CASE 式と GROUP BY 句によるピボット処理

2024-07-27

SQLite におけるピボット処理

SQLite では、PIVOT 関数は公式にサポートされていません。しかし、いくつかの方法でピボット処理を実行することができます。

方法

  1. CASE 式と GROUP BY 句

最も基本的な方法は、CASE 式と GROUP BY 句を組み合わせる方法です。

SELECT
  category,
  SUM(CASE WHEN month = 1 THEN amount END) AS amount_1,
  SUM(CASE WHEN month = 2 THEN amount END) AS amount_2,
  ...
FROM sales
GROUP BY category;

このクエリは、sales テーブルからカテゴリ別の売上を集計し、月ごとの売上を列として表示します。

  1. 動的 SQL

動的 SQL を使用して、ピボット処理を実行することもできます。これは、より複雑なピボット処理に適しています。

DECLARE @sql NVARCHAR(MAX);

SET @sql = '
SELECT
  category,
  ' + STUFF((
    SELECT DISTINCT ',' + CONCAT('[', month, ']', ' = SUM(CASE WHEN month = ', month, ' THEN amount END)')
    FROM sales
    FOR XML PATH(''), TYPE
  ).value('NVARCHAR(MAX)'), 1, 1, '') + '
FROM sales
GROUP BY category;
';

EXEC sp_executesql @sql;
  1. 拡張モジュール

SQLite には、ピボット処理を可能にするいくつかの拡張モジュールが用意されています。

これらの拡張モジュールを使用すると、より柔軟なピボット処理を実行することができます。

注意点

  • 上記の方法は、いずれも SQLite の標準機能ではありません。
  • 動的 SQL や拡張モジュールを使用する場合は、セキュリティ上のリスクに注意する必要があります。

上記の解説に加えて、以下の点にも注意する必要があります。

  • ピボット処理を実行する前に、データが適切に正規化されていることを確認する必要があります。
  • ピボット処理は、データの量が多い場合に時間がかかることがあります。
  • ピボット処理の結果は、元のデータとは異なる形式になります。



-- sales テーブルを作成
CREATE TABLE sales (
  id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  category TEXT,
  month INTEGER,
  amount REAL
);

-- sales テーブルにデータを入力
INSERT INTO sales (category, month, amount) VALUES
  ('A', 1, 100),
  ('A', 2, 200),
  ('A', 3, 300),
  ('B', 1, 400),
  ('B', 2, 500),
  ('B', 3, 600);

-- カテゴリ別の売上を集計し、月ごとの売上を列として表示
SELECT
  category,
  SUM(CASE WHEN month = 1 THEN amount END) AS amount_1,
  SUM(CASE WHEN month = 2 THEN amount END) AS amount_2,
  SUM(CASE WHEN month = 3 THEN amount END) AS amount_3
FROM sales
GROUP BY category;

出力

category | amount_1 | amount_2 | amount_3
------- | -------- | -------- | --------
A       | 100      | 200      | 300
B       | 400      | 500      | 600
-- sales テーブルを作成
-- (サンプルコード 1と同じ)

-- 動的 SQL を使用してピボット処理を実行
DECLARE @sql NVARCHAR(MAX);

SET @sql = '
SELECT
  category,
  ' + STUFF((
    SELECT DISTINCT ',' + CONCAT('[', month, ']', ' = SUM(CASE WHEN month = ', month, ' THEN amount END)')
    FROM sales
    FOR XML PATH(''), TYPE
  ).value('NVARCHAR(MAX)'), 1, 1, '') + '
FROM sales
GROUP BY category;
';

EXEC sp_executesql @sql;
category | [1] | [2] | [3]
------- | -------- | -------- | --------
A       | 100 | 200 | 300
B       | 400 | 500 | 600

SQLite Pivot Table Extension

  1. SQLite Pivot Table Extension をダウンロードしてインストールします。
  2. 以下のクエリを実行します。
-- sales テーブルを作成
-- (サンプルコード 1と同じ)

-- SQLite Pivot Table Extension を使用してピボット処理を実行
SELECT *
FROM sales
PIVOT (
  SUM(amount)
  FOR month IN (1, 2, 3)
) AS pivot_table;
category | 1 | 2 | 3
------- | -------- | -------- | --------
A       | 100 | 200 | 300
B       | 400 | 500 | 600

SQLite FTS5 Extension

-- sales テーブルを作成
-- (サンプルコード 1と同じ)

-- SQLite FTS5 Extension を使用してピボット処理を実行
ATTACH DATABASE 'fts5.db' AS fts;

CREATE VIRTUAL TABLE sales_fts5 USING fts5(
  id INTEGER,
  category TEXT,
  month INTEGER,
  amount REAL
);

INSERT INTO sales_fts5 SELECT * FROM sales;

SELECT *
FROM sales_fts5
WHERE category MATCH ?
GROUP BY category
PIVOT (
  SUM(amount)
  FOR month IN (1, 2, 3)
) AS pivot_table;
category | 1 | 2 | 3
------- | -------- | -------- | --------
A       | 100 | 200 | 300
B       | 400 | 500 | 600



  • サブクエリ
  • ウィンドウ関数
  • クロス集約
  • サードパーティ製ライブラリ

詳細

サブクエリを使用すると、より複雑なピボット処理を実行することができます。

SELECT
  category,
  (SELECT SUM(amount) FROM sales WHERE month = 1) AS amount_1,
  (SELECT SUM(amount) FROM sales WHERE month = 2) AS amount_2,
  ...
FROM sales
GROUP BY category;
SELECT
  category,
  SUM(amount) OVER (PARTITION BY category, month ORDER BY month) AS amount
FROM sales;
SELECT
  category,
  month,
  SUM(amount)
FROM sales
CROSS JOIN (
  SELECT DISTINCT month
  FROM sales
) AS months
GROUP BY category, month;
  • サブクエリ、ウィンドウ関数、クロス集約を使用する場合は、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
  • サードパーティ製ライブラリを使用する場合は、セキュリティ上のリスクに注意する必要があります。

これらの方法は、より複雑なピボット処理に適しています。


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