SQL Serverにおける文字列データ型徹底比較! char, nchar, varchar, nvarchar の違いと使い分けをマスターしよう!
SQL Server における char、nchar、varchar、nvarchar の違い
SQL Server には、文字列データを格納するための 4 つの主要なデータ型があります。 それぞれ異なる特性を持ち、適切な場面で使い分けることが重要です。
- char(n): 固定長の文字列データ型です。 指定された
n
文字分の領域を確保し、格納された文字数に関わらず常にその領域を使用します。 不足している部分は空白で埋められます。 - nchar(n): 固定長の Unicode 文字列データ型です。
char(n)
と同様に固定長の領域を確保しますが、Unicode 文字を格納するため、2 バイト文字にも対応できます。 - varchar(n): 可変長の文字列データ型です。 実際に格納された文字数に応じて領域を使用するため、無駄なスペースを節約できます。 最大
n
文字まで格納できますが、それ以下の文字数であれば問題ありません。
比較表
データ型 | 長さ | 文字種 | 領域 | 末尾空白 | 補足 |
---|---|---|---|---|---|
char(n) | 固定長 (n) | シングルバイト | 固定 | あり | 古いシステムとの互換性が必要な場合にのみ使用する |
nchar(n) | 固定長 (n) | Unicode | 固定 | あり | Unicode 文字列を格納する必要があるが、可変長の利点が必要ない場合に使用する |
varchar(n) | 可変長 (最大 n) | シングルバイト | 可変 | なし | ストレージ効率を重視する場合によく使用される |
nvarchar(n) | 可変長 (最大 n) | Unicode | 可変 | なし | Unicode 文字列を格納し、ストレージ効率も重視する場合によく使用される |
各データ型の詳細
- char(n): 主に古いシステムとの互換性を維持するために使用されます。 新しいシステムでは、
varchar(n)
を使用する方が効率的です。 - nchar(n): Unicode 文字列を格納する必要がある場合は
nchar(n)
を使用します。 ただし、可変長の利点が必要ない場合は、nvarchar(n)
を使用する方が効率的です。 - varchar(n): ストレージ効率を重視する場合は
varchar(n)
を使用します。 多くの場合、必要なのは実際に格納される文字数のみであり、固定長の領域を確保する必要はありません。 - nvarchar(n): Unicode 文字列を格納し、ストレージ効率も重視する場合は
nvarchar(n)
を使用します。nvarchar(n)
は、nchar(n)
と異なり、可変長の領域を使用するため、必要なスペースのみを確保します。
- Unicode 文字列を格納する必要がある場合は、
nchar(n)
またはnvarchar(n)
を使用します。 - 古いシステムとの互換性を維持する必要がある場合は、
char(n)
を使用します。
上記以外にも、SQL Server には文字列データを格納するための他のデータ型があります。 例えば、text
や ntext
データ型は、より長い文字列を格納するために使用できます。 また、CLOB
や NVARCHAR(MAX)
データ型は、非常に長い文字列を格納するために使用できます。
使用するデータ型は、格納するデータの量と種類、およびパフォーマンス要件によって異なります。
-- テーブルの作成
CREATE TABLE test_table (
id INT PRIMARY KEY IDENTITY,
char_value CHAR(10) NOT NULL,
nchar_value NCHAR(10) NOT NULL,
varchar_value VARCHAR(20) NOT NULL,
nvarchar_value NVARCHAR(20) NOT NULL
);
-- データの挿入
INSERT INTO test_table (char_value, nchar_value, varchar_value, nvarchar_value)
VALUES ('abc', N'あいうえお', 'abcdef', N'かきくけこ');
-- データの取得
SELECT * FROM test_table;
説明
CREATE TABLE
ステートメントを使用して、test_table
という名前のテーブルを作成します。 このテーブルには、4 つの列があります。id
: 主キーとなる列で、自動的にインクリメントされる整数値です。char_value
:CHAR(10)
データ型の列です。 固定長の 10 文字の文字列を格納します。
INSERT INTO
ステートメントを使用して、test_table
テーブルにデータ挿入します。char_value
列には、"abc" という固定長の 10 文字の文字列が挿入されます。
SELECT
ステートメントを使用して、test_table
テーブルからすべてのデータを取得します。
補足
このサンプルコードは、各データ型の基本的な使用方法を示しています。 実際の使用例では、状況に合わせてデータ型やクエリを変更する必要があります。
SQL Server における char、nchar、varchar、nvarchar の選択に関するその他の考慮事項
パフォーマンス
char
とnchar
は固定長のデータ型であるため、varchar
とnvarchar
よりも検索とソートのパフォーマンスが優れている場合があります。 ただし、固定長のデータ型は、ストレージスペースを浪費する可能性があります。varchar
とnvarchar
は可変長のデータ型であるため、必要なストレージスペースのみを使用するため、ストレージ効率に優れています。 ただし、可変長のデータ型は、固定長のデータ型よりも検索とソートのパフォーマンスが劣る場合があります。
互換性
- 新しいシステムでは、
varchar
またはnvarchar
データ型を使用することをお勧めします。
国際化
- アプリケーションが国際的なユーザーを対象としている場合は、
nchar
またはnvarchar
データ型を使用して、Unicode 文字を格納する必要があります。 - 日本語などの東アジア言語を使用する場合は、
nvarchar
データ型を使用することをお勧めします。
索引
- 頻繁に検索またはソートする列には、索引を作成する必要があります。
- 索引を作成する場合は、固定長のデータ型 (
char
またはnchar
) を使用する方が効率的です。
char
、nchar
、varchar
、nvarchar
の適切なデータ型は、個々のニーズによって異なります。 上記のガイダンスを参考に、それぞれの長所と短所を比較検討し、最適なデータ型を選択してください。
sql-server varchar