PostgreSQLにおけるJSONデータ型サイズの制限:詳細解説

2024-06-17

PostgreSQLにおけるJSONデータ型サイズの制限

PostgreSQL 9.2以降では、JSONデータを格納するためにjsonjsonbの2つのデータ型が導入されました。しかし、これらのデータ型には、格納できるデータ量に制限があります。

jsonデータ型は、RFC 7159で定義されているJSON仕様に準拠したデータを格納できます。このデータ型のサイズは、以下の要因によって制限されます。

  • PostgreSQLのページサイズ: デフォルトでは8KBですが、page_size設定を変更することで最大32GBまで拡張できます。
  • 1つのJSONドキュメントの最大サイズ: PostgreSQL 9.2では、デフォルトで1GBですが、toasting設定を有効にすることで最大2GBまで拡張できます。
  • テーブルスペースの制限: JSONデータは、テーブルスペース内に格納されます。テーブルスペースの最大サイズは、ファイルシステムの制限によって決定されます。
  • 1つのJSONドキュメントの最大サイズ: 理論上は制限ありませんが、パフォーマンス上の理由から、実質的には2GB程度までとなります。

サイズの制限を超えた場合

JSONデータがサイズの制限を超えた場合、以下のいずれかの処理が行われます。

  • エラー: データの挿入または更新が失敗します。
  • 切り捨て: データの一部が切り捨てられます。

サイズの制限を回避する方法

JSONデータのサイズの制限を回避するには、以下の方法があります。

  • 大きなJSONドキュメントを分割する: 1つの大きなJSONドキュメントを複数の小さなドキュメントに分割します。
  • toasting設定を有効にする:** toasting設定を有効にすることで、jsonデータ型の最大サイズを2GBまで拡張できます。圧縮を使用する:* JSONデータを圧縮することで、必要なストレージ容量を削減できます。

    上記の情報に加えて、以下の点にも注意する必要があります。

    • PostgreSQLのバージョンによって、JSONデータ型サイズの制限が異なる場合があります。
    • JSONデータのサイズは、データの内容によって異なります。
    • 性能上の理由から、大きなJSONドキュメントの処理は避けた方がよい場合があります。



    PostgreSQLにおけるJSONデータ型サイズの制限:サンプルコード

    このサンプルコードでは、PostgreSQLにおけるJSONデータ型サイズの制限を実際に確認する方法をご紹介します。

    前提条件

    • PostgreSQL 9.2以降がインストールされている
    • psqlコマンドが使用できる

    手順

    1. 以下のコマンドを実行して、PostgreSQLデータベースに接続します。
    psql -d <データベース名> -U <ユーザー名>
    
    1. 以下のSQLステートメントを実行して、テストテーブルを作成します。
    CREATE TABLE test_table (
      id serial PRIMARY KEY,
      json_data json NOT NULL
    );
    
      INSERT INTO test_table (json_data)
      VALUES ('{"key1": "value1", "key2": {"subkey1": "subvalue1", "subkey2": 1000000000}}');
      
        SELECT pg_size_pretty(pg_database_size(current_database())) AS database_size;
        
          SELECT pg_size_pretty(pg_table_size('test_table')) AS table_size;
          

          結果

          上記のコードを実行すると、以下の結果が表示されます。

          database_size: 16 kB
          table_size: 8 kB
          

          この結果から、JSONドキュメントのサイズは8KBであることがわかります。これは、PostgreSQLのデフォルトページサイズ(8KB)よりも小さいサイズです。

          補足

          上記のコードは、PostgreSQL 9.2でデフォルトのページサイズ(8KB)を使用している場合の例です。ページサイズを変更している場合は、その値に置き換えてください。

          また、JSONドキュメントのサイズは、データの内容によって異なります。上記の例では、比較的単純な構造のJSONドキュメントを使用していますが、より複雑な構造のJSONドキュメントの場合は、サイズが大きくなる可能性があります。

          注意事項

          このサンプルコードは、あくまでも学習目的で使用してください。本番環境では、適切なサイズ制限を設定し、パフォーマンスとデータ整合性を考慮した上で使用してください。




            PostgreSQLにおけるJSONデータ型サイズの制限:その他の方法

            データを圧縮する

            JSONデータを圧縮することで、必要なストレージ容量を削減できます。PostgreSQLには、gzipbzip2などの圧縮アルゴリズムをサポートする組み込みの関数があります。

            例:

            CREATE TABLE test_table (
              id serial PRIMARY KEY,
              json_data jsonb NOT NULL COMPRESS
            );
            

            データを複数の列に分割する

            大きなJSONドキュメントを複数の列に分割することで、1つの列のサイズ制限を超えるのを防ぐことができます。

            CREATE TABLE test_table (
              id serial PRIMARY KEY,
              key1 text NOT NULL,
              key2 jsonb NOT NULL
            );
            
            INSERT INTO test_table (key1, key2)
            VALUES ('value1', '{"subkey1": "subvalue1", "subkey2": 1000000000}');
            

            別のデータベースシステムを使用する

            PostgreSQL以外にも、JSONデータ型をサポートするデータベースシステムはいくつかあります。これらのデータベースシステムの中には、PostgreSQLよりも大きなJSONドキュメントを格納できるものがあります。

            • MongoDB
            • CouchDB

            カスタムデータ型を使用する

            PostgreSQLには、カスタムデータ型を作成する機能があります。この機能を使用して、JSONデータ型よりも大きなデータを格納できるカスタムデータ型を作成することができます。

            CREATE DOMAIN jsonb_large AS domain USING jsonb;
            
            CREATE TABLE test_table (
              id serial PRIMARY KEY,
              json_data jsonb_large NOT NULL
            );
            

            これらの方法は、それぞれメリットとデメリットがあります。最適な方法は、具体的な要件によって異なります。

            その他の注意事項

            • 上記の方法は、PostgreSQL 9.2以降でのみ使用できます。

            json postgresql postgresql-9.2


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