【SQL Server裏技】NULLじゃない列だけをスマートに抽出する方法

2024-07-27

SQL Server で列が NULL の場合に列を選択する

SQL Server で、ある列が NULL の場合に別の列を選択することは、さまざまな状況で役立ちます。例えば、レポート作成時に欠損データの代わりにデフォルト値を表示したり、分析を簡素化するために NULL 値を除外したりする場合などに便利です。

方法

この目的を達成するには、主に以下の 3 つの方法があります。

  1. ISNULL関数

    ISNULL関数 は、指定された値が NULL であるかどうかを確認し、NULL の場合は別の値を返す関数です。構文は以下の通りです。

    ISNULL(expression, replacement_value)
    
    • expression: チェックする値
    • replacement_value: NULL の場合に返す値

    例:顧客名 列が NULL の場合に デフォルト顧客名 を返す

    SELECT ISNULL(顧客名, 'デフォルト顧客名') AS 顧客名
    FROM顧客テーブル
    
  2. COALESCE関数

    COALESCE関数 は、指定された引数のうち、最初に NULL でない値を返します。構文は以下の通りです。

    COALESCE(expression1, expression2, ..., expressionN)
    
    • expression1, expression2, ..., expressionN: チェックする値を順番に列挙
    SELECT COALESCE(顧客名, 氏名) AS 顧客名
    FROM顧客テーブル
    
  3. CASE式

    CASE式 は、条件に応じてさまざまな値を返す式です。構文は以下の通りです。

    CASE
        WHEN condition1 THEN value1
        WHEN condition2 THEN value2
        ...
        ELSE default_value
    END
    
    • condition1, condition2, ...: チェックする条件
    • value1, value2, ...: 各条件に一致した場合に返す値
    • default_value: すべての条件に一致しない場合に返す値

    例:顧客名 列が NULL の場合に デフォルト顧客名 を返し、顧客名 列が空文字の場合は 無名 を返す

    SELECT
        CASE
            WHEN 顧客名 IS NULL THEN 'デフォルト顧客名'
            WHEN 顧客名 = '' THEN '無名'
            ELSE 顧客名
        END AS 顧客名
    FROM顧客テーブル
    
  • 上記以外にも、NULLIF 関数や CASE WHEN 構文と LAG() 関数を組み合わせて使用する方法などもあります。
  • 目的や状況に応じて適切な方法を選択してください。
  • どの方法を使用する場合でも、NULL 値の処理方法を明確に示すことが重要です。



ISNULL関数を使用する場合

-- 顧客名列がNULLの場合にデフォルト顧客名を返す
SELECT
    顧客ID,
    ISNULL(顧客名, 'デフォルト顧客名') AS 顧客名,
    氏名
FROM 顧客テーブル

説明:

  • ISNULL(顧客名, 'デフォルト顧客名') は、顧客名 列が NULL の場合は 'デフォルト顧客名' を返し、NULL ではない場合は 顧客名 列の値をそのまま返します。

COALESCE関数を使用する場合

-- 顧客名列がNULLの場合に氏名を返す
SELECT
    顧客ID,
    COALESCE(顧客名, 氏名) AS 顧客名,
    氏名
FROM 顧客テーブル
  • COALESCE(顧客名, 氏名) は、顧客名 列が NULL でない場合は 顧客名 列の値を返し、NULL の場合は 氏名 列の値を返します。

CASE式を使用する場合

-- 顧客名列がNULLの場合にデフォルト顧客名を、空文字の場合は無名を返す
SELECT
    顧客ID,
    CASE
        WHEN 顧客名 IS NULL THEN 'デフォルト顧客名'
        WHEN 顧客名 = '' THEN '無名'
        ELSE 顧客名
    END AS 顧客名,
    氏名
FROM 顧客テーブル
  • CASE 式は、顧客名 列が NULL の場合は 'デフォルト顧客名', 空文字の場合は '無名', それ以外の場合は 顧客名 列の値を返します。



NULLIF関数 は、2 つの値を比較し、等しい場合は NULL を返す関数です。構文は以下の通りです。

NULLIF(expression1, expression2)
  • expression1: 比較する値1

例:顧客名 列と 氏名 列が等しい場合に NULL を返し、そうでない場合は 顧客名 列を返す

SELECT
    顧客ID,
    NULLIF(顧客名, 氏名) AS 顧客名,
    氏名
FROM 顧客テーブル

LAG関数と CASE WHEN 構文

LAG関数 は、前の行の値を取得する関数です。これを CASE WHEN 構文と組み合わせることで、前の行の値が NULL の場合に現在の行の値を選択することができます。

例:顧客名 列が前の行の 顧客名 列と同じでかつ NULL の場合に 氏名 列を返す

SELECT
    顧客ID,
    CASE
        WHEN 顧客名 = LAG(顧客名) OVER (ORDER BY 顧客ID) AND 顧客名 IS NULL THEN 氏名
        ELSE 顧客名
    END AS 顧客名,
    氏名
FROM 顧客テーブル

サブクエリ

サブクエリを使用して、条件に一致する行を別のテーブルから取得することもできます。

例:顧客名 列が NULL の場合に、顧客別名テーブル から 顧客別名 列を取得する

SELECT
    顧客ID,
    (
        SELECT 顧客別名
        FROM 顧客別名テーブル
        WHERE 顧客ID = c.顧客ID
    ) AS 顧客名,
    氏名
FROM 顧客テーブル AS c

列セット

SQL Server 2016 以降では、列セット という機能を使用して、スパース列の値を効率的に処理することができます。列セットを使用すると、NULL 以外の値のみを含む新しい列を作成できます。

例:顧客名 列と 氏名 列がスパース列である場合、NULL 以外の値のみを含む 顧客名_氏名 列を作成する

SELECT
    顧客ID,
    c.顧客名,
    c.氏名,
    c.*
FROM 顧客テーブル AS c
CROSS APPLY
    SPARSE_COLUMNSET(c, '顧客名', '氏名') AS cs

注意事項

  • 上記の方法は、それぞれ異なる状況で役立ちます。
  • 複雑なクエリを使用する場合は、パフォーマンスと可読性を考慮する必要があります。

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