PostgreSQLでタイムスタンプのミリ秒部分を切り捨てる3つの方法とは?
PostgreSQLでタイムスタンプのミリ秒部分を切り捨てる方法
date_trunc() 関数を使う
date_trunc()
関数は、指定された時刻精度でタイムスタンプを切り捨てることができます。ミリ秒部分を切り捨てるには、'second'
を精度として指定します。
SELECT date_trunc('second', timestamp_column);
利点:
- シンプルで分かりやすい構文
- 他の精度での切り捨てにも使える
欠点:
- 小数点以下の値が切り捨てられるため、情報損失が発生する可能性がある
extract() と floor() 関数を使う
extract()
関数は、タイムスタンプから指定された時刻要素を抽出することができます。ミリ秒を抽出するには、'epoch'
を要素として指定します。抽出されたミリ秒数は、floor()
関数を使って小数点以下を切り捨てて整数にすることができます。
SELECT floor(extract(epoch from timestamp_column) * 1000) / 1000 AS timestamp_without_milliseconds;
- 小数点以下の値を丸めずに切り捨てられる
date_trunc()
関数よりも複雑な構文
CASTを使って型変換する
CAST()
関数は、値を別のデータ型に変換することができます。タイムスタンプを timestamp without time zone
型に変換すると、ミリ秒部分が自動的に切り捨てられます。
SELECT CAST(timestamp_column AS timestamp without time zone);
- PostgreSQL 10以降でのみ使用可能
文字列操作を使う
タイムスタンプを文字列に変換し、ミリ秒部分を削除してから、再びタイムスタンプに変換する方法もあります。この方法は、柔軟性が高いですが、複雑で分かりにくいという欠点があります。
SELECT to_timestamp(substring(timestamp_column::text, 1, 19) || '000');
どの方法を選択するべきか
どの方法を選択するべきかは、状況によって異なります。
- シンプルで分かりやすい方法を求める場合は、
date_trunc()
関数を使うのがおすすめです。 - 小数点以下の値を丸めずに切り捨てたい場合は、
extract()
とfloor()
関数を使う必要があります。 - PostgreSQL 10以降を使用している場合は、
CAST()
関数を使うのも良いでしょう。 - 柔軟性が必要な場合は、文字列操作を使う方法がありますが、複雑になるため注意が必要です。
- 上記の方法は、いずれもタイムスタンプカラムに対してのみ有効です。
-- サンプルデータ
CREATE TABLE example (
timestamp_column timestamp
);
INSERT INTO example VALUES ('2024-05-20 21:54:32.123456');
-- ミリ秒部分を切り捨てる
SELECT date_trunc('second', timestamp_column) AS timestamp_without_milliseconds FROM example;
-- 結果
+----------------------------+
| timestamp_without_milliseconds |
+----------------------------+
| 2024-05-20 21:54:32 |
+----------------------------+
-- サンプルデータ (同上)
-- ミリ秒部分を切り捨てる
SELECT floor(extract(epoch from timestamp_column) * 1000) / 1000 AS timestamp_without_milliseconds FROM example;
-- 結果 (同上)
-- サンプルデータ (同上)
-- ミリ秒部分を切り捨てる
SELECT CAST(timestamp_column AS timestamp without time zone) AS timestamp_without_milliseconds FROM example;
-- 結果 (同上)
-- サンプルデータ (同上)
-- ミリ秒部分を切り捨てる
SELECT to_timestamp(substring(timestamp_column::text, 1, 19) || '000') AS timestamp_without_milliseconds FROM example;
-- 結果 (同上)
- 上記のコードは、PostgreSQL 10以降で動作します。
- タイムスタンプカラムの名前は
timestamp_column
以外にも変更できます。 - 結果は、使用しているPostgreSQLのバージョンや設定によって異なる場合があります。
- 複雑な処理を行う場合は、パフォーマンスや可読性を考慮して適切な方法を選択する必要があります。
to_char()
関数は、タイムスタンプを指定された書式文字列に変換することができます。ミリ秒部分を切り捨てるには、書式文字列に YYYY-MM-DD HH:MM:SS
のようにミリ秒を含まない書式を指定します。変換された文字列を to_timestamp()
関数を使って再びタイムスタンプに変換することで、ミリ秒部分が切り捨てられます。
SELECT to_timestamp(to_char(timestamp_column, 'YYYY-MM-DD HH:MM:SS')) AS timestamp_without_milliseconds FROM example;
overlay() 関数を使う
overlay()
関数は、文字列の一部を別の文字列で置き換えることができます。ミリ秒部分を切り捨てるには、timestamp_column
文字列の最後の3桁を空文字列に置き換えます。
SELECT to_timestamp(overlay(timestamp_column::text, -3)) AS timestamp_without_milliseconds FROM example;
正規表現を使う
正規表現を使って、タイムスタンプ文字列からミリ秒部分を抽出するパターンを定義し、そのパターンに一致しない部分を新しい文字列として生成することができます。
SELECT to_timestamp(regexp_replace(timestamp_column::text, '[.]\d+$', '', 'g')) AS timestamp_without_milliseconds FROM example;
SQL拡張モジュールを使う
PostgreSQLには、様々なSQL拡張モジュールが提供されています。これらのモジュールの中には、タイムスタンプ処理に関する便利な機能を提供するものがあります。例えば、pg_tools
モジュールには、date_trunc_msec()
関数が含まれており、ミリ秒単位でタイムスタンプを切り捨てることができます。
-- pg_tools モジュールのインストール
CREATE EXTENSION pg_tools;
-- ミリ秒部分を切り捨てる
SELECT date_trunc_msec(timestamp_column) AS timestamp_without_milliseconds FROM example;
- 上記の方法以外にも、PostgreSQLでタイムスタンプのミリ秒部分を切り捨てる方法はたくさんあります。
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