SELECT DISTINCT、GROUP BY、JOIN、サブクエリ…MySQLで同じ値を持つ行を見つけるための全テクニック

2024-04-02

MySQLで同じ値を持つ行を見つける方法

MySQLデータベースで、特定の列において同じ値を持つ行を見つけることは、データ分析や重複排除など様々な場面で必要となります。ここでは、その方法についていくつかご紹介します。

方法

SELECT DISTINCT 列名
FROM テーブル名;

SELECT DISTINCT は、指定された列の重複する値を除いて結果を返すクエリです。例えば、customers テーブルの name 列に重複する値がある場合、上記のクエリは重複する名前を除いてすべて表示します。

GROUP BY を使用する方法

SELECT 列名, COUNT(*) AS 件数
FROM テーブル名
GROUP BY 列名
HAVING COUNT(*) > 1;

GROUP BY は、指定された列に基づいて結果をグループ化します。上記のクエリは、customers テーブルの name 列に基づいて結果をグループ化し、各グループの件数を表示します。HAVING COUNT(*) > 1 という条件は、件数が2以上のグループのみを表示します。

JOIN を使用する方法

SELECT t1.列名
FROM テーブル名 AS t1
INNER JOIN テーブル名 AS t2
ON t1.列名 = t2.列名
WHERE t1.id <> t2.id;

JOIN は、複数のテーブルを結合して結果を表示するクエリです。上記のクエリは、customers テーブルを自身と結合し、name 列が一致する行をすべて表示します。WHERE t1.id <> t2.id という条件は、同じ行は除外します。

サブクエリを使用する方法

SELECT *
FROM テーブル名
WHERE 列名 IN (
  SELECT 列名
  FROM テーブル名
  GROUP BY 列名
  HAVING COUNT(*) > 1
);

サブクエリは、クエリ内に別のクエリを記述する方法です。上記のクエリは、GROUP BYHAVING を使用して、重複する値を持つ行のリストを取得し、そのリストを IN 演算子を使用して、元のテーブルから該当する行を抽出します。

上記の方法以外にも、状況に応じて様々な方法で同じ値を持つ行を見つけることができます。最適な方法は、データの構造や目的によって異なりますので、それぞれの特徴を理解して使い分けてください。

上記のコードはあくまでも例であり、実際の状況に合わせて修正する必要があります。また、コードを実行する前に必ずバックアップを取ることをおすすめします。




テーブル構造

CREATE TABLE customers (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  email VARCHAR(255) NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
);
INSERT INTO customers (name, email) VALUES
  ('John Doe', '[email protected]'),
  ('Jane Doe', '[email protected]'),
  ('John Smith', '[email protected]'),
  ('Jane Smith', '[email protected]'),
  ('John Doe', '[email protected]');

SELECT DISTINCT を使用する方法

SELECT DISTINCT name
FROM customers;

結果

John Doe
Jane Doe
John Smith
Jane Smith
SELECT name, COUNT(*) AS 件数
FROM customers
GROUP BY name
HAVING COUNT(*) > 1;
name | 件数
------- | --------
John Doe | 2
SELECT t1.name
FROM customers AS t1
INNER JOIN customers AS t2
ON t1.name = t2.name
WHERE t1.id <> t2.id;
name
-------
John Doe
Jane Doe
SELECT *
FROM customers
WHERE name IN (
  SELECT name
  FROM customers
  GROUP BY name
  HAVING COUNT(*) > 1
);
id | name | email
------- | -------- | --------
1 | John Doe | [email protected]
5 | John Doe | [email protected]

各方法の比較

方法利点欠点
SELECT DISTINCTシンプル重複する値の個数がわからない
GROUP BY重複する値の個数がわかるグループ化以外の処理が難しい
JOIN複数のテーブルを結合できる複雑なクエリになる
サブクエリ複雑な条件を記述できる処理速度が遅くなる可能性がある



他の方法

SELECT *
FROM customers
WHERE EXISTS (
  SELECT *
  FROM customers AS t2
  WHERE t1.name = t2.name AND t1.id <> t2.id
);

EXISTS は、サブクエリが空かどうかを返す演算子です。上記のクエリは、customers テーブルの各行について、name 列が一致する別の行が存在するかどうかを確認します。

SELECT *
FROM customers
ORDER BY name;

SET @prev_name = NULL;

SELECT
  id,
  name,
  CASE
    WHEN name = @prev_name THEN '重複'
    ELSE 'ユニーク'
  END AS 重複フラグ
FROM customers
CROSS JOIN (
  SELECT @prev_name := name
  FROM customers
  ORDER BY name
) AS t;

CASE 式は、条件に応じて異なる値を返す式です。上記のクエリは、customers テーブルの各行について、name 列が前の行と同じかどうかを確認し、重複している場合は '重複'、そうでない場合は 'ユニーク' というフラグを表示します。

外部キーを使用する方法

CREATE TABLE orders (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  customer_id INT NOT NULL,
  FOREIGN KEY (customer_id) REFERENCES customers (id),
  PRIMARY KEY (id)
);

外部キーは、複数のテーブルを関連付けるための制約です。上記の例では、orders テーブルの customer_id 列は、customers テーブルの id 列を参照しています。この制約を利用して、orders テーブルから特定の顧客のすべての注文を取得することができます。

アプリケーションコードを使用する方法

上記の方法はすべてSQLクエリを使用していますが、アプリケーションコードを使用して同じ値を持つ行を見つけることもできます。例えば、Pythonのitertools.groupby() 関数を使用することができます。


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