パフォーマンス向上!SQL ServerでSET NOCOUNT ONを使いこなす

2024-04-02

SQL Server での SET NOCOUNT ON の使い方

SET NOCOUNT ON は、Transact-SQL (T-SQL) ステートメントやストアドプロシージャの実行後に、影響を受けた行数を示すメッセージの送信を抑制します。これは、ネットワークトラフィックを削減し、パフォーマンスを向上させるために役立ちます。

使い方

SET NOCOUNT ON は、以下のいずれかの方法で使用できます。

  • 単独のステートメントとして
SET NOCOUNT ON;

-- 影響を受けた行数を示さない T-SQL ステートメント

SET NOCOUNT OFF;
  • ストアドプロシージャの先頭
CREATE PROCEDURE MyStoredProcedure
AS
BEGIN
  SET NOCOUNT ON;

  -- 影響を受けた行数を示さない T-SQL ステートメント

END;
  • 接続プロパティとして

SQL Server Management Studio (SSMS) などのツールを使用している場合は、接続プロパティを使用して SET NOCOUNT ON を設定できます。

  1. SSMS で、オブジェクトエクスプローラー でデータベースサーバーを展開します。
  2. 接続 フォルダを右クリックし、プロパティ を選択します。
  3. 接続プロパティ ダイアログボックスで、その他 ページを選択します。
  4. SET NOCOUNT オプションを ON に設定します。

影響

SET NOCOUNT ON を設定すると、以下の影響があります。

  • 影響を受けた行数を示すメッセージが送信されなくなります。
  • @@ROWCOUNT 組み込み関数は、影響を受けた行数を 0 として返します。
  • ドライバーによっては、影響を受けた行数を取得できない場合があります。

ベストプラクティス

  • パフォーマンスが重要なストアドプロシージャでは、SET NOCOUNT ON を使用することをお勧めします。
  • 影響を受けた行数を取得する必要がある場合は、SET NOCOUNT ON を設定する前に @@ROWCOUNT 組み込み関数の値を取得します。
  • コードの読みやすさを向上させるために、SET NOCOUNT ONSET NOCOUNT OFF を明示的に設定することをお勧めします。
  • SET NOCOUNT ON は、SQL Server 2000 以降で使用できます。
  • SET NOCOUNT ON は、セッションレベルの設定です。



-- サンプル 1: 単独のステートメントとして SET NOCOUNT ON を使用

SET NOCOUNT ON;

-- 影響を受けた行数を示さない T-SQL ステートメント
UPDATE Customers
SET LastName = 'Smith'
WHERE FirstName = 'John';

-- サンプル 2: ストアドプロシージャの先頭で SET NOCOUNT ON を使用

CREATE PROCEDURE MyStoredProcedure
AS
BEGIN
  SET NOCOUNT ON;

  -- 影響を受けた行数を示さない T-SQL ステートメント
  INSERT INTO Orders (CustomerID, OrderDate, ShippedDate)
  VALUES (1, '2023-03-08', '2023-03-15');

END;

-- サンプル 3: 接続プロパティとして SET NOCOUNT ON を使用

-- SSMS で、接続プロパティダイアログボックスを開きます。
-- その他ページで、SET NOCOUNT オプションを ON に設定します。

-- 接続を使用して T-SQL ステートメントを実行します。

SET NOCOUNT ON;

SELECT * FROM Customers;

実行結果

このコードを実行すると、以下の結果が出力されます。

-- サンプル 1

(0 行が影響を受けました)

-- サンプル 2

(1 行が挿入されました)

-- サンプル 3

(Customers テーブルのすべての行が表示されます)

注意

このコードは、サンプルとして提供されています。実際の使用には、必要に応じて変更を加えてください。




SET NOCOUNT ON の代替方法

  • @@ROWCOUNT 組み込み関数を使用する
UPDATE Customers
SET LastName = 'Smith'
WHERE FirstName = 'John';

SELECT @@ROWCOUNT;

このコードは、UPDATE ステートメントの影響を受けた行数を取得するために @@ROWCOUNT 組み込み関数を使用します。

  • TRY...CATCH ブロックを使用する
BEGIN TRY
  UPDATE Customers
  SET LastName = 'Smith'
  WHERE FirstName = 'John';
END TRY
BEGIN CATCH
  -- エラー処理
END CATCH;

このコードは、UPDATE ステートメントがエラーを発生した場合に処理を行うために TRY...CATCH ブロックを使用します。

  • メッセージングを無効にする
SET NOCOUNT ON;

UPDATE Customers
SET LastName = 'Smith'
WHERE FirstName = 'John';

SET NOCOUNT OFF;

このコードは、SET NOCOUNT ON を使用してメッセージングを無効にし、UPDATE ステートメントを実行してから、SET NOCOUNT OFF を使用してメッセージングを再び有効にします。

  • 影響を受けた行数を取得する必要がある場合は、@@ROWCOUNT 組み込み関数を使用する必要があります。
  • エラー処理が必要な場合は、TRY...CATCH ブロックを使用する必要があります。

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