LEFT JOINとUNION ALLを使いこなせ!MySQLサブクエリGROUP BYで全データを取得

2024-07-27

MySQLでサブクエリを用いたGROUP BYで全データを取得する方法

以下では、この要件を満たす2つの主要な方法と、それぞれの注意点について解説します。

LEFT JOIN を用いる

方法:

  1. サブクエリで集計処理を行い、集計結果を抽出する。
  2. メインクエリで、サブクエリ結果と元のテーブルを LEFT JOIN で結合する。
  3. LEFT JOIN において、結合カラムに一致する行がない場合でも、元のテーブル側のレコードを取得するように設定する。

例:

-- サブクエリで各ユーザーの注文数集計
SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
FROM orders
GROUP BY user_id;

-- メインクエリで全ユーザーデータと注文数集計を結合
SELECT u.*, o.order_count
FROM users AS u
LEFT JOIN (
  -- 先ほど作成したサブクエリ
  SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
  FROM orders
  GROUP BY user_id
) AS o
ON u.user_id = o.user_id;

注意点:

  • LEFT JOIN を用いる場合、結合カラムに一致する行がないユーザーのレコードには、order_count として NULL が格納されます。
  • 性能面では、サブクエリとメインクエリで2回のテーブルスキャンが必要となるため、データ量が多い場合は注意が必要です。

UNION ALL を用いる

  1. UNION ALL は、重複行も含めてすべての行を結合します。
-- サブクエリで各ユーザーの注文数集計
SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
FROM orders
GROUP BY user_id;

-- メインクエリで全ユーザーデータと注文数集計を結合
SELECT u.*, o.order_count
FROM users AS u
UNION ALL
SELECT u.*, o.order_count
FROM users AS u
LEFT JOIN (
  -- 先ほど作成したサブクエリ
  SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
  FROM orders
  GROUP BY user_id
) AS o
ON u.user_id = o.user_id;
  • UNION ALL を用いる場合、集計結果と元のテーブルデータが重複して出力されます。重複行を除外したい場合は、UNION を使用する必要があります。
  • 性能面では、サブクエリを2回実行する必要があるため、データ量が多い場合は注意が必要です。
  • 上記以外にも、CTE (Common Table Expression) やウィンドウ関数などを利用する方法もあります。
  • 適切な方法は、データ量、パフォーマンス要件、および個々のクエリの要件によって異なります。



-- テーブル定義
CREATE TABLE users (
  user_id INT PRIMARY KEY,
  username VARCHAR(255) NOT NULL
);

CREATE TABLE orders (
  order_id INT PRIMARY KEY,
  user_id INT NOT NULL,
  FOREIGN KEY (user_id) REFERENCES users(user_id)
);

-- データ挿入
INSERT INTO users (user_id, username) VALUES
  (1, 'Alice'),
  (2, 'Bob'),
  (3, 'Charlie');

INSERT INTO orders (order_id, user_id) VALUES
  (1, 1),
  (2, 1),
  (3, 2),
  (4, 2),
  (5, 3);
-- サブクエリで各ユーザーの注文数集計
SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
FROM orders
GROUP BY user_id;
-- メインクエリで全ユーザーデータと注文数集計を結合
SELECT u.*, o.order_count
FROM users AS u
LEFT JOIN (
  -- 先ほど作成したサブクエリ
  SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
  FROM orders
  GROUP BY user_id
) AS o
ON u.user_id = o.user_id;

出力結果:

user_id | username | order_count
------- | -------- | -----------
1       | Alice   | 2
2       | Bob     | 2
3       | Charlie | 1

説明:

  1. 最初の SELECT 文は、orders テーブルから user_id と注文数を集計し、user_id ごとにグループ化します。
  2. 2番目の SELECT 文は、users テーブルと 1番目のSELECT文の結果LEFT JOIN で結合します。
  3. LEFT JOIN において、user_id が一致しないレコードでも、users テーブル側のレコードを取得するように設定しています。
  4. すべてのユーザー情報と、対応する注文数が含まれるように、u.*o.order_count を選択しています。

この例では、LEFT JOIN を用いることで、すべてのユーザーデータと、注文数が存在しないユーザーも含めた注文数集計を取得することができます。

以下のコードは、users テーブルと orders テーブルを用いて、各ユーザーの注文数とユーザー情報を取得する例です。

-- テーブル定義 (上記と同じ)

-- データ挿入 (上記と同じ)
-- サブクエリで各ユーザーの注文数集計
SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
FROM orders
GROUP BY user_id;
-- メインクエリで全ユーザーデータと注文数集計を結合
SELECT u.*, o.order_count
FROM users AS u
UNION ALL
SELECT u.*, o.order_count
FROM users AS u
LEFT JOIN (
  -- 先ほど作成したサブクエリ
  SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
  FROM orders
  GROUP BY user_id
) AS o
ON u.user_id = o.user_id;
user_id | username | order_count
------- | -------- | -----------
1       | Alice   | 2
1       | Alice   | 2
2       | Bob     | 2
2       | Bob     | 2
3       | Charlie | 1
3       | Charlie | 1
  1. 2番目の SELECT 文は、users テーブルと 1番目のSELECT文の結果LEFT JOIN で結合し、user_id が一致しないレコードも含めてすべてのユーザー情報を取得します。
  2. UNION ALL を用いることで、2番目と3番目の `SELECT



MySQL 8.0以降では、ウィンドウ関数を使用して、サブクエリ内で集計処理を行いながら全データを取得することができます。

SELECT
  u.*,
  COUNT(*) OVER (PARTITION BY u.user_id) AS order_count
FROM users AS u
JOIN orders AS o
ON u.user_id = o.user_id;
  • ウィンドウ関数はMySQL 8.0以降でのみ利用可能です。
  • 複雑な集計処理を行う場合は、構文が煩雑になる可能性があります。

CTE (Common Table Expression) を使用する

CTEを使用して、サブクエリで集計結果を一時的な表として定義し、メインクエリで全データと結合することができます。

WITH order_counts AS (
  SELECT user_id, COUNT(*) AS order_count
  FROM orders
  GROUP BY user_id
)

SELECT u.*, o.order_count
FROM users AS u
LEFT JOIN order_counts AS o
ON u.user_id = o.user_id;
  • CTEは可読性がやや低くなる可能性があります。
  • 複雑なサブクエリを記述する場合は、CTEが適切な解決策とはならない場合があります。

導出テーブルを使用する

CREATE TABLE order_counts (
  user_id INT,
  order_count INT
);

INSERT INTO order_counts (user_id, order_count)
SELECT user_id, COUNT(*)
FROM orders
GROUP BY user_id;

SELECT u.*, o.order_count
FROM users AS u
LEFT JOIN order_counts AS o
ON u.user_id = o.user_id;
  • 導出テーブルは一時的なテーブルであるため、クエリ実行後に明示的に削除する必要があります。

最適な方法の選択

適切な方法は、データ量、パフォーマンス要件、個々のクエリの要件、およびMySQLのバージョンによって異なります。

  • データ量が少ない場合は、LEFT JOINUNION ALL を使用する方がシンプルでわかりやすい場合があります。
  • データ量が多い場合は、ウィンドウ関数CTE を使用する方が効率的になる可能性があります。
  • MySQL 8.0以降を使用している場合は、ウィンドウ関数 を検討する価値があります。

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