【初心者向け】Entity Framework Code Firstで関連データを安全に削除:カスケード削除の無効化
C# で Entity Framework Code First におけるリンクテーブルのカスケード削除を無効化する方法
しかし、常にこの動作が望ましいとは限りません。 例えば、子エンティティが別の親エンティティによって参照されている場合、親エンティティを削除するときに子エンティティを削除してしまうとデータ整合性の問題が発生する可能性があります。
このような場合は、OnDelete アトリビュートを使用して、リンクテーブルのカスケード削除を無効化することができます。 以下の手順に従って、OnDelete アトリビュートを使用する方法を説明します。
モデルクラスで OnDelete 属性を設定する
まず、モデルクラスで OnDelete 属性を設定する必要があります。 これは、DeleteBehavior 列挙体のいずれかの値を使用して行います。
- DeleteBehavior.NoAction: 親エンティティを削除しようとしても、子エンティティは削除されません。代わりに、DbException 例外がスローされます。
- DeleteBehavior.SetNull: 親エンティティを削除すると、子エンティティの外キー列が NULL に設定されます。
- DeleteBehavior.Cascade: これはデフォルトの動作であり、親エンティティを削除すると、関連するすべての子エンティティも自動的に削除されます。
以下の例は、Post エンティティと Blog エンティティ間の Many-to-Many リレーションシップを示しています。 BlogPosts リンクテーブルには、OnDelete 属性が DeleteBehavior.Restrict に設定されています。
public class Post
{
public int PostId { get; set; }
public string Title { get; set; }
public string Content { get; set; }
public ICollection<Blog> Blogs { get; set; }
}
public class Blog
{
public int BlogId { get; set; }
public string Name { get; set; }
public ICollection<Post> Posts { get; set; }
}
DbContext クラスで Fluent API を使用する
Fluent API を使用して、OnDelete 属性を設定することもできます。 これを行うには、HasMany または WithMany メソッドの OnDelete メンバーを使用します。
以下の例は、DbContext クラスで Fluent API を使用して BlogPosts リンクテーブルのカスケード削除を無効化する方法を示しています。
public class MyDbContext : DbContext
{
public MyDbContext(DbContextOptions<MyDbContext> options) : base(options)
{
}
protected override void OnModelCreating(ModelBuilder modelBuilder)
{
modelBuilder.Entity<Post>()
.HasMany(p => p.Blogs)
.WithMany(b => b.Posts)
.OnDelete(DeleteBehavior.Restrict);
}
}
データベーススキーマを確認する
OnDelete 属性を設定したら、データベーススキーマを確認して、設定が正しく反映されていることを確認する必要があります。
DeleteBehavior.Restrict または DeleteBehavior.NoAction を設定した場合、親エンティティを削除しようとすると、関連する子エンティティが参照されている場合はエラーが発生します。
テストする
最後に、コードをテストして、OnDelete 属性が期待通りに動作していることを確認する必要があります。
さまざまなシナリオで親エンティティを削除し、子エンティティが正しく処理されていることを確認してください。
OnDelete アトリビュートを使用して、EF Code First でリンクテーブルのカスケード削除を無効化することができます。 これにより、データ整合性の問題を回避し、アプリケーションのニーズに合った方法でエンティティ間の関係を管理することができます。
上記の説明に加えて、以下の点にも注意する必要があります。
- DeleteBehavior.Restrict または DeleteBehavior.NoAction を設定すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。これは、削除操作の前に参照チェックを実行する必要があるためです。
- DeleteBehavior.SetNull を設定すると、データベースに null 値が導入されることになります。これは、データベース設計によっては望ましくない場合があります。
これらの点を考慮した上で、OnDelete アトリビュートを適切に使用してください。
モデルクラス
public class Post
{
public int PostId { get; set; }
public string Title { get; set; }
public string Content { get; set; }
public ICollection<Blog> Blogs { get; set; }
}
public class Blog
{
public int BlogId { get; set; }
public string Name { get; set; }
public ICollection<Post> Posts { get; set; }
}
DbContext クラス
public class MyDbContext : DbContext
{
public MyDbContext(DbContextOptions<MyDbContext> options) : base(options)
{
}
protected override void OnModelCreating(ModelBuilder modelBuilder)
{
modelBuilder.Entity<Post>()
.HasMany(p => p.Blogs)
.WithMany(b => b.Posts)
.OnDelete(DeleteBehavior.Restrict);
}
}
コードの使用例
using (var db = new MyDbContext())
{
// 親エンティティ (Blog) を作成する
var blog = new Blog()
{
Name = "My Blog"
};
// 子エンティティ (Post) を作成し、親エンティティに関連付ける
var post1 = new Post()
{
Title = "Post 1",
Content = "This is the first post."
};
var post2 = new Post()
{
Title = "Post 2",
Content = "This is the second post."
