IDENTITY_INSERTオプションを使ってSQLレコードをコピーし、新しいIDを挿入する
SQLテーブルのレコードをコピーして新しい行の一意のIDを入れ替える方法
INSERT INTO と SELECT を使った方法
この方法は、INSERT INTO
と SELECT
ステートメントを組み合わせて、レコードをコピーします。
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ...)
SELECT 列名1, 列名2, ...
FROM テーブル名
WHERE 条件;
上記例では、テーブル名
テーブルの列名1
、列名2
などの列を、条件
に合致するレコードについて、新しい行にコピーします。
この方法で一意のIDを入れ替えるには、SELECT
ステートメントで ROW_NUMBER()
関数などを利用して、新しいIDを生成します。
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ID)
SELECT 列名1, 列名2, ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY ID DESC) + 1
FROM テーブル名
WHERE 条件;
上記例では、ROW_NUMBER()
関数を使って、新しいIDを生成します。ORDER BY ID DESC
は、ID列を降順に並べ替えることで、新しいIDが常に最大値になるようにしています。
IDENTITY_INSERT オプションを使った方法
IDENTITY_INSERT
オプションは、INSERT INTO
ステートメントで挿入する行のIDを指定できるオプションです。
SET IDENTITY_INSERT テーブル名 ON;
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ID)
VALUES (値1, 値2, 新しいID);
SET IDENTITY_INSERT テーブル名 OFF;
上記例では、IDENTITY_INSERT
オプションを ON
に設定することで、ID
列に 新しいID
を指定して挿入しています。
トリガーを使った方法
トリガーは、データベースに対する特定の操作が発生した際に実行されるプログラムです。
CREATE TRIGGER トリガー名
ON テーブル名
AFTER INSERT
AS
BEGIN
UPDATE テーブル名
SET ID = 新しいID
WHERE ID = @@IDENTITY;
END;
上記例では、INSERT
操作が発生した際に、ID
列を 新しいID
に更新するトリガーを作成しています。@@IDENTITY
は、最後に挿入された行のIDを取得する変数です。
上記の方法のいずれかを使用して、SQLテーブルのレコードをコピーして、新しい行に一意のIDを入れ替えることができます。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるので、状況に合わせて最適な方法を選択してください。
- 上記の例は、SQL Server 2005 の構文を使用しています。他のデータベースを使用する場合は、構文が異なる場合がありますので、ご確認ください。
- 一意のIDの生成方法については、データベースによって異なる場合がありますので、ご確認ください。
-- テーブル作成
CREATE TABLE テーブル名 (
ID INT IDENTITY(1, 1) PRIMARY KEY,
列名1 VARCHAR(50),
列名2 VARCHAR(50)
);
-- レコード挿入
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2)
VALUES ('値1', '値2');
-- レコードコピー
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ID)
SELECT 列名1, 列名2, ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY ID DESC) + 1
FROM テーブル名;
-- 結果確認
SELECT * FROM テーブル名;
上記コードを実行すると、以下の結果になります。
ID | 列名1 | 列名2
------- | -------- | --------
1 | 値1 | 値2
2 | 値1 | 値2
最初のレコードは、INSERT INTO
ステートメントで直接挿入されたものです。2番目のレコードは、INSERT INTO
と SELECT
を使って、最初のレコードをコピーして挿入されたものです。ID
列は、ROW_NUMBER()
関数を使って、新しいIDが常に最大値になるように生成されています。
-- テーブル作成
CREATE TABLE テーブル名 (
ID INT IDENTITY(1, 1) PRIMARY KEY,
列名1 VARCHAR(50),
列名2 VARCHAR(50)
);
-- レコード挿入
SET IDENTITY_INSERT テーブル名 ON;
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ID)
VALUES ('値1', '値2', 100);
SET IDENTITY_INSERT テーブル名 OFF;
-- 結果確認
SELECT * FROM テーブル名;
ID | 列名1 | 列名2
------- | -------- | --------
100 | 値1 | 値2
ID
列は、IDENTITY_INSERT
オプションによって、100
に指定されています。
-- テーブル作成
CREATE TABLE テーブル名 (
ID INT IDENTITY(1, 1) PRIMARY KEY,
列名1 VARCHAR(50),
列名2 VARCHAR(50)
);
-- トリガー作成
CREATE TRIGGER トリガー名
ON テーブル名
AFTER INSERT
AS
BEGIN
UPDATE テーブル名
SET ID = 新しいID
WHERE ID = @@IDENTITY;
END;
-- レコード挿入
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2)
VALUES ('値1', '値2');
-- 結果確認
SELECT * FROM テーブル名;
ID | 列名1 | 列名2
------- | -------- | --------
1 | 値1 | 値2
MERGE ステートメントを使った方法
MERGE テーブル名 AS t
USING (
SELECT 列名1, 列名2, ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY ID DESC) + 1 AS 新しいID
FROM テーブル名
) AS s
ON t.ID = s.ID
WHEN MATCHED THEN
UPDATE SET t.ID = s.新しいID
WHEN NOT MATCHED THEN
INSERT (列名1, 列名2, ID)
VALUES (s.列名1, s.列名2, s.新しいID);
上記例では、MERGE
ステートメントを使って、既存のレコードを更新するか、新しいレコードを挿入します。WHEN MATCHED
句では、ID
列が一致するレコードを更新し、WHEN NOT MATCHED
句では、一致するレコードがない場合は新しいレコードを挿入します。
CTE (Common Table Expression) を使った方法
CTE は、SELECT ステートメントの結果を一時的に保存できる機能です。
WITH t AS (
SELECT 列名1, 列名2, ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY ID DESC) + 1 AS 新しいID
FROM テーブル名
)
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ID)
SELECT 列名1, 列名2, 新しいID
FROM t;
上記例では、CTE を使って、ROW_NUMBER()
関数を使って新しいIDを生成し、その結果を一時的に保存しています。その後、INSERT INTO
ステートメントを使って、一時的に保存された結果を新しいレコードとして挿入します。
ストアドプロシージャを使った方法
ストアドプロシージャは、データベースに保存して繰り返し実行できるプログラムです。
CREATE PROCEDURE コピーレコード
AS
BEGIN
DECLARE @新しいID INT;
SELECT @新しいID = ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY ID DESC) + 1
FROM テーブル名;
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ID)
VALUES (@列名1, @列名2, @新しいID);
END;
EXEC コピーレコード;
sql sql-server sql-server-2005