PostgreSQLテーブルにシーケンスを使ってレコードを挿入する方法
PostgreSQL テーブルに新規レコードを挿入しながらシーケンスを呼び出す方法
PostgreSQL には、シーケンスと呼ばれる自動的に増分する値を生成する機能があります。シーケンスは、テーブルのプライマリ キーやその他の列値を生成するために使用できます。
このガイドでは、新しいレコードを PostgreSQL テーブルに挿入しながらシーケンスを呼び出す方法を説明します。
手順
- シーケンスを作成する
まず、シーケンスを作成する必要があります。シーケンスを作成するには、次の SQL ステートメントを使用します。
CREATE SEQUENCE sequence_name;
ここで、sequence_name
はシーケンスの名前です。
- テーブルを作成する
CREATE TABLE table_name (
column1 data_type,
column2 data_type,
...
columnn data_type
);
ここで、table_name
はテーブルの名前、column1
、column2
、…、columnn
はテーブルの列名、data_type
は各列のデータ型です。
新しいレコードをテーブルに挿入し、シーケンスの値を自動的に生成するには、次の SQL ステートメントを使用します。
INSERT INTO table_name (column1, column2, ...)
VALUES (value1, value2, ..., nextval('sequence_name'));
ここで、value1
、value2
、…、valuen
は挿入するレコードの値です。
例
次の例は、users
という名前のテーブルを作成し、id
という名前の列にシーケンス user_id_seq
の値を自動的に生成する方法を示しています。
CREATE SEQUENCE user_id_seq;
CREATE TABLE users (
id SERIAL PRIMARY KEY,
username VARCHAR(255) NOT NULL,
email VARCHAR(255) NOT NULL
);
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('johndoe', '[email protected]');
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('janedoe', '[email protected]');
この例では、user_id_seq
シーケンスが作成され、users
テーブルの id
列に自動的に割り当てられます。最初の INSERT
ステートメントは、id
列に値 1 を割り当てた新しいレコードを users
テーブルに挿入します。 2 番目の INSERT
ステートメントは、id
列に値 2 を割り当てた新しいレコードを users
テーブルに挿入します。
補足
- シーケンスの値を挿入する場合は、
nextval
関数を使用する必要があります。 - シーケンスは、テーブルごとに 1 つだけ作成する必要があります。
PostgreSQL テーブルに新規レコードを挿入しながらシーケンスを呼び出すサンプルコード
-- シーケンスを作成する
CREATE SEQUENCE user_id_seq;
-- テーブルを作成する
CREATE TABLE users (
id SERIAL PRIMARY KEY,
username VARCHAR(255) NOT NULL,
email VARCHAR(255) NOT NULL
);
-- シーケンスの値を挿入する
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('johndoe', '[email protected]');
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('janedoe', '[email protected]');
説明
このコードは、以下の操作を実行します。
user_id_seq
という名前のシーケンスを作成します。users
という名前のテーブルを作成します。このテーブルには、id
、username
、email
という 3 つの列があります。id
列はシリアル型で、プライマリ キーです。これは、シーケンスuser_id_seq
から自動的に値が生成されることを意味します。username
とemail
列は、それぞれ VARCHAR(255) 型です。- 2 つの新しいレコードを
users
テーブルに挿入します。最初のレコードのusername
はjohndoe
、email
は[email protected]
です。2 番目のレコードのusername
はjanedoe
、email
は[email protected]
です。
このコードを実行すると、次の結果が得られます。
id | username | email
-------+---------+---------
1 | johndoe | [email protected]
2 | janedoe | [email protected]
このコードは、シーケンスを使用してテーブルにレコードを挿入する方法を示す基本的な例です。実際のアプリケーションでは、より複雑なクエリやシーケンスの使用が必要になる場合があります。
以下の点に注意してください。
- シーケンスの値は、一度生成されると変更できません。
PostgreSQL におけるシーケンス以外のレコード挿入方法
DEFAULT値を利用する
テーブル定義時に列に DEFAULT
値を指定することで、レコード挿入時に明示的に値を指定しなくても自動的に値を挿入することができます。
利点
- コードが簡潔になる
- ミスを防ぎやすい
欠点
- すべてのレコードに同じ値が挿入される
- 順番を制御できない
CREATE TABLE users (
id SERIAL PRIMARY KEY,
username VARCHAR(255) NOT NULL DEFAULT 'anonymous',
email VARCHAR(255) NOT NULL DEFAULT '[email protected]'
);
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('johndoe', '[email protected]'); -- usernameのみ指定
トリガーを利用する
トリガーと呼ばれる、データベース操作に応じて自動的に実行されるプログラムを作成することで、レコード挿入時にシーケンス以外の処理を実行することができます。
- シーケンス以外の処理を挿入時に実行できる
- 柔軟性が高い
- デバッグが難しい
CREATE TABLE users (
id SERIAL PRIMARY KEY,
username VARCHAR(255) NOT NULL,
email VARCHAR(255) NOT NULL,
created_at TIMESTAMP NOT NULL DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP
);
CREATE OR REPLACE FUNCTION trigger_set_created_at()
RETURNS TRIGGER AS $$
BEGIN
NEW.created_at = CURRENT_TIMESTAMP;
RETURN NEW;
END;
$$ LANGUAGE plpgsql;
CREATE TRIGGER set_created_at
BEFORE INSERT ON users
FOR EACH ROW
EXECUTE PROCEDURE trigger_set_created_at();
INSERT
ステートメントに挿入するレコードの値を直接指定することができます。
- コードが最もシンプル
- シーケンスによる自動採番が利用できない
- 値を直接記述するため、ミスが発生しやすい
INSERT INTO users (id, username, email)
VALUES (1, 'johndoe', '[email protected]');
INSERT INTO users (id, username, email)
VALUES (2, 'janedoe', '[email protected]');
結合クエリを利用する
既存のテーブルから値を取得し、結合クエリを用いて新しいレコードを挿入することができます。
- 複雑な論理に基づいてレコードを挿入できる
- パフォーマンスが低下する可能性がある
INSERT INTO users (username, email)
SELECT first_name || ' ' || last_name, email
FROM customers;
上記の方法以外にも、PostgreSQL にはレコードを挿入するための様々な方法があります。それぞれの方法の利点と欠点を理解し、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。
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