};
blog.Posts.Add(post1);
blog.Posts.Add(post2);
// Blog エンティティを保存する
db.Blogs.Add(blog);
db.SaveChanges();
// 親エンティティ (Blog) を削除する
db.Blogs.Remove(blog);
db.SaveChanges();
// 子エンティティ (Post) が削除されていないことを確認する
var remainingPosts = db.Posts.ToList();
Console.WriteLine("Remaining posts:");
foreach (var post in remainingPosts)
{
Console.WriteLine($" - {post.PostId}: {post.Title}");
}
}
このコードを実行すると、Blog エンティティが削除されても、Post エンティティは削除されません。 OnDelete 属性が DeleteBehavior.Restrict に設定されているため、親エンティティを削除しようとしても、子エンティティが参照されている場合はエラーが発生します。
このサンプルコードは、OnDelete アトリビュートを使用してリンクテーブルのカスケード削除を無効化する方法を理解するための出発点として役立ちます。 実際のアプリケーションでは、ニーズに合わせてコードを調整する必要があります。
その他の注意事項
- このサンプルコードでは、EntityFrameworkCore NuGet パッケージを使用しています。 コードを実行する前に、このパッケージをプロジェクトにインストールする必要があります。
- このサンプルコードは、SQL Server データベースを使用しています。 他のデータベースを使用する場合は、接続文字列を変更する必要があります。
- このサンプルコードは、ブログ と 記事 というエンティティを使用しています。 実際のアプリケーションでは、独自のエンティティを使用する必要があります。
Entity Framework Code First でリンクテーブルのカスケード削除を無効化する方法
Fluent API を使用して OnDelete アクションを設定する
public class MyDbContext : DbContext
{
public MyDbContext(DbContextOptions<MyDbContext> options) : base(options)
{
}
protected override void OnModelCreating(ModelBuilder modelBuilder)
{
modelBuilder.Entity<Post>()
.HasMany(p => p.Blogs)
.WithMany(b => b.Posts)
.OnDelete(DeleteBehavior.Restrict);
}
}
トリガーを使用して、削除操作を傍受し、子エンティティが削除されないようにすることができます。 これは、複雑なロジックを必要とする場合に役立ちます。
以下の例は、Blog エンティティを削除しようとするたびに、Post エンティティが削除されないようにするトリガーを作成する方法を示しています。
CREATE TRIGGER PreventPostDeletion
ON dbo.Blogs
FOR DELETE
AS
BEGIN
DECLARE @postId INT;
SELECT @postId = DELETED.BlogId;
IF (EXISTS(
SELECT 1
FROM dbo.BlogPosts
WHERE PostId = @postId
))
BEGIN
RAISERROR('Cannot delete blog because it has associated posts.', 16, 1, @postId);
RETURN;
END;
DELETE FROM dbo.Blogs
WHERE BlogId = @postId;
END;
カスタム削除メソッドを作成して、削除操作を制御することができます。 これは、削除操作をより細かく制御する必要がある場合に役立ちます。
以下の例は、Blog エンティティを削除するカスタムメソッドを作成する方法を示しています。
public class MyDbContext : DbContext
{
public MyDbContext(DbContextOptions<MyDbContext> options) : base(options)
{
}
public void DeleteBlog(int blogId)
{
var blog = this.Blogs.Find(blogId);
if (blog != null)
{
// 子エンティティを処理する
foreach (var post in blog.Posts)
{
// ...
}
// Blog エンティティを削除する
this.Blogs.Remove(blog);
this.SaveChanges();
}
}
}
手動で子エンティティを削除する
親エンティティを削除する前に、子エンティティを手動で削除することができます。 これは、最も単純な方法ですが、最も時間がかかります。
using (var db = new MyDbContext())
{
// 親エンティティ (Blog) を取得する
var blog = db.Blogs.Find(1);
// 子エンティティ (Post) をすべて削除する
foreach (var post in blog.Posts)
{
db.Posts.Remove(post);
}
// Blog エンティティを削除する
db.Blogs.Remove(blog);
db.SaveChanges();
}
どの方法を選択するかは、ニーズによって異なります。 以下の点を考慮して、適切な方法を選択してください。
- シンプルさ: OnDelete 属性を使用する方法は、最もシンプルでわかりやすい方法です。
- 柔軟性: Fluent API またはカスタム削除メソッドを使用すると、削除操作をより細かく制御することができます。
- パフォーマンス: トリガーを使用すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。
- メンテナンス: 手動で子エンティティを削除する方法は、最も時間がかかり、メンテナンスが難しい方法です。
Entity Framework Code First でリンクテーブルのカスケード削除を無効化するには、さまざまな方法があります。 それぞれの方法には長所と短所があるので、ニーズに合わせて適切な方法を選択してください。
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