T-SQLにおける「N」プレフィックスの解説 - コード例
T-SQLにおける「N」プレフィックスの解説
T-SQLにおける「N」プレフィックスは、文字列リテラルや文字列式を Unicode エンコードで指定するために使用されます。
使用例
-- Unicode文字列リテラル
DECLARE @JapaneseString NVARCHAR(50) = N'こんにちは';
-- Unicode文字列式
SELECT N'Hello, world!' AS Greeting;
使用タイミング
- Unicode文字を含む文字列を扱うとき
- 多言語対応のアプリケーションを開発する場合
- 特定の文字エンコード (例えば、UTF-8) を指定する必要がある場合
重要ポイント
- 「N」プレフィックスを使用しない場合、文字列はデフォルトで SQL Server の文字セット (通常は Latin1) でエンコードされます。
- Unicodeエンコードは、さまざまな言語の文字を表現できるため、国際的なアプリケーションにおいて広く使用されています。
- 「N」プレフィックスを使用すると、文字列のサイズが大きくなる可能性があるため、必要に応じて適切なデータ型 (NVARCHAR、NCHAR) を選択してください。
Unicode文字列リテラル
-- 日本語文字列をUnicodeで指定
DECLARE @JapaneseString NVARCHAR(50) = N'こんにちは';
-- 他の言語の文字列も指定可能
DECLARE @FrenchString NVARCHAR(50) = N'Bonjour';
-- Unicode文字列を連結
SELECT N'Hello, ' + N'world!' AS Greeting;
-- Unicode文字列を関数に渡す
SELECT NCHAR(65) AS CapitalA; -- NCHARはUnicode文字を指定します
Unicode文字列と非Unicode文字列の比較
-- Unicode文字列と非Unicode文字列を比較
DECLARE @UnicodeString NVARCHAR(50) = N'こんにちは';
DECLARE @NonUnicodeString VARCHAR(50) = 'こんにちは';
-- 比較結果は異なります
IF @UnicodeString = @NonUnicodeString
PRINT '文字列は等しい';
ELSE
PRINT '文字列は異なる';
-- Unicode文字列を出力
PRINT N'これはUnicode文字列です';
COLLATE句の使用
- 対象の列や式にCOLLATE句を指定して、特定の文字セットや照合順序を指定することができます。
- 例えば、Unicode照合順序を指定する場合:
SELECT col1 COLLATE Japanese_CI_AS FROM your_table;
CONVERT関数
- CONVERT関数を使い、文字列を特定のデータ型や文字セットに変換することができます。
- 例えば、Unicode文字列に変換する場合:
SELECT CONVERT(NVARCHAR(50), 'こんにちは') AS JapaneseString;
CAST関数
- CAST関数は、CONVERT関数と似た機能を持ちますが、より単純な構文を提供します。
- 例えば、Unicode文字列に変換する場合:
SELECT CAST('こんにちは' AS NVARCHAR(50)) AS JapaneseString;
Unicode文字列リテラルの直接指定
- T-SQLでは、Unicode文字列リテラルを直接指定することもできます。
- 例えば:
DECLARE @UnicodeString NVARCHAR(50) = 'こんにちは';
選択基準
- 文字列のエンコードや照合順序が明確にわかっている場合は、COLLATE句を使用するのが効率的です。
- 特定のデータ型や文字セットへの変換が必要な場合は、CONVERTまたはCAST関数を使用します。
- 単純なUnicode文字列の指定が必要な場合は、直接指定する方法が簡潔です。
注意:
- どの方法を選択するかは、具体的な使用ケースやパフォーマンス要件によって異なります。
- Unicode文字列の処理には注意が必要であり、適切なエンコードや照合順序を使用することで、データの整合性を確保してください。
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