MariaDBで遅延クエリがログに記録されない問題の徹底解説!原因と解決策を網羅
MariaDBで実行が遅いクエリがログに記録されない問題: 原因と解決策
この問題にはいくつかの原因が考えられます。以下に、考えられる原因と解決策を詳しく説明します。
設定が正しくされていない
まず、slow_query_log
が正しく設定されていることを確認する必要があります。以下の手順で確認できます。
- MariaDBサーバーに接続します。
- 以下のコマンドを実行します。
SHOW VARIABLES LIKE 'slow_query_log';
SET GLOBAL slow_query_log = ON;
ログファイルのパスが間違っている
slow_query_log
設定で指定したログファイルのパスが間違っている場合も、クエリが記録されないことがあります。以下の手順で確認できます。
SHOW VARIABLES LIKE 'slow_query_log_file';
SET GLOBAL slow_query_log_file = '/path/to/slow_query_log.log';
ログファイルの権限が正しく設定されていない
ログファイルに書き込むための権限が正しく設定されていない場合も、クエリが記録されないことがあります。以下の手順で確認できます。
ls -l /path/to/slow_query_log.log
chown mysql:mysql /path/to/slow_query_log.log
chmod 644 /path/to/slow_query_log.log
ログファイルのサイズが設定されている上限に達している場合、古いクエリが上書きされ、新しいクエリが記録されないことがあります。以下の手順で確認できます。
du -sh /path/to/slow_query_log.log
- ログファイルをローテートする
- ログファイルの上限を増やす
クエリの実行時間が設定されている閾値を超えていない
long_query_time
設定で指定されている実行時間よりも短いクエリは、slow_query_log
に記録されません。以下の手順で確認できます。
SHOW VARIABLES LIKE 'long_query_time';
その他の可能性
上記で説明した原因以外にも、以下の可能性が考えられます。
- MariaDBサーバーの設定ファイルに誤りがある
- MariaDBサーバーが正常に動作していない
- セキュリティ対策ソフトによってログファイルへの書き込みがブロックされている
これらの可能性を排除するために、MariaDBサーバーの設定ファイルを確認したり、MariaDBサーバーのログを確認したりする必要があります。
問題解決のヒント
- 上記で説明した解決策を順番に試してみてください。
- 問題を特定するために、MariaDBサーバーのログを確認することを忘れないでください。
- [MariaDB Slow Query Log
遅いクエリをログに記録する
まず、slow_query_log
を有効にして、ログファイルのパスを設定する必要があります。以下のコマンドを実行します。
SET GLOBAL slow_query_log = ON;
SET GLOBAL slow_query_log_file = '/path/to/slow_query_log.log';
以下のクエリを実行すると、slow_query_log
に記録されたクエリの一覧が表示されます。
SELECT * FROM mysql.slow_query_log;
以下の列を確認することで、問題のあるクエリを特定できます。
- Log_time: クエリが実行された日時
- Stmt_start_time: クエリの実行開始日時
- Stmt_affected_rows: クエリの影響を受けた行数
- Stmt_user: クエリを実行したユーザー
- Stmt_db: クエリが実行されたデータベース
- Stmt_sql_text: クエリのSQLテキスト
問題のあるクエリを分析する
Stmt_sql_text
列を確認することで、問題のあるクエリの詳細を確認できます。クエリが複雑すぎたり、非効率的なインデックスを使用していたりすることが問題の原因となる場合があります。
問題を解決する
問題のあるクエリを特定したら、以下のいずれかの方法で問題を解決する必要があります。
- クエリを書き換えて、より効率的にする
- 適切なインデックスを作成する
- クエリを実行する頻度を減らす
例
以下の例は、slow_query_log
に記録されたクエリを10件表示するスクリプトです。
import MySQLdb
db = MySQLdb.connect(host="localhost", user="root", passwd="password", db="mysql")
cursor = db.cursor()
cursor.execute("SELECT * FROM mysql.slow_query_log ORDER BY Start_time DESC LIMIT 10")
for row in cursor.fetchall():
print(row)
db.close()
このスクリプトを実行するには、以下のコマンドを実行します。
python slow_query_log.py
注意事項
- このサンプルコードはあくまでも例であり、状況に合わせて変更する必要があります。
- ログファイルのサイズは定期的に確認し、必要に応じて圧縮または削除する必要があります。
- ログファイルに記録された個人情報は、セキュリティ上の理由から適切に処理する必要があります。
MariaDBで実行が遅いクエリを特定する方法については、以下のリソースも参考にしてください。
MariaDBで実行が遅いクエリを特定するその他の方法
パフォーマンススキーマを使用する
MariaDB 5.5以降では、パフォーマンススキーマと呼ばれる機能が提供されています。パフォーマンススキーマを使用すると、データベースのパフォーマンスに関する詳細な情報を収集できます。
パフォーマンススキーマを使用して実行が遅いクエリを特定するには、以下の手順を実行します。
- 以下のコマンドを実行して、パフォーマンススキーマを有効にします。
SET GLOBAL performance_schema = ON;
- 以下のクエリを実行して、実行が遅いクエリの一覧を表示します。
SELECT events_statements_summary_by_digest.digest_text,
events_statements_summary_by_digest.avg_latency,
events_statements_summary_by_digest.count_star
FROM performance_schema.events_statements_summary_by_digest
ORDER BY avg_latency DESC
LIMIT 10;
このクエリは、実行時間が長い順に10個のクエリを表示します。
MySQLTunerは、MariaDBのパフォーマンスを分析し、問題を特定するのに役立つオープンソースのツールです。
MySQLTuner を使用するには、以下の手順を実行します。
- MySQLTuner をダウンロードしてインストールします。
- 以下のコマンドを実行して、MySQLTuner を実行します。
mysqltuner
MySQLTuner は、データベースのパフォーマンスに関するさまざまな情報を表示し、問題を特定するための提案を行います。
データベース監査ツールを使用する
SolarWinds Database Performance Monitor や Datadog などのデータベース監査ツールを使用すると、MariaDBのパフォーマンスをリアルタイムで監視し、問題を特定することができます。
これらのツールは、実行が遅いクエリを特定するだけでなく、データベースのパフォーマンスを向上させるためのヒントも提供します。
エキスパートに相談する
MariaDBで実行が遅いクエリを特定するのに問題がある場合は、MariaDBのエキスパートに相談することを検討してください。
エキスパートは、問題の原因を特定し、解決策を提案することができます。
MariaDBで実行が遅いクエリを特定するには、さまざまな方法があります。上記で説明した方法は、そのうちのほんの一例です。
状況に合わせて最適な方法を選択してください。
mariadb mysql-slow-query-log