パフォーマンス向上!SQL ServerでSET NOCOUNT ONを使いこなす
SQL Server での SET NOCOUNT ON の使い方
SET NOCOUNT ON
は、Transact-SQL (T-SQL) ステートメントやストアドプロシージャの実行後に、影響を受けた行数を示すメッセージの送信を抑制します。これは、ネットワークトラフィックを削減し、パフォーマンスを向上させるために役立ちます。
使い方
SET NOCOUNT ON
は、以下のいずれかの方法で使用できます。
- 単独のステートメントとして
SET NOCOUNT ON;
-- 影響を受けた行数を示さない T-SQL ステートメント
SET NOCOUNT OFF;
- ストアドプロシージャの先頭
CREATE PROCEDURE MyStoredProcedure
AS
BEGIN
SET NOCOUNT ON;
-- 影響を受けた行数を示さない T-SQL ステートメント
END;
- 接続プロパティとして
SQL Server Management Studio (SSMS) などのツールを使用している場合は、接続プロパティを使用して SET NOCOUNT ON
を設定できます。
- SSMS で、オブジェクトエクスプローラー でデータベースサーバーを展開します。
- 接続 フォルダを右クリックし、プロパティ を選択します。
- 接続プロパティ ダイアログボックスで、その他 ページを選択します。
- SET NOCOUNT オプションを ON に設定します。
影響
SET NOCOUNT ON
を設定すると、以下の影響があります。
- 影響を受けた行数を示すメッセージが送信されなくなります。
- @@ROWCOUNT 組み込み関数は、影響を受けた行数を 0 として返します。
- ドライバーによっては、影響を受けた行数を取得できない場合があります。
ベストプラクティス
- パフォーマンスが重要なストアドプロシージャでは、
SET NOCOUNT ON
を使用することをお勧めします。 - 影響を受けた行数を取得する必要がある場合は、
SET NOCOUNT ON
を設定する前に @@ROWCOUNT 組み込み関数の値を取得します。 - コードの読みやすさを向上させるために、
SET NOCOUNT ON
とSET NOCOUNT OFF
を明示的に設定することをお勧めします。
SET NOCOUNT ON
は、SQL Server 2000 以降で使用できます。SET NOCOUNT ON
は、セッションレベルの設定です。
-- サンプル 1: 単独のステートメントとして SET NOCOUNT ON を使用
SET NOCOUNT ON;
-- 影響を受けた行数を示さない T-SQL ステートメント
UPDATE Customers
SET LastName = 'Smith'
WHERE FirstName = 'John';
-- サンプル 2: ストアドプロシージャの先頭で SET NOCOUNT ON を使用
CREATE PROCEDURE MyStoredProcedure
AS
BEGIN
SET NOCOUNT ON;
-- 影響を受けた行数を示さない T-SQL ステートメント
INSERT INTO Orders (CustomerID, OrderDate, ShippedDate)
VALUES (1, '2023-03-08', '2023-03-15');
END;
-- サンプル 3: 接続プロパティとして SET NOCOUNT ON を使用
-- SSMS で、接続プロパティダイアログボックスを開きます。
-- その他ページで、SET NOCOUNT オプションを ON に設定します。
-- 接続を使用して T-SQL ステートメントを実行します。
SET NOCOUNT ON;
SELECT * FROM Customers;
実行結果
このコードを実行すると、以下の結果が出力されます。
-- サンプル 1
(0 行が影響を受けました)
-- サンプル 2
(1 行が挿入されました)
-- サンプル 3
(Customers テーブルのすべての行が表示されます)
注意
このコードは、サンプルとして提供されています。実際の使用には、必要に応じて変更を加えてください。
SET NOCOUNT ON の代替方法
- @@ROWCOUNT 組み込み関数を使用する
UPDATE Customers
SET LastName = 'Smith'
WHERE FirstName = 'John';
SELECT @@ROWCOUNT;
このコードは、UPDATE
ステートメントの影響を受けた行数を取得するために @@ROWCOUNT
組み込み関数を使用します。
- TRY...CATCH ブロックを使用する
BEGIN TRY
UPDATE Customers
SET LastName = 'Smith'
WHERE FirstName = 'John';
END TRY
BEGIN CATCH
-- エラー処理
END CATCH;
このコードは、UPDATE
ステートメントがエラーを発生した場合に処理を行うために TRY...CATCH
ブロックを使用します。
- メッセージングを無効にする
SET NOCOUNT ON;
UPDATE Customers
SET LastName = 'Smith'
WHERE FirstName = 'John';
SET NOCOUNT OFF;
このコードは、SET NOCOUNT ON
を使用してメッセージングを無効にし、UPDATE
ステートメントを実行してから、SET NOCOUNT OFF
を使用してメッセージングを再び有効にします。
- 影響を受けた行数を取得する必要がある場合は、
@@ROWCOUNT
組み込み関数を使用する必要があります。 - エラー処理が必要な場合は、
TRY...CATCH
ブロックを使用する必要があります。
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