PostgreSQLで列挙型項目の名称を変更する方法(9.6以降と9.6以前で方法が異なる)

2024-06-19

PostgreSQL で列挙型項目の名前を変更する方法

PostgreSQL 9.6 以降の場合

以下の手順で、列挙型項目の名前を変更できます。

  1. 古い名前の項目を新しい名前に置き換えるALTER TYPEコマンドを使用します。
ALTER TYPE your_enum_type
RENAME VALUE old_name TO new_name;
  1. old_name を置き換えたい項目の名前、new_name を新しい名前に置き換えます。

例:

ALTER TYPE job_status
RENAME VALUE 'pending' TO 'in_progress';
  1. 変更が適用されたことを確認します。
SELECT * FROM pg_enum WHERE enumtypid = 'job_status::oid';

列挙型を使用しているすべてのテーブルをエクスポートします。

すべてのテーブルを COPY コマンドを使用してダンプし、安全な場所に保存します。

DROP TABLE コマンドを使用して、列挙型を使用しているすべてのテーブルをドロップします。

古い列挙型をドロップします。

DROP TYPE コマンドを使用して、古い列挙型をドロップします。

新しい名前で列挙型を再作成します。

エクスポートしたデータを復元します。

COPY コマンドを使用して、エクスポートしたデータを復元します。

-- エクスポート
COPY table1 (column1, column2, ...) TO 'table1.csv';
COPY table2 (column1, column2, ...) TO 'table2.csv';
...

-- テーブルをドロップ
DROP TABLE table1;
DROP TABLE table2;
...

-- 古い列挙型をドロップ
DROP TYPE job_status;

-- 新しい列挙型を再作成
CREATE TYPE job_status AS ENUM ('running', 'finished', 'in_progress');

-- データを復元
COPY table1 (column1, column2, ...) FROM 'table1.csv';
COPY table2 (column1, column2, ...) FROM 'table2.csv';
...

注意事項

  • 列挙型を使用しているテーブルにデータがある場合は、データ損失を防ぐためにエクスポートと復元が必要です。
  • PostgreSQL 9.6 以前を使用している場合は、列挙型項目の名前を変更する前に、データベースのバックアップを取ることをお勧めします



    PostgreSQL で列挙型項目の名前を変更する例

    PostgreSQL 9.6 以降

    -- 変更前の列挙型
    SELECT * FROM pg_enum WHERE enumtypid = 'job_status::oid';
    
    output:
    | enumtypid | enumvalue |
    | 1000 | pending |
    | 1001 | running |
    | 1002 | finished |
    
    -- 項目の名前を変更
    ALTER TYPE job_status
    RENAME VALUE 'pending' TO 'in_progress';
    
    -- 変更後の列挙型
    SELECT * FROM pg_enum WHERE enumtypid = 'job_status::oid';
    
    output:
    | enumtypid | enumvalue |
    | 1000 | in_progress |
    | 1001 | running |
    | 1002 | finished |
    

    PostgreSQL 9.6 以前

    この例では、job_status という名前の列挙型で、pending という項目の名前を in_progress に変更します。 この方法では、すべてのテーブルをエクスポートし、ドロップしてから、新しい列挙型を再作成する必要があります

    テーブルをエクスポートする

    -- テーブル `tasks` をエクスポート
    COPY tasks (id, job_status, ...) TO 'tasks.csv';
    

    テーブルをドロップする

    DROP TABLE tasks;
    
    DROP TYPE job_status;
    
    CREATE TYPE job_status AS ENUM ('running', 'finished', 'in_progress');
    
    COPY tasks (id, job_status, ...) FROM 'tasks.csv';
    
    • この方法は、データ損失のリスクがあるため、本番環境では使用しないでください



    PostgreSQLで列挙型項目の名前を変更するその他の方法

    PL/pgSQL 関数を使用して、ALTER TYPE コマンドを動的に実行することができます。 これにより、コードをより柔軟に記述することができます。

    CREATE OR REPLACE FUNCTION rename_enum_value(
      _enum_type_name TEXT,
      _old_value TEXT,
      _new_value TEXT
    )
    RETURNS void AS $$
    BEGIN
      EXECUTE ALTER TYPE $_enum_type_name RENAME VALUE $_old_value TO $_new_value;
    EXCEPTION WHEN OTHERS THEN
      RAISE ERROR MESSAGE = 'Failed to rename enum value: ' || PG_ERRMSG();
    END; $$ LANGUAGE plpgsql;
    
    SELECT rename_enum_value('job_status', 'pending', 'in_progress');
    

    pg_catalog.enum_label_update 関数を使用する

    PostgreSQL 14以降では、pg_catalog.enum_label_update 関数を使用して、列挙型項目の名前を変更することができます。 この関数は、ALTER TYPE コマンドよりも高速で効率的です。

    SELECT pg_catalog.enum_label_update(
      'job_status'::regtype,
      'pending'::text,
      'in_progress'::text
    );
    
    • PL/pgSQL 関数を使用するには、PL/pgSQL を有効にする必要があります。
    • pg_catalog.enum_label_update 関数は、PostgreSQL 14以降でのみ使用できます。

    postgresql postgresql-9.1


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