Symfony で Doctrine を使うなら必須? Doctrine カスタム MariaDB プラットフォーム徹底解説
Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームは、PHP フレームワークである Symfony とともに Doctrine ORM を使用する場合に、MariaDB データベースとの互換性を向上させるために使用される拡張機能です。Doctrine ORM は、オブジェクト指向のエンティティを使用してデータベースとやり取りするための抽象化レイヤーを提供します。
MariaDB は MySQL の代替品として人気が高まっており、多くの点で互換性がありますが、独自機能もいくつかあります。Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームは、これらの独自機能を Doctrine ORM でシームレスに使用できるようにすることで、MariaDB との互換性を向上させます。
主な機能
Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームには、以下のような主要な機能が含まれています。
- MariaDB 固有のデータ型と関数に対するサポート
利点
- MariaDB とのより良い互換性: MariaDB 固有の機能を Doctrine ORM でシームレスに使用できます。
- より良いパフォーマンス: MariaDB 固有の機能を最適化することで、パフォーマンスを向上させることができます。
- コードの簡潔性: MariaDB 固有の機能を明示的に記述する必要がなくなり、コードが簡潔になります。
使い方
- Doctrine ORM 設定でカスタム プラットフォームを構成します。
- エンティティとマッピングを記述します。
- Doctrine ORM を使用してデータベースとやり取りします。
例
doctrine:
dbal:
types:
json: Doctrine\DBAL\Types\JsonArrayType
platforms:
mariadb10:
class: Doctrine\DBAL\Platforms\MariaDb1027Platform
この設定では、Doctrine ORM は MariaDB 10.27 プラットフォームを使用するように構成されます。これにより、MariaDB 10.27 固有の機能を Doctrine ORM で使用できるようになります。
Doctrine カスタム MariaDB プラットフォーム:サンプルコード
まず、エンティティとマッピングを記述する必要があります。次の例では、Product
エンティティを定義します。
<?php
namespace App\Entity;
use Doctrine\ORM\Mapping as ORM;
/**
* @ORM\Entity
*/
class Product
{
/**
* @ORM\Id
* @ORM\GeneratedValue
* @ORM\Column(type="integer")
*/
private $id;
/**
* @ORM\Column(type="string", length=255)
*/
private $name;
/**
* @ORM\Column(type="decimal", precision=10, scale=2)
*/
private $price;
// ...
}
このエンティティは、id
、name
、price
という 3 つのプロパティを持っています。これらのプロパティは、それぞれ integer
、string
、decimal
型としてマッピングされています。
次に、Doctrine ORM を使用してデータベースとやり取りします。次の例では、すべての製品を取得する方法を示します。
<?php
namespace App\Controller;
use App\Entity\Product;
use Doctrine\ORM\EntityManagerInterface;
use Symfony\Bundle\FrameworkBundle\Controller\AbstractController;
use Symfony\Http\Response;
class ProductController extends AbstractController
{
public function getAllProducts(EntityManagerInterface $entityManager): Response
{
$products = $entityManager->getRepository(Product::class)->findAll();
return $this->json($products);
}
}
このコントローラーは、getAllProducts
というアクションを持っています。このアクションは、EntityManagerInterface
インジェクションを使用して、Product
エンティティのリポジトリを取得します。次に、リポジトリの findAll()
メソッドを使用して、すべての製品を取得します。最後に、すべての製品を JSON 形式で返します。
カスタムプラットフォームの使用
Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームを使用するには、Doctrine ORM 設定でカスタム プラットフォームを構成する必要があります。次の例では、MariaDB 10.27 プラットフォームを使用するように Doctrine ORM を構成する方法を示します。
doctrine:
dbal:
types:
json: Doctrine\DBAL\Types\JsonArrayType
platforms:
mariadb10:
class: Doctrine\DBAL\Platforms\MariaDb1027Platform
このセクションでは、Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームを使用するサンプルコードを紹介しました。このサンプルコードは、Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームの基本的な使用方法を示すものであり、より複雑なユースケースに拡張できます。
Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームの代替方法
MariaDB 10.4 以降は、MySQL との互換性がさらに向上しており、多くの場合、Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームがなくても済みます。Doctrine ORM は、デフォルトで MariaDB 10.4 以降と互換性があります。
MySQL プラットフォームは、Doctrine ORM で最も汎用性の高いプラットフォームの 1 つであり、MariaDB とも互換性があります。ただし、MariaDB 固有の機能はサポートされません。
カスタム SQL クエリを使用する
MariaDB 固有の機能が必要な場合は、カスタム SQL クエリを使用できます。ただし、これはより複雑で、コードの保守性が悪くなる可能性があります。
Doctrine Extensions は、Doctrine ORM に追加機能を提供するライブラリのセットです。MariaDB 固有の機能をサポートする Doctrine Extensions がいくつかあります。
最適な方法を選択する
最適な方法は、特定の要件によって異なります。MariaDB 10.4 以降を使用している場合は、Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームは不要です。MariaDB 固有の機能が必要だが、複雑さを避けたい場合は、MySQL プラットフォームを使用できます。カスタム SQL クエリまたは Doctrine Extensions は、より複雑な要件に適しています。
各方法の詳細
以下に、各方法の詳細情報を示します。
doctrine:
dbal:
types:
json: Doctrine\DBAL\Types\JsonArrayType
platforms:
default:
class: Doctrine\DBAL\Platforms\MySQL57Platform
MariaDB 固有の機能が必要な場合は、カスタム SQL クエリを使用できます。これを行うには、Doctrine ORM の Query
オブジェクトを使用します。たとえば、次のクエリは、MariaDB 固有の JSON
データ型を使用する Product
テーブルのすべての製品を取得します。
$query = $entityManager->createQuery('SELECT p FROM App\Entity\Product p');
$query->setResultTransformer(function ($row) {
$row['data'] = json_decode($row['data'], true);
return $row;
});
$products = $query->getResult();
Doctrine Extensions は、Doctrine ORM に追加機能を提供するライブラリのセットです。MariaDB 固有の機能をサポートする Doctrine Extensions がいくつかあります。たとえば、Doctrine Extensions の MariaDbPlatform
拡張機能は、MariaDB 固有のデータ型と関数をサポートします。
Doctrine Extensions を使用するには、Composer でインストールする必要があります。次に、拡張機能を Doctrine ORM 設定で構成する必要があります。たとえば、MariaDbPlatform
拡張機能を使用するには、次の構成を使用します。
doctrine:
dbal:
types:
json: Doctrine\DBAL\Types\JsonArrayType
extensions:
doctrine/dbal/platforms:
enabled: true
class: Doctrine\DBAL\Extensions\MariaDb\MariaDbPlatform
Doctrine カスタム MariaDB プラットフォームは、MariaDB データベースと Symfony で Doctrine ORM を使用する 1 つの方法ですが、唯一の方法ではありません。最適な方法は、特定の要件によって異なります。
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