トリガーで実現!MySQLにおける変更履歴の自動記録
MySQLでレコード変更履歴を追跡する方法
ビンログを使用する
MySQLは、すべてのデータ変更を記録するバイナリログ(binlog)をデフォルトで有効にします。このログは、データベースの復元やポイントインタイムリカバリに使用できます。
方法
SHOW BINARY LOGS;
コマンドを実行して、使用可能なバイナリログファイルを表示します。BINLOG
ステートメントを使用して、特定のログファイルからイベントを表示します。
例:
SHOW BINARY LOGS;
BINLOG 'mysql-bin.000001';
利点
- すべてのデータ変更を追跡できます。
- ポイントインタイムリカバリに使用できます。
欠点
- ログファイルは読みにくい場合があります。
トリガーを使用する
トリガーは、特定のイベントが発生したときに実行されるコードです。レコードの変更を追跡するには、UPDATE
やDELETE
ステートメントに対してトリガーを作成できます。
CREATE TRIGGER
ステートメントを使用して、トリガーを作成します。- トリガー内で、変更履歴を保存するコードを実行します。
CREATE TRIGGER update_history
AFTER UPDATE ON employees
FOR EACH ROW
BEGIN
INSERT INTO history (employee_id, old_value, new_value)
VALUES (OLD.id, OLD.name, NEW.name);
END;
- 必要な情報のみを記録できます。
- ログファイルよりも読みやすい形式で情報を保存できます。
- すべての変更を追跡するには、すべてのテーブルに対してトリガーを作成する必要があります。
- トリガーは複雑になる可能性があります。
監査プラグインを使用する
MySQLには、監査プラグインと呼ばれる、レコード変更履歴を追跡するためのサードパーティ製ツールが多数あります。
- 監査プラグインをインストールします。
- プラグインを構成します。
- プラグインを使用して、変更履歴を表示します。
- 多くの場合、使いやすいインターフェースを提供します。
- 高度なフィルタリングと検索機能を提供します。
- プラグインのインストールと構成が必要となります。
- プラグインはオープンソースではない場合があります。
テーブル構造を変更する
変更履歴を追跡するために、テーブル構造を変更することもできます。
- テーブルに
created_at
、updated_at
、created_by
、updated_by
などの列を追加します。 - レコードを更新または作成するたびに、これらの列の値を更新します。
- シンプルで実装しやすい。
- 追加のソフトウェアは必要ありません。
- 監査プラグインほど柔軟ではありません。
その他の考慮事項
- どの情報が必要ですか?
- どのくらいの期間、履歴を追跡する必要があります?
- 誰が履歴にアクセスできる必要がありますか?
- セキュリティ要件は何ですか?
USE mydatabase;
CREATE TABLE employees (
id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
PRIMARY KEY (id)
);
CREATE TRIGGER update_history
AFTER UPDATE ON employees
FOR EACH ROW
BEGIN
INSERT INTO history (employee_id, old_value, new_value)
VALUES (OLD.id, OLD.name, NEW.name);
END;
INSERT INTO employees (name) VALUES ('John Doe');
UPDATE employees SET name = 'Jane Doe' WHERE id = 1;
SELECT * FROM history;
出力
| employee_id | old_value | new_value |
|-------------|------------|------------|
| 1 | John Doe | Jane Doe |
このトリガーは、employeesテーブルのname列が更新されるたびに、変更履歴をhistoryテーブルに保存します。
historyテーブルには、次の列があります。
employee_id
: 更新された従業員のIDold_value
: 更新前の値
このサンプルコードは、変更履歴を追跡するための基本的な方法を示しています。
要件に応じて、トリガーをより複雑にすることができます。
- 更新された列だけでなく、更新された日時やユーザーなどの情報を保存できます。
- 特定の条件下でのみ履歴を保存できます。
MySQLでレコード変更履歴を追跡するその他の方法
スナップショットは、特定の時点におけるデータベースの状態のコピーです。スナップショットを使用して、時間の経過に伴うデータの変更を追跡できます。
- スナップショットツールを使用して、データベースのスナップショットを作成します。
- 異なる時点のスナップショットを比較して、変更を特定します。
- データベース全体の状態を追跡できます。
- スナップショットの作成と管理には時間がかかる場合があります。
- スナップショットはストレージスペースを占有します。
レプリケーションは、データを複数のサーバーに複製するプロセスです。レプリケーションを使用して、変更履歴を追跡できます。
- マスターサーバーとスレーブサーバーを設定します。
- マスターサーバー上のすべての変更は、スレーブサーバーに複製されます。
- 高可用性とスケーラビリティを提供します。
- 変更履歴を追跡するために使用できます。
- 設定と管理が複雑になる場合があります。
- ネットワーク帯域幅を消費します。
データバージョン管理システム(DVCS)は、ファイルの変更履歴を追跡するために使用されます。DVCSを使用して、MySQLデータベースの変更履歴を追跡することもできます。
- DVCSツールを使用して、データベースをリポジトリに追加します。
- データベースに変更を加えると、DVCSによって変更が追跡されます。
- ファイルの変更履歴を追跡するための強力なツールです。
- 学習曲線が急である場合があります。
X 0 まとめ
MySQLには、レコード変更履歴を追跡するためのいくつかのオプションと機能があります。
最適な方法は、要件と環境によって異なります。
- 上記で説明した方法以外にも、MySQLでレコード変更履歴を追跡する方法はあります。
- 特定の要件に最適な方法を見つけるには、調査と実験が必要になる場合があります。
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