


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