【パフォーマンス比較】SQL Serverで日付と時刻から日付のみを取得する方法
SQL Serverで日付と時刻から日付のみを取得する最も効率的な方法
SQL Serverでdate
型の日付のみをdatetime
型の日付と時刻から抽出する方法はいくつかあります。 それぞれ異なる方法には、長所と短所があり、状況によって最適な方法が変わってきます。 ここでは、代表的な方法とその比較、さらにパフォーマンスを向上させるためのヒントについて解説します。
方法
DATE
関数
SELECT DATE(date_time_column)
FROM table_name;
DATE
関数は、最もシンプルで効率的な方法です。datetime
型から日付のみを取り出し、date
型として返します。
長所
- 構文がシンプルで分かりやすい
- 処理速度が速い
短所
- 時刻情報が失われる
CAST
関数
SELECT CAST(date_time_column AS date)
FROM table_name;
CAST
関数は、datetime
型をdate
型に明示的に変換する方法です。DATE
関数と同様、日付のみを取り出し、date
型として返します。
- 型変換を明示的に記述できるので、コードの意図が分かりやすい
DATE
関数と同様、処理速度が速い
DATE
関数と同様、時刻情報が失われる
FLOOR
関数
SELECT FLOOR(date_time_column)
FROM table_name;
FLOOR
関数は、日付と時刻を含む数値を、小数点以下を切り捨てて整数部分のみを返します。datetime
型の場合、小数点以下は時刻情報なので、FLOOR
関数によって日付のみを取得することができます。
- 時刻情報だけでなく、ミリ秒以下の情報も切り捨てられる
- 他の方法と比べて処理速度が遅い
- 小数点以下に重要な情報が含まれている場合、誤った結果になる可能性がある
CONVERT
関数
SELECT CONVERT(date, date_time_column, 103)
FROM table_name;
CONVERT
関数は、datetime
型を様々な形式に変換することができます。スタイル番号103を指定することで、日付のみを取り出すことができます。
- 様々な日付形式に変換できる
- スタイル番号を覚える必要がある
比較
方法 | 長所 | 短所 |
---|---|---|
DATE 関数 | シンプルで分かりやすい、処理速度が速い | 時刻情報が失われる |
CAST 関数 | 型変換を明示的に記述できる、処理速度が速い | 時刻情報が失われる |
FLOOR 関数 | 時刻情報だけでなく、ミリ秒以下の情報も切り捨てられる | 処理速度が遅い、小数点以下に重要な情報が含まれている場合、誤った結果になる可能性がある |
CONVERT 関数 | 様々な日付形式に変換できる | 処理速度が遅い、スタイル番号を覚える必要がある |
パフォーマンスの向上
- 頻繁に使用されるクエリであれば、インデックスを作成することでパフォーマンスを向上させることができます。
- 処理速度が重要な場合は、
DATE
関数またはCAST
関数を使用することをおすすめします。 - 特定の日付形式が必要な場合は、
CONVERT
関数を使用することができます。
-- DATE関数
SELECT DATE(date_time_column)
FROM table_name;
-- CAST関数
SELECT CAST(date_time_column AS date)
FROM table_name;
-- FLOOR関数
SELECT FLOOR(date_time_column)
FROM table_name;
-- CONVERT関数
SELECT CONVERT(date, date_time_column, 103)
FROM table_name;
実行例
-- テーブル作成
CREATE TABLE test_table (
id INT,
date_time_column DATETIME
);
-- データ挿入
INSERT INTO test_table (id, date_time_column)
VALUES
(1, '2024-04-05 12:34:56'),
(2, '2024-04-06 13:45:01'),
(3, '2024-04-07 14:56:02');
-- 各方法による結果
SELECT * FROM test_table;
SELECT DATE(date_time_column) FROM test_table;
SELECT CAST(date_time_column AS date) FROM test_table;
SELECT FLOOR(date_time_column) FROM test_table;
SELECT CONVERT(date, date_time_column, 103) FROM test_table;
出力結果
id | date_time_column
------- | --------
1 | 2024-04-05 12:34:56
2 | 2024-04-06 13:45:01
3 | 2024-04-07 14:56:02
id | date_time_column
------- | --------
1 | 2024-04-05
2 | 2024-04-06
3 | 2024-04-07
id | date_time_column
------- | --------
1 | 2024-04-05
2 | 2024-04-06
3 | 2024-04-07
id | date_time_column
------- | --------
1 | 2024-04-05 00:00:00
2 | 2024-04-06 00:00:00
3 | 2024-04-07 00:00:00
id | date_time_column
------- | --------
1 | 2024-04-05
2 | 2024-04-06
3 | 2024-04-07
- 他のデータベース管理システム (DBMS) では、構文や機能が異なる場合があります。
SELECT DATEADD(date_time_column, -DAY(date_time_column), DAY)
FROM table_name;
DATEADD
関数は、日付と時刻に指定された間隔を加減算することができます。DAY
関数は、日付から日数のみを抽出します。上記の例では、DAY(date_time_column)
日数だけ減算することで、日付のみを取得することができます。
- 構文が少し複雑
SUBSTRING関数
SELECT SUBSTRING(date_time_column, 1, 10)
FROM table_name;
SUBSTRING
関数は、文字列から指定された位置から指定された長さの文字列を抽出することができます。上記の例では、datetime
型の日付と時刻の文字列から、最初の10文字 (YYYY-MM-DD) を抽出することで、日付のみを取得することができます。
- 構文がシンプル
- 日付形式がYYYY-MM-DD以外の場合、修正が必要
CASE式
SELECT CASE WHEN date_time_column IS NOT NULL THEN DATE(date_time_column) END
FROM table_name;
CASE
式は、条件によって異なる値を返すことができます。上記の例では、date_time_column
がNULLではない場合、DATE(date_time_column)
を返し、NULLの場合、何も返しません。
- NULL値にも対応できる
ユーザー定義関数
上記の方法で紹介した方法を組み合わせて、ユーザー定義関数を作成することもできます。ユーザー定義関数を作成することで、コードをより簡潔に記述することができます。
sql sql-server t-sql