MySQL の INT(5): 無駄なストレージと視覚的混乱を避けるための最良の方法
MySQL における INT(5) の意味
整数型の種類
MySQL では、様々な整数型データ型が用意されています。それぞれ、格納できる整数の範囲と必要なストレージ容量が異なります。
- TINYINT: -128 から 127 までの整数を格納できます。ストレージ容量は 1 バイトです。
- BIGINT: -9,223,372,036,854,775,808 から 9,223,372,036,854,775,807 までの整数を格納できます。ストレージ容量は 8 バイトです。
INT(5) の詳細
INT(5) は、上記の INT 型と同じ -2,147,483,648 から 2,147,483,647 までの整数値を格納できます。しかし、表示幅が 5 文字に設定されます。
つまり、たとえ 1234567890 などの 10 桁の整数値を格納しても、表示される際には 0000012345 のように 5 桁の文字列として表示されます。これは、単に表示形式を変えるだけであり、格納できる整数の範囲には影響しません。
INT(5) は、主に以下の用途で使用されます。
- スペース節約: 多くの場合、実際には 5 桁以下の整数値しか格納しない場合、INT(5) を使用することでストレージ容量を節約することができます。
- 視覚的な調整: テーブルのレイアウトを調整するために、INT(5) を使用して整数を固定幅で表示することができます。
まとめ
INT(5) は、格納できる整数の最大桁数ではなく、表示幅を表すデータ型です。ストレージ容量を節約したり、視覚的な調整を行ったりする際に使用されます。
補足
- MySQL 8.0 以降では、INT(M) のように M を使用して表示幅を設定することもできます。
- 表示幅を設定しても、格納できる整数の範囲は変わりません。
- 整数の表示形式を変更するには、FORMAT() 関数を使用することができます。
-- テーブルの作成
CREATE TABLE users (
id INT(11) PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
age TINYINT NOT NULL,
score INT(5) NOT NULL
);
-- データの挿入
INSERT INTO users (name, age, score) VALUES ('John Doe', 30, 95), ('Jane Doe', 25, 80), ('Peter Jones', 40, 70);
-- データの表示
SELECT * FROM users;
-- 表示幅の設定
SELECT FORMAT(score, 3) AS formatted_score FROM users;
上記のコードは、以下の操作を行います。
- テーブルの作成:
users
という名前のテーブルを作成し、id
列 (主キーかつ自動インクリメント)、name
列 (文字列型)、age
列 (TINYINT 型)、score
列 (INT(5) 型) を定義します。 - データの挿入:
users
テーブルに 3 件のレコードを挿入します。 - 表示幅の設定:
FORMAT()
関数を使用して、score
列の表示幅を 3 文字に設定し、formatted_score
という名前の列として表示します。
ポイント
- INT(5) は、格納できる整数の最大桁数ではなく、表示幅を表します。
このサンプルコードを参考に、INT(5) データ型の使用方法を理解してください。
MySQL における INT(5) の代替方法
- 誤解を招きやすい: INT(5) が格納できる整数の最大桁数であると誤解されることが多いため、より明確なデータ型を使用したい。
- 柔軟性に欠ける: 表示幅を固定的に 5 文字に設定する必要があるため、状況によっては不都合が生じる。
これらの理由から、INT(5) の代替として以下の方法が挙げられます。
適切な整数型データ型を選択する
格納する整数の範囲と必要なストレージ容量に合わせて、適切な整数型データ型を選択します。
- 小さい整数を格納する場合は、TINYINT または SMALLINT を使用します。
- 中程度の整数を格納する場合は、MEDIUMINT を使用します。
表示形式を調整する
必要に応じて、FORMAT() 関数を使用して整数の表示形式を調整することができます。
SELECT FORMAT(score, 3) AS formatted_score FROM users;
この例では、score
列の表示幅を 3 文字に設定しています。
カスタムデータ型を使用する
特殊な要件がある場合は、カスタムデータ型を作成することができます。
CREATE TYPE score_type AS INT(11);
この例では、score_type
という名前のカスタムデータ型を作成しています。このデータ型は、INT(11) 型と同じですが、独自の特性を持たせることができます。
データベース管理システム (DBMS) の機能を利用する
MySQL 8.0 以降では、GENERATED COLUMNS 機能を使用して、列の値を自動的に生成することができます。この機能を使用して、整数の表示形式を調整することができます。
CREATE TABLE users (
id INT(11) PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
age TINYINT NOT NULL,
score INT NOT NULL,
formatted_score AS (FORMAT(score, 3)) GENERATED ALWAYS AS VIRTUAL
);
この例では、formatted_score
という名前の列を自動的に生成し、score
列の値を 3 桁の文字列として表示するように設定しています。
INT(5) は、状況によっては適切なデータ型ですが、誤解を招きやすく、柔軟性に欠ける場合があるため、代替方法を検討することが重要です。上記の代替方法を参考に、それぞれの状況に合った最適な方法を選択してください。
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