MariaDB システムバージョン管理テーブル:テスト/開発用空テーブルの履歴データ

2024-04-02

MariaDBにおけるシステムバージョン管理テーブル:テスト/開発用空テーブルの履歴データ

この機能は、テストや開発において、過去のデータ状態を再現する必要がある場合に非常に役立ちます。例えば、以下のケースで活用できます。

  • 特定のバグ修正や機能追加がデータに与える影響を検証したい
  • 特定の時点におけるデータ状態を復元して、ロールバックしたい
  • 過去のデータに基づいて、新しい機能や分析方法をテストしたい

テスト/開発用空テーブルへの履歴データの挿入

テストや開発用に空のシステムバージョン管理テーブルを作成し、過去のデータ状態を挿入するには、以下の方法があります。

INSERT INTO ... SELECT ... FROM ...:

既存のテーブルからデータをコピーする方法です。過去のデータ状態を再現したい場合は、WHERE句を使用して特定の時点のデータのみを抽出できます。

INSERT INTO new_table (column1, column2)
SELECT column1, column2
FROM old_table
WHERE date_column BETWEEN '2023-01-01' AND '2023-12-31';

CSVファイルからのインポート:

過去のデータがCSVファイルに保存されている場合は、LOAD DATA INFILEステートメントを使用してインポートできます。

LOAD DATA INFILE 'data.csv'
INTO TABLE new_table
FIELDS TERMINATED BY ','
LINES TERMINATED BY '\n'
(column1, column2);

スクリプトによるデータ生成:

過去のデータ状態をプログラムによって生成することもできます。

-- スクリプト例
SET @start_date = '2023-01-01';
SET @end_date = '2023-12-31';

WHILE @start_date <= @end_date DO
  INSERT INTO new_table (column1, column2)
  VALUES ('value1', 'value2');

  SET @start_date = DATE_ADD(@start_date, INTERVAL 1 DAY);
END WHILE;

システムバージョン管理テーブルの活用例

テストや開発以外にも、システムバージョン管理テーブルは様々な用途で活用できます。

  • 監査ログの保存
  • データのバージョン管理
  • 時系列分析

詳細については、MariaDBドキュメントの「System-Versioned Tables: https://mariadb.com/kb/en/system-versioned-tables/」を参照してください。

MariaDBのシステムバージョン管理テーブルは、テストや開発だけでなく、様々な用途で活用できる強力な機能です。過去のデータ状態を簡単に復元できるため、データ分析や監査にも役立ちます。




-- 既存のテーブルから2023年1月から12月までのデータをコピー

CREATE TABLE new_table (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  column1 VARCHAR(255) NOT NULL,
  column2 INT NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
);

INSERT INTO new_table (column1, column2)
SELECT column1, column2
FROM old_table
WHERE date_column BETWEEN '2023-01-01' AND '2023-12-31';
-- data.csvファイルからデータをインポート

LOAD DATA INFILE 'data.csv'
INTO TABLE new_table
FIELDS TERMINATED BY ','
LINES TERMINATED BY '\n'
(column1, column2);
-- 2023年1月から12月までのデータを生成

CREATE TABLE new_table (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  column1 VARCHAR(255) NOT NULL,
  column2 INT NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
);

SET @start_date = '2023-01-01';
SET @end_date = '2023-12-31';

WHILE @start_date <= @end_date DO
  INSERT INTO new_table (column1, column2)
  VALUES ('value1', 'value2');

  SET @start_date = DATE_ADD(@start_date, INTERVAL 1 DAY);
END WHILE;

システムバージョン管理テーブルの操作:

-- 新しいバージョンを作成

ALTER TABLE new_table ADD SYSTEM VERSION;

-- 特定のバージョンのデータを取得

SELECT * FROM new_table AS OF '2023-01-01';

-- バージョンの履歴を表示

SHOW SYSTEM VERSIONS FOR new_table;

これらのサンプルコードは、MariaDBのシステムバージョン管理テーブルの使用方法を理解するための出発点として役立ちます。

注意事項:

  • 上記のコードは、MariaDB 10.2以降で動作します。
  • システムバージョン管理テーブルを使用するには、innodb_system_versioningという設定を有効にする必要があります。



システムバージョン管理テーブルの履歴データ挿入方法の比較

**方法説明メリットデメリット適用ケース
INSERT INTO ... SELECT ... FROM ...既存のテーブルからデータをコピー簡単、高速データ量が多い場合、時間がかかるテストデータ、開発データの移行
CSVファイルからのインポートCSVファイルからデータをインポートデータソースがCSVファイルの場合、簡単ファイルフォーマットが複雑な場合、時間がかかる外部データの取り込み
スクリプトによるデータ生成スクリプトによってデータを生成柔軟、複雑なデータセットを作成できるスクリプト作成スキルが必要特殊なデータセットの作成
mysqldump/mysqlpumpバックアップファイルからデータを復元データベース全体を復元できる特定のテーブルのみの復元はできないデータベース全体の復元
pt-table-syncテーブルデータを同期異なるデータベース間でデータを同期できる設定が複雑マルチマスター構成、データレプリケーション

その他の方法:

  • GUIツール: MySQL WorkbenchなどのGUIツールを使用して、データを挿入することもできます。
  • サードパーティ製ツール: データ移行ツールなど、サードパーティ製ツールを使用して、データを挿入することもできます。

最適な方法の選択:

最適な方法は、データ量、データソース、目的によって異なります。

  • データソースがCSVファイルの場合は、CSVファイルからのインポート が最適です。
  • 特殊なデータセットを作成したい場合は、スクリプトによるデータ生成 が最適です。
  • データベース全体を復元したい場合は、mysqldump/mysqlpump が最適です。
  • 異なるデータベース間でデータを同期したい場合は、pt-table-sync が最適です。

mariadb


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