SQLでT-SQLを使って増分日付のリストを生成する方法3選!用途に合わせた最適な方法とは?
T-SQL で増分日付の結果セットを生成する
以下では、3 つの異なる方法で増分日付の結果セットを生成する方法をご紹介します。
方法 1: WHILE
ループを使用する
最も基本的な方法は、WHILE
ループを使用して、開始日と終了日までの各日付を個別に処理する方法です。
DECLARE @StartDate DATE = '2023-01-01';
DECLARE @EndDate DATE = '2023-12-31';
WHILE @StartDate <= @EndDate
BEGIN
SELECT @StartDate AS DateValue;
SET @StartDate = DATEADD(DAY, 1, @StartDate);
END;
このコードは、@StartDate
変数に開始日を設定し、@EndDate
変数に終了日を設定します。その後、WHILE
ループを使用して、@StartDate
が @EndDate
を超えるまでループします。ループ内で、DateValue
列に @StartDate
の値を選択し、次に @StartDate
を 1 日加算します。
方法 2: CTE
を使用する
よりエレガントな方法は、共通表式 (CTE) を使用する方法です。CTE を使用すると、ループを使用せずに再帰的に日付を生成できます。
WITH date_range AS (
SELECT '2023-01-01' AS DateValue
UNION ALL
SELECT DATEADD(DAY, 1, DateValue)
FROM date_range
WHERE DateValue < '2024-01-01'
)
SELECT * FROM date_range;
このコードは、date_range
という名前の CTE を定義します。この CTE は、最初の行に開始日 (2023-01-01
) を含む UNION 演算子を使用します。その後、再帰的に 1 日ずつ日付を追加する UNION ALL
句を使用します。最後に、SELECT * FROM date_range;
ステートメントを使用して、CTE の内容を選択します。
SQL Server 2012 以降では、sys.datetable
システム テーブルを使用して、日付のリストを生成できます。
SELECT DATEADD(DAY, row_number() - 1, '2023-01-01') AS DateValue
FROM sys.datetable
WHERE row_number() <= DATEDIFF(DAY, '2023-01-01', '2024-01-01') + 1;
このコードは、sys.datetable
テーブルからすべての行を選択し、row_number()
関数を使用して行番号を生成します。次に、DATEDIFF()
関数を使用して開始日と終了日間の差を求め、row_number()
の値と比較します。最後に、DATEADD()
関数を使用して、各行番号に対応する日付を計算します。
どの方法を選択するべきか
使用する方法は、要件と好みの問題です。
- パフォーマンス:
sys.datetable
を使用する方法は、特に大量の日付を生成する場合に、パフォーマンスが優れている可能性があります。 - 読みやすさ: CTE は、ループよりも読みやすく、メンテナンスしやすいコードになります。
- 単純性:
WHILE
ループは最も単純な方法ですが、冗長になる可能性があります。
いずれの方法を選択する場合も、開始日と終了日、および必要な日付形式を正しく指定する必要があります。
- 結果セットを降順に並べ替えるには、
ORDER BY
句を使用できます。 - 特定の曜日のみを含む結果セットを生成するには、
WHERE
句を使用して条件を追加できます。 - 上記の例では、日付のみを生成しています。時刻を含める必要がある場合は、
DATETIME
またはDATETIME2
データ型を使用できます。
-- サンプルデータ
DECLARE @StartDate DATE = '2023-01-01';
DECLARE @EndDate DATE = '2023-12-31';
-- 方法 1: WHILE ループを使用する
WITH date_result AS (
WHILE @StartDate <= @EndDate
BEGIN
INSERT INTO date_result (DateValue)
VALUES (@StartDate);
SET @StartDate = DATEADD(DAY, 1, @StartDate);
END
)
SELECT * FROM date_result;
-- 方法 2: CTE を使用する
WITH date_range AS (
SELECT '2023-01-01' AS DateValue
UNION ALL
SELECT DATEADD(DAY, 1, DateValue)
FROM date_range
WHERE DateValue < '2024-01-01'
)
SELECT * FROM date_range;
-- 方法 3: sys.datetable を使用する
SELECT DATEADD(DAY, row_number() - 1, '2023-01-01') AS DateValue
FROM sys.datetable
WHERE row_number() <= DATEDIFF(DAY, '2023-01-01', '2024-01-01') + 1;
説明
- 方法 3 では、
sys.datetable
システム テーブルを使用して日付のリストを生成し、DATEDIFF()
関数を使用して開始日と終了日間の差を求めます。 - 方法 2 では、CTE
date_range
を定義して再帰的に日付を生成し、その内容をそのまま結果として表示します。 - 方法 1 では、
WHILE
ループを使用して各日付を処理し、date_result
テーブルに挿入します。 - 各方法で、開始日と終了日が
@StartDate
と@EndDate
変数に設定されています。 - 上記のコードは、3つの方法それぞれの実装例を示しています。
実行方法
上記コードを SQL Server Management Studio などのツールで実行できます。 コードを実行する前に、開始日と終了日を適切な値に設定することを忘れないでください。
- より複雑な条件や処理を追加することもできます。
- このコードはあくまで一例であり、必要に応じて修正することができます。
LEAD()
関数は、指定したオフセットだけ先の行の値を取得できます。この機能を利用して、以下のクエリのように再帰的に日付を生成することができます。
DECLARE @StartDate DATE = '2023-01-01';
SELECT
@StartDate AS DateValue,
DATEADD(DAY, 1, @StartDate) AS NextDate
FROM (
SELECT 1 AS row_number, @StartDate AS DateValue
) AS source
CROSS APPLY (
SELECT LEAD(DateValue, 1) OVER (ORDER BY row_number) AS NextDate
) AS next_date
WHERE NextDate IS NOT NULL;
このクエリは、source
というCTEから開始日を含む最初の行を取得します。その後、CROSS APPLY
句を使用して、next_date
というCTEを生成します。next_date
CTEは、LEAD()
関数を使用して、source
CTEの各行の 1 行先の DateValue
を取得します。最後に、WHERE
句を使用して、NextDate
が NULLではない行のみを選択します。
RECURSIVE CTEを使用する
SQL Server 2010 以降では、再帰 CTE を使用して、階層構造データを効率的に処理することができます。この機能を利用して、以下のクエリのように増分日付を生成することができます。
WITH date_range (DateValue) AS (
SELECT '2023-01-01'
UNION ALL
SELECT DATEADD(DAY, 1, d.DateValue)
FROM date_range d
WHERE d.DateValue < '2024-01-01'
)
SELECT * FROM date_range;
組み込み関数を使用する
SQL Serverには、日付操作に役立ついくつかの組み込み関数が用意されています。これらの関数を使用して、以下のクエリのように増分日付を生成することができます。
SELECT DATEADD(DAY, row_number() - 1, '2023-01-01') AS DateValue
FROM sys.number_table
WHERE row_number() <= DATEDIFF(DAY, '2023-01-01', '2024-01-01') + 1;
- 汎用性: 組み込み関数を使用する方法は、様々な目的に応用することができます。
- 効率性: 再帰 CTE を使用する方法は、特に大量の日付を生成する場合に、効率的である可能性があります。
- 簡潔さ:
LEAD()
関数を使用する方法は、比較的簡潔で分かりやすいコードになります。
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