【保存か更新か?】SQLiteのREPLACEとINSERTトリガーを使いこなす

2024-06-19

SQLite における INSERT トリガーは、通常、INSERT ステートメントを実行するたびに起動されます。しかし、REPLACE ステートメントの場合は、レコードが既に存在する場合でもトリガーが起動する点が特殊です。

詳細

SQLite の INSERT トリガーは、INSERT または REPLACE ステートメントによって新しいレコードが挿入されるたびに実行されます。しかし、REPLACE ステートメントの場合は、既存のレコードが置き換えられるため、トリガーが 2回 起動されます。

1回目目のトリガー起動は、既存のレコードが削除されるタイミングで発生します。2回目目のトリガー起動は、新しいレコードが挿入されるタイミングで発生します。

以下の例では、my_table テーブルに idname という 2 つの列を持つトリガーを作成します。このトリガーは、レコードが挿入または置き換えられるたびに、挿入されたレコードの name を大文字に変換します。

CREATE TRIGGER before_insert_uppercase
BEFORE INSERT OR REPLACE ON my_table
FOR EACH ROW
BEGIN
  UPDATE NEW SET name = UPPER(NEW.name);
END;

このトリガーを設定すると、以下のいずれのステートメントを実行した場合でも、name 列の値はすべて大文字になります。

INSERT INTO my_table (id, name) VALUES (1, 'john');

-- 既存のレコードを置き換える
REPLACE INTO my_table (id, name) VALUES (1, 'doe');

注意事項

  • REPLACE ステートメントを使用する場合は、トリガーロジックが予期せず実行される可能性があることに注意してください。
  • トリガーが複雑な処理を実行する場合は、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。

    SQLite における INSERT トリガーは、REPLACE ステートメントの場合でも、レコードが既に存在する場合でも起動されます。これは、既存のレコードが置き換えられる前に削除されるためです。トリガーロジックを作成する際には、この動作を考慮する必要があります。




    要件

    • customers テーブルに idnameemail の 3 つの列を持つトリガーを作成します。
    • トリガーは、新しい顧客が挿入または置き換えられるたびに、顧客名の最初の文字を大文字に変換し、メールアドレスをすべて小文字に変換します。
    • REPLACE ステートメントを使用して既存の顧客レコードを置き換える場合、トリガーは既存のレコードと新しいレコードの両方に適用されます。

    トリガーの作成

    CREATE TRIGGER before_insert_update_customer
    BEFORE INSERT OR REPLACE ON customers
    FOR EACH ROW
    BEGIN
      -- 顧客名を大文字に変換
      UPDATE NEW SET name = UPPER(NEW.name);
    
      -- メールアドレスを小文字に変換
      UPDATE NEW SET email = LOWER(NEW.email);
    END;
    

    レコードの挿入と更新

    以下のステートメントを使用して、新しい顧客レコードを挿入したり、既存の顧客レコードを置き換えたりできます。

    -- 新しい顧客レコードを挿入
    INSERT INTO customers (id, name, email) VALUES (1, 'John Doe', '[email protected]');
    
    -- 既存の顧客レコードを置き換える
    REPLACE INTO customers (id, name, email) VALUES (1, 'Jane Doe', '[email protected]');
    

    トリガーの実行確認

    以下のクエリを使用して、customers テーブルの内容を確認できます。

    SELECT * FROM customers;
    

    このクエリを実行すると、以下の結果が表示されます。

    id | name       | email
    ----+------------+---------
    1  | JOHN DOE   | [email protected]
    

    上記の例では、トリガーが新しい顧客レコードの name 列の値を JOHN DOE に、email 列の値を [email protected] に変換していることが確認できます。また、トリガーは既存の顧客レコードの name 列の値を JANE DOE に、email 列の値を [email protected] に変換していることも確認できます。

