【データ分析の必須スキル】MySQLでレコードを自在に操る！ORDER BY句を使いこなして特定の値を最初に出力する方法

2024-06-19

MySQLで特定のフィールド値を最初に順序付ける方法

MySQLでデータを操作する際、特定のフィールド値に基づいてレコードを順序付けることはよくあるタスクです。この操作は、ORDER BY句を使用して簡単に行うことができます。しかし、特定のフィールド値を最初に表示したい場合は、ちょっとした工夫が必要です。

方法

以下の2つの方法を使用して、特定のフィールド値を最初に順序付けることができます。

方法1：CASE式を使用する

この方法は、CASE式を使用して、特定のフィールド値に一致するレコードを最初に来るようにします。

SELECT *
FROM your_table
ORDER BY
  CASE
    WHEN specific_field_value = '特定の値' THEN 1
    ELSE 2
  END,
  your_order_by_columns;

この例では、specific_field_value が '特定の値' に一致するレコードが最初に表示されます。一致しないレコードは、your_order_by_columns に基づいて順序付けされます。

この方法は、FIELD関数を使用して、特定のフィールド値がORDER BY句の中でどの位置にあるかを判断します。

SELECT *
FROM your_table
ORDER BY
  FIELD(specific_field_value, '特定の値1', '特定の値2', ...),
  your_order_by_columns;

補足

複数のフィールド値を最初に順序付けたい場合は、上記のいずれかの方法を複数回使用できます。
ORDER BY句の後にDESCキーワードを指定すると、降順でレコードを順序付けることができます。

例

以下の例では、usersテーブルのstatusフィールドが 'active' であるレコードを最初に、created_atフィールドに基づいて昇順に表示する方法を示します。

SELECT *
FROM users
ORDER BY
  CASE
    WHEN status = 'active' THEN 1
    ELSE 2
  END,
  created_at ASC;

-- usersテーブルを作成する
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  email VARCHAR(255) NOT NULL,
  status VARCHAR(255) NOT NULL DEFAULT 'inactive',
  created_at DATETIME NOT NULL DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP
);

-- サンプルデータを挿入する
INSERT INTO users (name, email, status)
VALUES
  ('Taro Tanaka', '[email protected]', 'active'),
  ('Jiro Sato', '[email protected]', 'inactive'),
  ('Hanako Yamada', '[email protected]', 'active'),
  ('Yuki Suzuki', '[email protected]', 'inactive');

-- 特定のフィールド値を最初に順序付ける
SELECT *
FROM users
ORDER BY
  CASE
    WHEN status = 'active' THEN 1
    ELSE 2
  END,
  created_at ASC;

このコードを実行すると、以下の結果が表示されます。

id | name           | email                 | status      | created_at               |
----+----------------+------------------------+-------------+----------------------------+
1  | Taro Tanaka     | [email protected] | active      | 2024-06-18 21:23:51 |
3  | Hanako Yamada   | [email protected] | active      | 2024-06-18 21:23:51 |
2  | Jiro Sato       | [email protected]   | inactive   | 2024-06-18 21:23:51 |
4  | Yuki Suzuki     | [email protected]  | inactive   | 2024-06-18 21:23:51 |

ご覧のように、statusフィールドが 'active' であるレコードが最初に表示され、その後に 'inactive' のレコードが表示されます。また、各レコードは created_at フィールドに基づいて昇順に並べられています。

このサンプルコードはあくまでも一例であり、状況に合わせて変更する必要があります。

方法3：サブクエリを使用する

この方法は、サブクエリを使用して、特定のフィールド値を持つレコードのIDを取得し、そのIDを使用してメインクエリを順序付けます。

SELECT *
FROM your_table t
WHERE t.id IN (
  SELECT id
  FROM your_table
  WHERE specific_field_value = '特定の値'
)
ORDER BY your_order_by_columns;

この例では、specific_field_value が '特定の値' であるレコードのIDがサブクエリで取得されます。取得されたIDを使用して、メインクエリでレコードが順序付けられます。

方法4：ウィンドウ関数を使用する

この方法は、MySQL 8以降で利用可能なウィンドウ関数を使用して、特定のフィールド値を持つレコードを最初に表示します。

SELECT *
FROM your_table
ORDER BY
  ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY specific_field_value ORDER BY specific_field_value),
  your_order_by_columns;

この例では、ROW_NUMBER関数を使用して、各パーティション（specific_field_value の値ごと）内のレコードに番号が割り当てられます。番号が小さいレコードほど最初に表示されます。

各方法の比較

方法	利点	欠点
CASE式	シンプルでわかりやすい	複雑な順序付けには不向き
FIELD関数	シンプルでわかりやすい	特定の値のみに対応
サブクエリ	柔軟性が高い	複雑で非効率的な場合がある
ウィンドウ関数	柔軟性が高く、効率的 (MySQL 8以降のみ)	比較的新しく、すべての環境で使用できるわけではない