MySQL/MariaDB ユーザーアカウント作成の決定版! GRANT IDENTIFIED BY vs CREATE USER + GRANT徹底比較
MySQL/MariaDBにおける「GRANT ... IDENTIFIED BY」と「CREATE USER」+「GRANT」の違い
MySQLとMariaDBでユーザーアカウントを作成し、権限を付与する場合、2つの方法があります。
GRANT ... IDENTIFIED BY
を使用するCREATE USER
とGRANT
を別々に使用する
どちらの方法も有効ですが、それぞれ異なる用途と利点があります。
この方法は、単一のステートメントでユーザーアカウントを作成し、パスワードを設定し、権限を付与します。構文は以下の通りです。
GRANT [権限] ON [データベース名].[オブジェクト名] TO [ユーザー名]@'[ホスト名]' IDENTIFIED BY '[パスワード]';
例:
GRANT SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE ON my_database.my_table TO 'new_user'@'localhost' IDENTIFIED BY 'my_password';
この方法の利点は、シンプルでわかりやすいことです。 ユーザーの作成、パスワードの設定、権限の付与をすべて1つのステートメントで行うことができます。
CREATE USER:
CREATE USER [ユーザー名]@'[ホスト名]' PASSWORD '[パスワード]';
GRANT:
GRANT [権限] ON [データベース名].[オブジェクト名] TO [ユーザー名]@'[ホスト名]';
CREATE USER 'new_user'@'localhost' PASSWORD 'my_password';
GRANT SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE ON my_database.my_table TO 'new_user'@'localhost';
この方法の利点は、柔軟性が高いことです。 ユーザーアカウントを作成してから、後で必要な権限を付与することができます。 また、パスワードを変更する場合も、GRANT
ステートメントのみを変更すれば済みます。
一般的には、以下の点を考慮して方法を選択するのがおすすめです。
- シンプルさ: 1つのステートメントで済ませたい場合は、
GRANT ... IDENTIFIED BY
を使用します。 - 柔軟性: ユーザーアカウントの作成と権限付与を別々に行いたい場合は、
CREATE USER
とGRANT
を使用します。 - セキュリティ: パスワードの変更頻度が高い場合は、
CREATE USER
とGRANT
を使用した方が便利です。
その他の注意点
- ユーザーアカウントを作成する前に、そのユーザーがどのデータベースやオブジェクトにアクセスする必要があるかを明確にしておくことが重要です。
- 権限を付与する際は、必要な権限のみを付与するようにしましょう。 不要な権限を付与すると、セキュリティリスクが高まります。
- 定期的にユーザー権限を見直し、不要な権限を削除するようにしましょう。
GRANT ... IDENTIFIED BY
と CREATE USER
+ GRANT
は、どちらもMySQL/MariaDBでユーザーアカウントを作成し、権限を付与する方法です。 どちらの方法を選択するかは、状況に応じて判断することが重要です。
MySQL/MariaDBにおけるユーザーアカウントの作成と権限付与のサンプルコード
- MySQL/MariaDBがインストールおよび設定されている
- rootユーザーとしてMySQL/MariaDBにログインできる
例
CREATE USER 'new_user'@'localhost' IDENTIFIED BY 'my_password'
GRANT SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE ON my_database.my_table TO 'new_user'@'localhost';
このコードは、以下の操作を行います。
- ユーザー名
new_user
、パスワードmy_password
、ホスト名localhost
で新しいユーザーアカウントを作成します。 - ユーザーアカウント
new_user
に、データベースmy_database
のテーブルmy_table
に対するSELECT
、INSERT
、UPDATE
、DELETE
権限を付与します。
CREATE USER 'new_user'@'localhost' PASSWORD 'my_password';
GRANT SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE ON my_database.my_table TO 'new_user'@'localhost';
このコードは、上記の GRANT ... IDENTIFIED BY
を使用するコードと同じ操作を行います。
- 特定のデータベースのみへのアクセスを許可する
GRANT SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE ON my_database.* TO 'new_user'@'localhost';
GRANT SELECT (column1, column2) ON my_database.my_table TO 'new_user'@'localhost';
- すべての権限を付与する
GRANT ALL PRIVILEGES ON *.* TO 'new_user'@'localhost' WITH GRANT OPTION;
注意事項
- 上記のコードはあくまで例であり、実際の状況に合わせて変更する必要があります。
MySQL/MariaDBでユーザーアカウントを作成し、権限を付与するその他の方法
phpMyAdminは、Webブラウザ上でMySQL/MariaDBを管理するためのオープンソースツールです。 ユーザーアカウントの作成と権限付与も、phpMyAdminを使用してグラフィカルに行うことができます。
手順:
- phpMyAdminにログインします。
- 「サーバー」メニューから、管理したいMySQLサーバーを選択します。
- 「ユーザー」メニューを選択します。
- 「新規追加」をクリックします。
- ユーザー名、パスワード、ホスト名、その他のオプションを入力します。
- ユーザーに付与する権限を選択します。
利点:
- コマンドラインを使用するよりも直感的で使いやすい
- 複数のユーザーアカウントをまとめて作成したり、権限を変更したりしやすい
- phpMyAdminがインストールおよび設定されている必要がある
- コマンドラインインターフェースほど強力ではない
MySQL Workbenchは、GUIでMySQL/MariaDBを管理するためのグラフィカルツールです。 ユーザーアカウントの作成と権限付与も、MySQL Workbenchを使用して行うことができます。
- MySQL Workbenchを起動します。
- 接続先のMySQLサーバーを選択します。
- 「セキュリティ」メニューから、「ユーザー」を選択します。
- phpMyAdminよりも機能が豊富で、強力
- クエリの実行、ER図の作成、データのインポート/エクスポートなど、他の多くの機能も備えている
- phpMyAdminよりもインストールと設定が複雑
フロントエンドアプリケーションを使用する
Webアプリケーションやデスクトップアプリケーションなど、MySQL/MariaDBに接続できるフロントエンドアプリケーションを使用することもできます。 これらのアプリケーションは、多くの場合、ユーザーアカウントの作成と権限付与のためのグラフィカルなインターフェースを提供しています。
- 特定のニーズに合わせた機能を備えたアプリケーションを選択できる
- 開発者であれば、独自のアプリケーションを作成することもできる
- 適切なアプリケーションを見つける必要がある
- アプリケーションによっては、追加の費用がかかる場合がある
MySQL/MariaDBでユーザーアカウントを作成し、権限を付与するには、さまざまな方法があります。 コマンドラインインターフェース、phpMyAdmin、MySQL Workbench、フロントエンドアプリケーションなど、それぞれに長所と短所があります。 状況に応じて適切な方法を選択してください。
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