PostgreSQLにおける計算列(Computed / Calculated / Virtual / Derived / Generated Columns)

2024-07-27

計算列の利点

計算列には、以下のような利点があります。

  • データの冗長性を削減: 計算列を使用することで、重複するデータを保存する必要がなくなります。例えば、商品の割引率を計算列として定義することで、商品テーブルに割引率を個別に保存する必要がなくなります。
  • クエリのパフォーマンスを向上: 計算列を使用することで、複雑な計算をクエリ内で実行する必要がなくなり、クエリのパフォーマンスを向上させることができます。
  • コードの簡潔化: 計算列を使用することで、複雑なクエリを簡潔に記述することができます。

計算列の例

以下は、計算列の例です。

  • 商品テーブルに、商品の価格と割引率の列があるとします。
  • 商品の割引価格を計算列として定義することができます。
CREATE TABLE products (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  price DECIMAL(10,2) NOT NULL,
  discount_rate DECIMAL(5,2) NOT NULL,
  -- 計算列: 商品の割引価格
  discount_price AS price * (1 - discount_rate)
);

この例では、discount_priceという計算列を定義しています。discount_price列は、price列とdiscount_rate列の値に基づいて計算されます。

計算列の使用

計算列は、SELECTクエリで使用することができます。

SELECT id, name, price, discount_rate, discount_price
FROM products;

このクエリは、productsテーブルからすべての列の値を取得します。discount_price列は、計算列として定義されていますが、他の列と同じように取得することができます。

計算列の制限

  • 計算列は、主キーや一意キーとして使用することはできません。
  • 計算列は、インデックスを作成するために使用することはできません。
  • 計算列は、トリガー内で使用することはできません。

PostgreSQLにおける計算列は、データベース内のデータをより効率的に処理し、複雑なクエリを簡略化するために使用できる強力なツールです。計算列の利点と制限を理解し、適切に使用することで、データベースの開発効率を向上させることができます。

日本語版特有の改善点

  • 日本語の読者に分かりやすいように、説明をより詳細にしました。



CREATE TABLE products (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  price DECIMAL(10,2) NOT NULL,
  discount_rate DECIMAL(5,2) NOT NULL,
  -- 計算列: 商品の割引価格
  discount_price AS price * (1 - discount_rate)
);

計算列を使用したSELECTクエリ

SELECT id, name, price, discount_rate, discount_price
FROM products;

計算列を使用したUPDATEクエリ

UPDATE products
SET price = 100,
  discount_rate = 0.5;

計算列を使用したWHERE句

SELECT id, name, price, discount_rate, discount_price
FROM products
WHERE discount_price > 50;

計算列を使用したORDER BY句

SELECT id, name, price, discount_rate, discount_price
FROM products
ORDER BY discount_price DESC;
SELECT product_category, AVG(discount_price)
FROM products
GROUP BY product_category;

計算列を使用したHAVING句

SELECT product_category, AVG(discount_price)
FROM products
GROUP BY product_category
HAVING AVG(discount_price) > 50;

計算列を使用したJOIN

SELECT p.id, p.name, p.price, p.discount_rate, p.discount_price,
  o.order_date, o.quantity
FROM products p
INNER JOIN orders o ON p.id = o.product_id;



計算列の代替方法

ビュー

ビューは、仮想的なテーブルです。ビューは、1つ以上のテーブルの列に基づいて作成されます。ビューは、計算列と同様に、データを冗長化せずに複雑なクエリを簡略化するために使用できます。

CREATE VIEW product_prices AS
SELECT id, name, price, discount_rate, price * (1 - discount_rate) AS discount_price
FROM products;

この例では、product_pricesというビューを作成しています。product_pricesビューは、productsテーブルのすべての列と、discount_priceという計算列を含んでいます。

トリガー

トリガーは、データベース内のデータが変更されたときに実行されるプログラムです。トリガーを使用して、計算列の値を更新することができます。

CREATE TRIGGER update_discount_price
BEFORE UPDATE ON products
FOR EACH ROW
BEGIN
  NEW.discount_price = NEW.price * (1 - NEW.discount_rate);
END;

この例では、update_discount_priceというトリガーを作成しています。このトリガーは、productsテーブルのデータが更新される前に実行されます。トリガーは、discount_price列の値を更新します。

ストアドプロシージャ

ストアドプロシージャは、データベース内に保存されたプログラムです。ストアドプロシージャを使用して、複雑な計算を実行することができます。

CREATE FUNCTION get_discount_price(product_id INTEGER) RETURNS DECIMAL(10,2)
AS
BEGIN
  DECLARE price DECIMAL(10,2);
  DECLARE discount_rate DECIMAL(5,2);

  SELECT price, discount_rate
  INTO price, discount_rate
  FROM products
  WHERE id = product_id;

  RETURN price * (1 - discount_rate);
END;

この例では、get_discount_priceというストアドプロシージャを作成しています。このストアドプロシージャは、商品IDを受け取り、商品の割引価格を返します。

どの方法を使用するべきか

どの方法を使用するべきかは、要件によって異なります。

  • 計算列は、単純な計算を実行する必要がある場合に適しています。
  • ビューは、複雑なクエリを簡略化する必要がある場合に適しています。
  • トリガーは、計算列の値を更新する必要がある場合に適しています。
  • ストアドプロシージャは、複雑な計算を実行する必要がある場合に適しています。

sql postgresql generated-columns



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