SQL Serverにおけるパーティション関数 COUNT() と DISTINCT の代替方法

2024-07-27

SQL Serverにおけるパーティション関数 COUNT()DISTINCT の併用

SQL Server 2008以降では、ウィンドウ関数 COUNT()DISTINCT を組み合わせて、パーティションごとの個別値の個数 をカウントすることができます。これは、分析対象となるデータセットが膨大な場合に特に役立ちます。

この機能を活用することで、以下の操作が可能になります。

  • 特定の列における個別値の個数を、グループごと、またはフレームごとに見つけ出す
  • 重複する値を除いた件数を効率的に集計する
  • サブクエリを使用せずに複雑な集計処理を実行する

構文

SELECT
    column_name,
    COUNT(DISTINCT column_name) OVER (PARTITION BY partition_column_1, partition_column_2, ...) AS distinct_count
FROM your_table;

社員テーブル employees を例に考えてみましょう。このテーブルには、社員ID、名前、部署、入社年月などの情報が含まれています。

このテーブルで、部署ごとの個別社員数のカウントを取得するには、以下のクエリを実行します。

SELECT
    department,
    COUNT(DISTINCT employee_id) OVER (PARTITION BY department) AS distinct_employee_count
FROM employees;

このクエリは、各部署ごとに employee_id の個別値をカウントし、distinct_employee_count カラムとして結果セットに表示します。

  • PARTITION BY 句で指定する列は、集計対象となる列とは異なる列でも構いません。
  • DISTINCT キーワードは、COUNT() 関数内に直接記述します。
  • パーティション関数 COUNT() は、集計処理のパフォーマンスを向上させるために役立ちます。
  • サブクエリを使用するよりも効率的に処理を実行できます。



  • SalesOrderHeader テーブル:
    • SalesOrderID:主キー
    • CustomerID:顧客ID
  • SalesOrderDetail テーブル:
    • OrderLineID:注文明細行ID
    • ProductID:商品ID

クエリ

SELECT
    soh.CustomerID,
    COUNT(DISTINCT sod.OrderLineID) OVER (PARTITION BY soh.CustomerID) AS distinct_order_lines
FROM SalesOrderHeader AS soh
JOIN SalesOrderDetail AS sod
    ON soh.SalesOrderID = sod.SalesOrderID;

結果

このクエリは、CustomerIDdistinct_order_lines の 2 つの列を含む結果セットを返します。distinct_order_lines 列には、各顧客の注文における個別注文明細行数が表示されます。

分析シナリオ

このクエリは、以下の分析シナリオに役立ちます。

  • 各顧客が過去に注文した商品点数の把握
  • 顧客ごとの注文アクティビティの分析
  • 個別商品に対する需要の予測
  • このクエリは、SalesOrderHeader テーブルと SalesOrderDetail テーブルが適切に結合されていることを前提としています。
  • 結合キーは SalesOrderID 列です。
  • パーティション関数 COUNT() は、顧客ごとに集計処理を効率的に実行します。



最も基本的な方法は、サブクエリを使用して個別値をカウントすることです。

SELECT
    partition_column_1,
    partition_column_2,
    (
        SELECT
            COUNT(DISTINCT column_name)
        FROM your_table
        WHERE partition_column_1 = outer_table.partition_column_1
            AND partition_column_2 = outer_table.partition_column_2
    ) AS distinct_count
FROM your_table AS outer_table;

ROW_NUMBER() 関数と SUM() 関数を使用する

ROW_NUMBER() 関数と SUM() 関数を使用して、個別値を効率的にカウントする方法もあります。

SELECT
    partition_column_1,
    partition_column_2,
    SUM(CASE WHEN ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY partition_column_1, partition_column_2 ORDER BY column_name) = 1 THEN 1 ELSE 0 END) AS distinct_count
FROM your_table;

ウィンドウ関数 DENSE_RANK() と SUM() 関数を使用する

SQL Server 2012以降では、ウィンドウ関数 DENSE_RANK()SUM() 関数を使用して、個別値をカウントすることができます。

SELECT
    partition_column_1,
    partition_column_2,
    SUM(CASE WHEN DENSE_RANK() OVER (PARTITION BY partition_column_1, partition_column_2 ORDER BY column_name) = 1 THEN 1 ELSE 0 END) AS distinct_count
FROM your_table;

CTE (共通表式) を使用する

CTE を使用して、複雑な集計処理をより柔軟に記述することができます。

WITH distinct_counts AS (
    SELECT
        partition_column_1,
        partition_column_2,
        COUNT(DISTINCT column_name) AS distinct_count
    FROM your_table
    GROUP BY partition_column_1, partition_column_2
)
SELECT * FROM distinct_counts;

最適な方法の選択

使用する方法は、データ量、パフォーマンス要件、クエリの複雑さなど、さまざまな要因によって異なります。

  • データ量が少ない場合 は、サブクエリを使用する方がシンプルな場合があります。
  • パフォーマンスが重要な場合 は、パーティション関数 COUNT()DISTINCT またはウィンドウ関数 DENSE_RANK()SUM() を使用する方が効率的です。
  • 複雑な集計処理が必要な場合 は、CTE を使用する方が柔軟性に優れています。

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