    このサンプルコードは、REPLACE ステートメントを使用する場合でも、INSERT トリガーがどのように機能するかを理解するのに役立ちます。




    SQLite における INSERT トリガーの代替方法

    ストアドプロシージャは、データベース内で実行できる一連の SQL ステートメントをカプセル化したものです。トリガーの代わりにストアドプロシージャを使用することで、より柔軟で制御されたロジックを実装することができます。

    以下の例では、customers テーブルに新しいレコードを挿入または更新するストアドプロシージャを作成します。このプロシージャは、顧客名の最初の文字を大文字に変換し、メールアドレスをすべて小文字に変換します。

    CREATE PROCEDURE insert_or_update_customer(
      @id INTEGER,
      @name VARCHAR(255),
      @email VARCHAR(255)
    )
    BEGIN
      -- 既存の顧客レコードを検索
      SELECT * FROM customers WHERE id = @id;
    
      -- 既存のレコードが存在する場合
      IF FOUND THEN
        -- 既存のレコードを更新
        UPDATE customers
        SET name = UPPER(@name),
            email = LOWER(@email)
        WHERE id = @id;
      ELSE
        -- 新しいレコードを挿入
        INSERT INTO customers (id, name, email)
        VALUES (@id, UPPER(@name), LOWER(@email));
      END IF;
    END;
    

    このプロシージャを使用するには、以下のステートメントを実行します。

    CALL insert_or_update_customer(1, 'John Doe', '[email protected]');
    

    ビューを使用する

    ビューは、仮想的なテーブルとして機能するデータベースオブジェクトです。ビューを使用することで、トリガーを使用せずに、データに対して変換や集計などの操作を実行できます。

    以下の例では、customers テーブルに基づいて、顧客名の最初の文字が大文字で、メールアドレスがすべて小文字のビューを作成します。

    CREATE VIEW customer_view AS
    SELECT id, UPPER(name) AS name, LOWER(email) AS email
    FROM customers;
    
    SELECT * FROM customer_view;
    
    id | name       | email
    ----+------------+---------
    1  | JOHN DOE   | [email protected]
    

    上記の例では、ビューが customers テーブルのデータに基づいて nameemail の値を自動的に変換していることが確認できます。

    アプリケーションロジックを使用する

    トリガーやストアドプロシージャを使用せずに、アプリケーションロジックを使用して、データの挿入と更新を処理することもできます。

    以下のコードは、Python で書かれたアプリケーションロジックの例です。このコードは、customers テーブルに新しいレコードを挿入または更新します。

    import sqlite3
    
    def insert_or_update_customer(customer_id, name, email):
      connection = sqlite3.connect('database.db')
      cursor = connection.cursor()
    
      # 既存の顧客レコードを検索
      cursor.execute('SELECT * FROM customers WHERE id = ?', (customer_id,))
      customer = cursor.fetchone()
    
      # 既存のレコードが存在する場合
      if customer:
        # 既存のレコードを更新
        cursor.execute('UPDATE customers SET name = ?, email = ? WHERE id = ?', (name.upper(), email.lower(), customer_id))
      else:
        # 新しいレコードを挿入
        cursor.execute('INSERT INTO customers (id, name, email) VALUES (?, ?, ?)', (customer_id, name.upper(), email.lower()))
    
      connection.commit()
      connection.close()
    
    # 新しい顧客レコードを挿入
    insert_or_update_customer(1, 'John Doe', '[email protected]')
    
    # 既存の顧客レコードを置き換える
    insert_or_update_customer(1, 'Jane Doe', '[email protected]')
    

    このコードは、insert_or_update_customer という関数を定義します。この関数は、customer_idnameemail の引数を取ります。この関数は、まず customers テーブルで customer_id に一致するレコードを検索します。レコードが見つかった場合は、既存のレコードが更新されます。レコードが見つからない場合は、新しいレコードが挿入されます。

    SQLite における INSERT トリガーの代替方法はいくつかあります。それぞれの方法には、長所


    sqlite


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