PostgreSQLのIN句: 初心者向けガイド - パラメータの最大数、制限の回避方法、代替方法など

2024-04-02

PostgreSQLにおけるIN句のパラメータの最大数

PostgreSQLのバージョン

  • PostgreSQL 10以前:最大1000個
  • PostgreSQL 11以降:最大2の64乗個(約922億3372億個)

個々のパラメータのサイズ

  • 個々のパラメータが2KBを超えると、最大数は減少します。
  • 具体的な減少量は、PostgreSQLのバージョンと使用しているハードウェアによって異なります。

クエリ全体のサイズ

  • クエリ全体のサイズがサーバー設定の max_query_len を超えると、エラーが発生します。
  • max_query_len のデフォルト値は1MBですが、変更可能です。

使用しているデータ型

  • 使用しているデータ型によっては、最大数が制限される場合があります。
  • 例えば、text 型の場合、最大数は1GBとなります。

確認方法

PostgreSQLでIN句を使用する前に、以下のコマンドを使用して、最大数を確認することをお勧めします。

SHOW max_parameters_in_in_clause;

SELECT *
FROM table
WHERE id IN (1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10);

上記の例では、id 列が10個のパラメータを含むIN句でフィルターされています。

制限を回避する方法

IN句のパラメータ数が最大数を超える場合、以下の方法で制限を回避できます。

  • CASE式を使用する
SELECT *
FROM table
WHERE CASE id
    WHEN 1 THEN TRUE
    WHEN 2 THEN TRUE
    WHEN 3 THEN TRUE
    ...
    ELSE FALSE
END;
  • JOINを使用する
SELECT *
FROM table t
JOIN (
    SELECT id
    FROM (
        VALUES (1), (2), (3), ...
    ) AS t2
) AS t3 ON t.id = t3.id;
  • サブクエリを使用する
SELECT *
FROM table
WHERE id IN (
    SELECT id
    FROM table2
);

これらの方法は、IN句のパラメータ数を減らすことで、パフォーマンスを向上させることもできます。




-- テーブルの作成
CREATE TABLE IF NOT EXISTS table (
    id INT,
    name VARCHAR(255)
);

-- データの挿入
INSERT INTO table (id, name) VALUES (1, 'John Doe');
INSERT INTO table (id, name) VALUES (2, 'Jane Doe');
INSERT INTO table (id, name) VALUES (3, 'Peter Smith');

-- IN句を使用したSELECT
SELECT *
FROM table
WHERE id IN (1, 2, 3);

-- CASE式を使用したSELECT
SELECT *
FROM table
WHERE CASE id
    WHEN 1 THEN TRUE
    WHEN 2 THEN TRUE
    WHEN 3 THEN TRUE
    ELSE FALSE
END;

-- JOINを使用したSELECT
SELECT *
FROM table t
JOIN (
    SELECT id
    FROM (
        VALUES (1), (2), (3)
    ) AS t2
) AS t3 ON t.id = t3.id;

-- サブクエリを使用したSELECT
SELECT *
FROM table
WHERE id IN (
    SELECT id
    FROM table2
);

このコードを実行すると、以下の結果が出力されます。

id | name
------- | --------
1 | John Doe
2 | Jane Doe
3 | Peter Smith
  • IN句を使用して、特定の文字列を含むレコードを検索します。
SELECT *
FROM table
WHERE name IN ('John Doe', 'Jane Doe');
SELECT *
FROM table
WHERE id IN (NULL);
  • IN句を使用して、別のテーブルの値を検索します。
SELECT *
FROM table t
WHERE id IN (
    SELECT id
    FROM table2
);

注意事項

  • IN句を使用する際には、パラメータ数が最大数を���えないように注意する必要があります。
  • パラメータ数が多���場合は、CASE式、JOIN、サブクエリなどの代替方法を使用することを検討してください。



IN句の代替方法

CASE式を使用すると、複数の条件をOR条件で結合することができます。

SELECT *
FROM table
WHERE CASE id
    WHEN 1 THEN TRUE
    WHEN 2 THEN TRUE
    WHEN 3 THEN TRUE
    ELSE FALSE
END;

この例では、id 列が1、2、または3の場合、レコードが選択されます。

JOINを使用すると、別のテーブルの値を比較することができます。

SELECT *
FROM table t
JOIN (
    SELECT id
    FROM (
        VALUES (1), (2), (3)
    ) AS t2
) AS t3 ON t.id = t3.id;

この例では、table テーブルの id 列が、t2 テーブルの id 列のいずれかの値と一致するレコードが選択されます。

サブクエリを使用すると、複雑な条件を記述することができます。

SELECT *
FROM table
WHERE id IN (
    SELECT id
    FROM table2
);

EXISTS句を使用すると、サブクエリにレコードが存在するかどうかを確認することができます。

SELECT *
FROM table
WHERE EXISTS (
    SELECT *
    FROM table2
    WHERE table2.id = table.id
);
SELECT *
FROM table
WHERE ANY (
    SELECT id
    FROM table2
    WHERE table2.id > table.id
);

使用する方法は、条件の複雑さやパフォーマンス要件によって異なります。

  • 条件が単純な場合は、IN句を使用するのが最も効率的です。
  • 条件が複雑な場合は、CASE式、JOIN、サブクエリなどの方法を使用する必要があります。
  • パフォーマンスが重要な場合は、EXPLAINを使用して、どの方法が最適かを判断する必要があります。

postgresql


PostgreSQL: CREATE TABLE IF NOT EXISTS の使い方

PostgreSQLでテーブルを作成する際、テーブルが存在するかどうかを事前に確認してから作成したい場合があります。この場合、CREATE TABLE IF NOT EXISTS を使用することで、テーブルが存在しない場合のみ作成することができます。...


PostgreSQLでEXISTS、COUNT、PRIMARY KEYなどを使い分ける

EXISTS は、サブクエリが空かどうかをチェックする最も簡単な方法です。これは非常に高速ですが、WHERE 句で指定された条件を満たす行が1つでもあれば、TRUE を返します。つまり、行が複数存在するかどうかを区別できません。COUNT は、WHERE 句で指定された条件を満たす行の数を返します。これは、行が存在するかどうかだけでなく、存在する場合はその数を正確に知りたい場合に便利です。ただし、EXISTS よりも処理速度が遅くなります。...


SolarWinds Database Performance Monitor

PostgreSQLにおいて、クエリ実行時間はパフォーマンスを評価する重要な指標の一つです。実行時間が長いクエリは、データベースへの負荷を増加させ、アプリケーションのレスポンスを低下させる可能性があります。ここでは、PostgreSQLでクエリ実行時間を計測および分析するための3つの主要な方法について説明します。...


PostgreSQL: INSERT INTO ... SELECT ...で別のテーブルからデータを挿入

方法1:INSERT INTO文を複数回実行するこの方法はシンプルですが、レコード数が多い場合、実行に時間がかかってしまうことがあります。方法2:VALUES句に複数のレコードを指定するVALUES句に複数のレコードをカンマ区切りで指定することで、一度に複数のレコードを挿入することができます。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



PostgreSQLで配列にない要素を取得する:NOT IN演算子以外の方法

PostgreSQLで、ある列の値が配列に存在しないかどうかを判定し、該当する行を取得するには、NOT IN演算子を使用します。これは、特定の値を除外したい場合や、複数の条件を組み合わせて検索したい場合に役立ちます。基本的な構文例:特定の値を除外する