データベース操作もラクラクテスト! Android JUnit テストで SQLiteOpenHelper を賢く使う

2024-07-27

Android JUnit テストにおける SQLiteOpenHelper の詳細解説

Android アプリ開発において、SQLiteOpenHelper はデータベース操作を簡略化するための重要なクラスです。一方、JUnit はテスト駆動開発 (TDD) における単体テストの実行に用いられるフレームワークです。このチュートリアルでは、Android JUnit テストを利用して SQLiteOpenHelper を効果的にテストする方法について詳細に解説します。

ステップバイステップ解説

テスト環境の準備

  1. プロジェクト設定: テスト対象のプロジェクトで、JUnit テストモジュールを作成します。
  2. ライブラリ依存関係: テストモジュールの build.gradle ファイルに、JUnit と Robolectric などのテストライブラリの依存関係を追加します。

テストクラスの作成

  1. MyDatabaseOpenHelperTest.java のようなテストクラスを作成します。
  2. @RunWith(RobolectricTestRunner.class) アノテーションを使用して、Robolectric ランナーを指定します。

SQLiteOpenHelper のインスタンス取得

  1. InstrumentationRegistry.getInstrumentation().getTargetContext() を使用して、テストコンテキストを取得します。
  2. テスト対象の SQLiteOpenHelper クラスのインスタンスを、取得したコンテキストを使って生成します。

データベース操作のテスト

  1. getWritableDatabase() または getReadableDatabase() メソッドを使用して、データベースへの読み書きアクセスを取得します。
  2. insert(), update(), delete(), query() などのメソッドを使用して、データベース操作をテストします。
  3. Assert クラスを使用して、操作の結果が期待通りであることを検証します。

テストケースの例

@RunWith(RobolectricTestRunner.class)
public class MyDatabaseOpenHelperTest {

    private MyDatabaseOpenHelper dbHelper;

    @Before
    public void setUp() {
        dbHelper = new MyDatabaseOpenHelper(InstrumentationRegistry.getInstrumentation().getTargetContext());
    }

    @Test
    public void testInsertProduct() {
        // データを挿入
        dbHelper.getWritableDatabase().insert("products", null, ContentValues(...));

        // 結果を検証
        Cursor cursor = dbHelper.getReadableDatabase().query("products", ..., null, null, null, null, null);
        Assert.assertTrue(cursor.moveToFirst());
        Assert.assertEquals("Product Name", cursor.getString(cursor.getColumnIndex("name")));
        cursor.close();
    }
}
  • 上記は基本的な例であり、具体的なテスト内容はデータベース操作によって異なります。
  • テストの対象範囲と詳細については、開発者が判断する必要があります。



MyDatabaseOpenHelper クラス

public class MyDatabaseOpenHelper extends SQLiteOpenHelper {

    private static final int DATABASE_VERSION = 1;
    private static final String DATABASE_NAME = "my_database.db";

    public MyDatabaseOpenHelper(Context context) {
        super(context, DATABASE_NAME, null, DATABASE_VERSION);
    }

    @Override
    public void onCreate(SQLiteDatabase db) {
        // テーブル作成 SQL を実行
        db.execSQL("CREATE TABLE MyProduct (" +
                "id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT," +
                "name TEXT," +
                "price REAL" +
                ")");
    }

    @Override
    public void onUpgrade(SQLiteDatabase db, int oldVersion, int newVersion) {
        // データベースのアップグレード処理
        // ...
    }
}

説明:

  • DATABASE_VERSIONDATABASE_NAME は、データベースのバージョンと名前を定義します。
  • onCreate() メソッドは、データベースが初めて作成されたときに実行されます。このメソッド内で、テーブルの作成などの初期化処理を行います。
  • onUpgrade() メソッドは、データベースのバージョンが更新されたときに実行されます。このメソッド内で、データの移行などの処理を行います。
@RunWith(RobolectricTestRunner.class)
public class MyDatabaseOpenHelperTest {

    private MyDatabaseOpenHelper dbHelper;

    @Before
    public void setUp() {
        dbHelper = new MyDatabaseOpenHelper(InstrumentationRegistry.getInstrumentation().getTargetContext());
    }

    @Test
    public void testInsertProduct() {
        // データを挿入
        ContentValues values = new ContentValues();
        values.put("name", "Product 1");
        values.put("price", 19.99);
        dbHelper.getWritableDatabase().insert("MyProduct", null, values);

        // 結果を検証
        Cursor cursor = dbHelper.getReadableDatabase().query("MyProduct", null, null, null, null, null, null);
        Assert.assertTrue(cursor.moveToFirst());
        Assert.assertEquals("Product 1", cursor.getString(cursor.getColumnIndex("name")));
        Assert.assertEquals(19.99, cursor.getDouble(cursor.getColumnIndex("price")), 0.01);
        cursor.close();
    }
}
  • setUp() メソッドは、テスト実行前に実行されます。このメソッド内で、SQLiteOpenHelper インスタンスを生成します。
  • testInsertProduct() メソッドは、製品データをデータベースに挿入し、結果を検証するテストケースです。
  • ContentValues オブジェクトを使用して、挿入するデータの値を設定します。
  • insert() メソッドを使用して、データを挿入します。
  • query() メソッドを使用して、挿入されたデータを取得します。
  • テスト対象のデータベース操作や検証方法については、開発者が判断する必要があります。



InstrumentationRegistry

利点:

  • Robolectric を導入する必要がない
  • 軽量で高速

欠点:

  • 実際の Android 環境を完全にシミュレートできない
  • テスト対象のコードが Android フレームワークに依存している場合、テストが失敗する可能性がある

Mockito

  • モックオブジェクトを使用して、データベース操作をシミュレートできる
  • テスト対象のコードを実際のデータベースに依存せずにテストできる
  • テスト対象のコードが Mockito の使い方に依存してしまう可能性がある
  • テストケースの作成が複雑になる

Espresso

  • UI レベルでのテストが可能
  • データベース操作を含む統合テストを実行できる
  • テスト対象のコードが UI に依存している場合のみ使用できる
  • テストケースの作成と実行に時間がかかる

ContentProviderTesting

  • ContentProvider を介したデータベース操作をテストできる
  • 実際の Android 環境でテストを実行できる
  • テスト対象のコードが ContentProvider を使用している場合のみ使用できる

推奨される方法

使用する方法は、テスト対象のコードと要件によって異なります。一般的には、以下の指針に従うことをお勧めします。

  • シンプルなテスト: InstrumentationRegistry を使用
  • データベース操作のテスト: Mockito を使用
  • UI レベルでのテスト: Espresso を使用
  • ContentProvider を介したテスト: ContentProviderTesting を使用
  • テスト対象のコードが複雑な場合は、複数の方法を組み合わせて使用することもできます。
  • テストの自動化ツールを使用すると、テストの実行と管理を効率化できます。

android sqlite junit



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